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【モルテン ドリンクミックス320】レビュー:マラソン世界王者御用達のドリンク

【モルテン ドリンクミックス320】レビュー:マラソン世界王者御用達のドリンク

マラソンレースでのエネルギー補給戦略の新常識とも言えるモルテン(Maurten)の「ドリンクミックス320」を紹介します。粉末を500mlちょうどの水に溶かしてスタート30分前までに飲んでおくと、フルマラソンの後半戦で違いを実感します。1袋1,000円と非常に高価ですが、今や自分にとってはフルマラソンの必需品です。

当ブログでは広告を利用していますが、紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。

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目次と内容

モルテンとは?

今回紹介する「ドリンクミックス320(Drink Mix 320)」は、北欧スウェーデン発の高性能スポーツドリンク。Maurten ABという会社が開発・製造しています。

開発したのは、スウェーデンのウプサラ大学で生物学を教える傍らトライアスロン選手としても活躍するモルテン・フリクネス(Mårten Fryknäs)氏。スウェーデン語の苗字「Mårten」の「å」は「o」と発音しますが、「å」を英語に変換すると「au」になることから、英語では「Maurten」と表記されます。

キプチョゲも愛用するドリンク

モルテンは2017年頃から長距離陸上界で注目され始めます。オリンピックやワールドマラソンメジャーズの優勝者のほとんどがレース用のドリンクにモルテンを選んでいることが話題になりました。

マラソン世界王者として知られるエリウド・キプチョゲもモルテンの愛用者のひとりです。フルマラソンの世界記録を更新した「ベルリンマラソン2018」や、人類初のフルマラソン2時間切りを達成した「INEOS159」でも給水にモルテンを使っている姿がテレビで映されました。

日本でも2018年から流通し始め、国内の主要マラソン大会のエキスポ会場やスポーツショップ、ネット通販などで入手できます。

秘密は「ハイドロゲル」技術にあり

モルテンが世界トップの長距離選手に選ばれる理由は、モルテン・フリクネス氏が開発したハイドロゲル(Hydrogel)という技術にあります。主な特徴は次のとおり。

  • 高濃度の炭水化物
  • 腸の中でゆっくり吸収される
  • 植物由来の成分

マラソン選手にとって炭水化物はガソリンのようなもの。しかし炭水化物の濃度が高すぎると胃腸が萎縮してしまい、体内への吸収が悪くなるというジレンマがあります。ハイドロゲルは胃酸に触れるとゲル状に変化し、腸の中で炭水化物が緩やかに吸収されます。

モルテンの炭水化物の濃度は、通常のスポーツドリンクの約3倍。少ない量でより多くのエネルギー補給が可能となります。さらにハイドロゲルは植物由来のアルギン酸(alginate)とペクチン(pectin)で生成されるため、人工添加物を一切使用していないので安心です。

ドリンクミックス「320」と「160」との違い

モルテンドリンクには「ドリンクミックス320」と「ドリンクミックス160」があり、カロリーの量が主な違いです。さらに「ドリンクミックス320」にはカフェイン入りタイプの「ドリンクミックス CAF 100」も選べます。

ドリンクミックス320ドリンクミックス320 CAF 100ドリンクミックス160
エネルギー320kcal320kcal160kcal
成分表炭水化物 79g、食塩相当量 0.001g炭水化物 79g、食塩相当量 0.001g炭水化物 39g、食塩相当量 0.001g
含有成分マルトデキストリン、フルクトース、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウムマルトデキストリン、フルクトース、カフェイン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウムマルトデキストリン、フルクトース、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム
定価1,080円1,296円756円

いずれも1袋の粉末を500mlの水に溶かして飲みます。500mlのスポーツドリンクの価格としては非常に高価ですが、本命レースで自己ベスト更新に近づけると思うと、財布の紐が緩みます。

モルテンの作り方:水の量500mlを厳守

ここからは「ドリンクミックス320」の作り方と飲み方を紹介します。自分は日本で販売される前から北米やヨーロッパで現地購入してフルマラソンの前に飲んでいました。

「MAURTEN」のロゴ入りの専用ドリンクボトルもあります。昔は箱買いするとオマケで付いてきましたが、今は個別に購入することもできます。

日本では1箱10袋のセットで販売しています。もちろん単品でも購入できます。

500mlちょうどの水を注ぐ

モルテンを作る上で最も重要なのが、水の分量を正確に計ること。海外で購入したモルテンの箱には「1袋あたり 500mlの水で溶かすこと。少しでもオーバーすると普通のスポーツドリンクになってしまう」と注意書きがありました。袋を開けて白い粉をドリンクボトルに注ぎます。そして水を注ぎます。ドリンクボトルの三角(▲)のところでちょうど500ml。

液体になるまで振る

あとはドリンクボトルの蓋をして、粉が完全に溶けるまでシャカシャカ振ります。およそ3分ほどでドロドロした液体に変わります。

ボトルの容量は600ml以上がおすすめ

自前のボトルで作る場合は、容量が最低でも600mlあるものを選びましょう。粉末80gに水500mlを加えるので容量が500mlだと足りませんからね。自分はコンパクトに折りたためるソフトフラスクタイプを使っています。

モルテンの飲み方:2回に分けて飲む

上の写真はモルテン公式による「ドリンクミックス320」の飲み方の説明書です。「ベルリンマラソン2019」のエキスポ会場で入手しました。要約すると、以下のとおり。

  • 朝食と一緒にDrink Mix 320を半分だけ飲む
  • 残り半分はレース開始30分前に飲む
  • レースでは水を飲む

自分はフルマラソンのレース前に「ドリンクミックス320」を必ず1袋飲みます。スタート3時間前までに朝食と一緒に半分飲み、残りの半分をレースの30〜60分前に飲み干すようにしています。

食感はお汁粉に近い

例えて言うならば、あずき味のしないお汁粉。クセのない甘さなので、500mlを全部飲むのは苦痛ではありません。ただし手に付くとベトつくので飲むときは注意が必要です。

総合評価:非常に満足

自分は2017年から使い続けていますが「非常に満足」という評価軸を超えて、今や「フルマラソンレース」の必需品です。何度か「モルテンドリンク320」を飲むのを忘れたことがありましたが、そのいずれのレースでは後半から苦戦しているので、効果はあると信じています。とても高価なものなので、毎回飲むのは難しい…という方は、自己ベストを狙う本命レースだけ使ってみてはいかがでしょうか。

まずは単品で試してみよう

いきなり箱買いはハードルが高いので、まずは1袋単品を購入して試しに飲んでみるのがおすすめです。

ドリンクミックス320ドリンクミックス320 CAF 100ドリンクミックス160
エネルギー320kcal320kcal160kcal
成分表炭水化物 79g、食塩相当量 0.001g炭水化物 79g、食塩相当量 0.001g炭水化物 39g、食塩相当量 0.001g
含有成分マルトデキストリン、フルクトース、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウムマルトデキストリン、フルクトース、カフェイン、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウムマルトデキストリン、フルクトース、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、塩化ナトリウム
定価1,080円1,296円756円

海外だと割安で買える

日本だと実勢価格が1袋1,000円と高価ですが、北米やヨーロッパだと割安で手に入るため、出張やマラソン遠征で海外に行くたびにまとめ買いしています。以下はオーストラリアのシドニーで14袋パックを購入。1袋あたり458円と国内価格の半額以下で入手できました。成分は世界共通なので安心です。

セールでまとめ買い

ちなみにAmazonで箱買いする時はセール時期を狙います。賞味期限は約2年持つので10袋セットでも余裕で使い切れそう。

最後までお読みいただき有難うございます。この記事はマラソンブロガーのtomo.が書きました。当ブログでは紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。

この記事で紹介した「モルテン ドリンクミックス320」の最新価格・在庫状況は以下の通販サイトで確認できます。

モルテン ドリンクミックス320