トップランナーは走りながら休む by 東国原英夫『人生で大切なことはすべてマラソンで学んだ! 』

書評

東国原 英夫さんが宮崎県知事時代(2007-2011)に書いた『人生で大切なことはすべてマラソンで学んだ!』を読んだのでメモ。

公務の最中に走るのはいかがなものか

宮崎県知事になって1年目は走る時間が取れなかったという東国原さん。2年目からは、空いた時間を活用したり、前もって予定を抑えたりして、走る時間を確保したとそうです。

それにしても、日中に知事が走っている姿をみたら、県民のみなさんはどう思うんでしょう?

マラソンはあくまでも遊びの一環。だから仕事をしていないのに走るのは非常に後ろめたい。(…)知事は特別職なので基本的に公務員としての服務規程はないが、公務の最中なのに「マラソンをして仕事をサボっている」と思われたら困るし、とも思う。しかし不思議なもので、マラソンにはどうも苦行というイメージがつきまとうらしく、昼間に走っていても「知事さん、えらいね」と言ってもらえたりする。

これは面白い反応ですね。

ぼくもその感覚わかります。職場で「今日は定時に切り上げて帰宅ランします」というと、忙しく働いているひとも「すごいねー」「頑張って!」となぜか褒められます(笑)。やはりランニングは他のスポーツとは違って「苦行」のイメージがあるんでしょうか。

走りながら休む、という境地

「トップランナーは走りながら休む」という格言を知人から聞いた東国原さんは、長距離を走るときに「休む」ポイントを設けるといいます。

5キロごとを目安に数百メートル程度「休む」ようにしている。休むというよりは、その間エネルギーを温存する、英気を養うといったほうが正しいのかもしれない。(…)それまでの5キロは時計と睨めっこをしながら、1キロごとのラップを見ては数秒の調整を次の1キロで行う。そのうち苦しい、つらいという感情から一瞬開放されるときが訪れる。そこで全身に力を入れてペースを上げる。しかし体は力んでいるし、意識も「ここだ、ここでペースをなんとか上げたい、上げなければ」という方に向いている。

しかし、その後「休み」に入るときは、「ちょっと休憩。今はエネルギーを蓄える時間」と意識を変える。それによって、それまでの5キロで消耗した心身をリフレッシュさせる。

周囲からの見た目はほとんど変わらなくても、本人は強弱をつけて走っているということですね。たしかに、ずっと苦しいままだとハーフマラソンやフルマラソンなんて走り続けられないですからね。ぼくも「走りながら休む」を取り入れてみようと思います。

「走りながら休む」は人生も同じだ、と東国原さんはいいます。大事なのは「休む=止まる」ではなく、エネルギーを温存するために「力を緩める」こと。

自身が1998年に謹慎処分になったとき、芸能界で自分のポジションが見えない中で、ただ落ち込むのではなく、走ったり、本を読んだりしてエネルギーを温存していたといいます。

マラソンにおいても人生においても、「走りながら休む」のは高度なテクニックと精神力を必要とする。それをできるのが実はトップランナー、もしくは人生の達人なのだろう。

落ち込んだときこそ、走りにでよう

人生山あれば谷ありですが、落ち込んだときこそ、短時間でもいいから外を走ってみてほしい、と東国原さんはいいます。

走れるエネルギーをなんとか捻出できれば、眠っている心のエネルギーもきっと目を覚ますはず。とにかく、まず外に出てみることだ。外に出て走ればいつもとは違う世界が目に飛び込んでくる。ちょっとスピードを上げて走ると苦しくなるだろう。それを紛らわすためにいろんなことを考えるのもいい。考える、それができただけでも、大きく前進している証拠だ。

激しく同意。世の中「走る=疲れる」と思っている人が意外に多いのですが、まったくその逆だと思うんですよね。

東国原さんの言うとおり、外を走ると気分転換になりますし、モヤモヤとした気持ちがクリアになります。

まとめ

「どげんとせんといかん」のイメージしかなかった東国原さんですが、ここまで本気でランニングに取り組んでいるとは知りませんでした。

宮崎県知事時代に書いているので、巻末の「僕のオススメ市民マラソンコースガイド」では、宮崎県のマラソン大会をしっかりアピールしています。

アマゾンで『人生で大切なことはすべてマラソンで学んだ!』のレビューと最新価格をチェック

【もくじ】

  • 第1章:マラソンって人生に似ている
  • 第2章:マラソンと人生のちょっとイイ関係
  • 第3章:落ち込んでるヒマなんかない
  • 第4章:マラソンと脳トレとメンタル筋力
  • 第5章:走りながら休め!
  • 第6章:転ばないことを考えるより転んでも起き上がれる自分になろう
  • 第7章:さあ、走ろう。きっと見える世界が違うはず
  • 第8章:僕のオススメ市民マラソンコースガイド

この記事をシェアする

よく読まれている記事

  1. ガーミンGPS時計を買ったら、最初にやるべき「ガーミンコネクト」設定まとめ
  2. 【2017年版】海外の人気マラソン大会まとめ:憧れのレースに出場するための第一歩
  3. シューズで二股かけるなら、アシックス「DynaFlyte(ダイナフライト)」がおすすめ
  4. 世界6大マラソンを制覇して「Six Star Finisher」になろう
  5. レース中にお腹がゆるくなる「ランナー下痢」の原因と対策について