【書評】原晋監督の新著『1日10分走る青トレ』はランニングが続かない人におすすめ

読めば走りたくなるブログ「走りずむ」をお読みいただき有難うございます。管理人のtomo.@tomo3run)です。

今や大学駅伝の常勝校となった青山学院大学。2017年には箱根駅伝3連覇と「大学駅伝3冠」の偉業を達成しています。その立役者である監督の原晋(はらすすむ)さんの新著『1日10分走る青トレ』が先日発売されたので、早速キンドルでダウンロードして読んでみました。

冒頭に掲げられた「青学のランニング」のモットーに、本書の重要なポイントがすべて要約されています。

  • 走り方がカッコいい
  • 姿勢がいい
  • 長く走っても疲れない
  • 短い時間でしっかり走る
  • 笑顔で楽しく
  • 足が細い
  • ケガをしない
  • 達成感がある
  • 家でもできる
  • クールダウンを徹底的に

青学流のトレーニングメソッドを一言にまとめると「いい姿勢で、短く、ゆっくり、気持ちよく」走ること。こんなので本当に練習になるの?と思う方は、ぜひ本書を読んでみてください。なるほど!と納得できます。

以下、個人的に気になった点をいくつかピックアップします。

笑顔で楽しく

笑っている選手のほうが速くて強い、と原さんは言います。苦しい練習やレースの最中でも笑顔を見せられるのは、自信と余裕がある証拠。寡黙で根暗な選手よりも、賑やかで明るい選手の中からスターになる選手が出てくるそうです。

指導者的な見地からいえば、走り終えたあと、喋り、笑いながらスタート地点に戻るのは、リラックスして呼吸を整え、呼吸を回復させ、次のダッシュを完全な状態で、真剣に走るための準備になっているのです。

楽しんで走ることができれば無理をしないのでケガのリスクが下がりますし、何よりも長続きできるので理にかなっていますね。

また、メディア露出の高い大学駅伝において、笑顔はイメージ戦略の強力な武器となります。テレビや沿道で応援する数百万人の人たちに「青学の選手って笑顔が素敵だよね」と印象付けられるわけですから。

短い時間でしっかり走る

これもいいですね!特に長時間のトレーニングが苦手な人には朗報です。

原さんはランナーへのアドバイスとして「1日10分、1500メートルだけでいい」と言います。なぜ1500メートルかというと、誰もがちょっと頑張れば走れる距離だから。ランニングの初心者でも1500メートルは10分もあれば走りきれる距離です。

これを読んで「なるほどなー」と感じたのは、たまたま週末に1500メートルを走ったから。「さいたま国際マラソン」の親子ランの部で小学1年生の娘と一緒に1500メートルを走りました。タイムはギリギリ10分以内!

関連【さいたま国際マラソン】娘と一緒に人生初の「親子ラン」デビュー!

要するに、小学1年生でも走れる1500メートルを目標にすれば、無理なく練習を続けられるということ。例えば「毎日7キロ走る」のが目標だと3日目ぐらいで挫折しそうですが、「毎日1500メートル」だと何となく続けられそうな気がします。

いい姿勢で走る

1日10分、1500メートルを目標にすべき理由はまだあります。走る距離と時間が短いからこそ、フォームを意識した練習ができ、エネルギー効率の高い、速く、長い距離を走れるフォームが身につきます。

「いい姿勢で走る」も、正しい走り方のひとつです。ところが走る距離や時間が長くなればなるほど、「いい姿勢」を保つことが難しくなります。椅子に座ったときの姿勢を思い出してください。最初は背筋を伸ばしアゴを引きいい姿勢で座っていても、やがて猫背になりヒジをつき、背もたれに寄りかかり…。

確かに「いい姿勢」を意識して1時間も2時間も走り続けるのは困難ですが、10分間でよければ集中力を保ちながら走れそうです。

1日10分走る青トレ』は、ビジュアル(写真)も充実しており、ランニングフォームの詳しい解説や、筋力トレーニングのメソッドに大半のページが割かれています。

ちょうどアキレス腱を痛めて走れないので、しばらく「青学流」の筋トレをやってみようと思います。

『1日10分走る青トレ』について

『1日10分走る青トレ』の購入はこちらから。

単行本は1080円(税込)、キンドル本は800円(税込)なので、キンドル本の方が280円お得です!(※2017年11月時点)

『1日10分走る青トレ』の目次は次のとおり。青学流のトレーニングメソッドは、第4章の「走る青トレ」に写真付きでまとまっています。

  • 第1章 青学のランニング革命
  • 第2章 「走る青トレ」は姿勢から始まる
  • 第3章 1日10分、1500mだけでいい
  • 第4章 カラダが変わる「走る青トレ」
  • 第5章 1日10分からフルマラソン

著者の原晋さんのプロフィールはこちら。10年間営業マンとして陸上とは無縁の生活を送った後、指導経験が無しに青学陸上部の監督に就任。大学駅伝や日本陸上界の「常識」にとらわれずに指導できたことが、結果的に良かったと本書でも語っています。

  • 青山学院大学体育会陸上競技部長距離ブロック監督。1967年、広島県三原市出身。世羅高校を経て、中京大学に進学し、全日本インカレ5000mで3位入賞。卒業後、陸上競技部第1期生として中国電力に進むも、故障に悩み、5年目で競技生活から引退。
  • 95年、同社でサラリーマンとして再スタートし、電気の検針や料金の集金などの業務につく。その後、営業マンとして新商品を全社で最も売り上げ、ビジネスマンとしての能力を開花。陸上と無縁の生活を送っていたが、長年低迷していた青山学院大学陸上競技部の監督への就任話が舞い込む。選手として箱根駅伝出場などの華々しい成績や指導経験がなかったものの、2004年に3年契約で監督に就任。
  • しかし、契約3年目での箱根出場を逃し監督辞任のピンチを迎えるが、ビジネスで培ったプレゼン力で猶予を得て、09年に33年ぶりの箱根駅伝出場を果たす。以後、9年連続出場。
  • 15年、青学史上初となる箱根駅伝総合優勝に輝く。16年、箱根駅伝2年連続総合優勝、および、39年ぶりに、1区から10区まで一度も首位を譲らない完全優勝という快挙を達成。そして17年、箱根駅伝3年連続総合優勝。大学3大駅伝である出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の優勝により、大学駅伝3冠という快挙も同時に成し遂げる。3連覇3冠の同時達成は史上初。
    ビジネスの経験を生かした「チームづくり」「選手の育成」で陸上界の常識を破り、快進撃を続ける。

公式サイトより抜粋

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