世界戦略はこの部屋で決められた。ロンドンの地下に眠る「チャーチル戦時執務室」を紐解く

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英テレグラフ紙がまとめた「イギリスで最も偉大な歴代首相ランキング」によると、第二次世界大戦時に首相を務めたウィンストン・チャーチル(1874-1965)が1位にランクインしています。イギリスが建国以来の最大の危機にさらされる中、強いリーダーシップを発揮して勝利へと導いたことが評価のポイントとなりました。

ロンドンの官庁街ホワイトホールの一角に、チャーチルが大戦中に指揮をとった執務室が今でも残っています。Churchill War Rooms(チャーチル戦時執務室)と呼ばれる「秘密基地」は、セント・ジェームス・パークに面した建物の地下にあり、その隣のチャーチル博物館とともに一般公開されています。

実は、前回セント・ジェームス・パークを走った時に、入口に長い行列が出来ていて気になっていたんですよね。その時は時間が閉館間際だったので入れませんでしたが。。

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今回はリベンジということで、時間に余裕を持ってやって参りました!入場料が£22と高いにも関わらず、すごい行列です。チャーチルの知名度と人気の高さが伺えますね。

中は非常に狭いので、入場者数が制限されています。タイミングを見計らって10人ずつ、中へ通される感じでした。

チャーチル博物館

階段を降りて入場料を払うと、地下の廊下へと案内されます。狭くて薄暗い廊下を歩いていくと、突然、軍服の男性に出くわしました。「おぉ!!」と思わず声を上げてしまいましたが、よく見るとただの人形でした。大戦中に日本人がこんなところで捕まったら、間違いなく極刑にされていたでしょうね。。

チャーチル博物館へと続く廊下を進んでいくと、早速チャーチルを発見しました。こちらは大西洋横断電話室(Transatlantic Telephone Room)と呼ばれ、アメリカのホワイトハウスと間諜されずに話すことができました。チャーチルはよくこの部屋にこもってルーズベルトやトルーマンと密談していたそうです。

チャーチル博物館に入ります。チャーチルが愛用した物や第二次世界大戦に関する資料が展示されています。

こちらは第二次世界大戦の終結を2年早めたとされるエニグマ暗号機

 

チャーチルは戦争における諜報活動の重要性を早くから見抜いており、イギリス中部のブレッチェリー・パークというところに暗号解読の拠点を設け、旧ドイツ軍の最高機密を扱うエニグマ暗号機の解読を指示しました。2015年に公開された映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』により、日本でもエニグマ暗号機とその解読者であるアラン・チューリングの存在が知られるようになりました。

こちらはチャーチルが着用していたコート。かなり大柄な体格だったことが伺えます。

チャーチルがいつも持ち歩いていた懐中時計も展示してありました。スイスの超高級時計メーカー「ブレゲ」の金の懐中時計です。

戦時執務室

さて、博物館はこれぐらいにして、戦時執務室へ参りましょう。

再び狭くて薄暗い廊下へ戻り、案内に沿って進みます。こちらはチャーチル夫人の部屋。戦争といえども、夫婦なので一緒に生活していたのですね。

そしてこちらが戦時執務室のハイライトである参謀長会議室(Chief of Staff Conference Room)です。チャーチルを始め、英国陸・空・海軍の参謀長、ならびにマウントバッテン卿が集まり、第二次世界大戦における最重要の戦略が決まられたました。

途中、キッチンの横を通り過ぎました。腹が減っては戦はできぬと言いますが、チャーチルはちゃんと「食」の確保もしていたのですね。

さて、ここからが見どころの地図部屋(Map Room)です。

世界各地の英国秘密諜報員(スパイ)から集められた情報が、この部屋の地図に更新されていきます。よく見ると戦線がピンで留められていて、動かせるようになっています。

こちらは負傷者や戦死者、物資の輸出入など、重要な意思決定に必要なデータがひと目でわかるようにまとまっています。コンピューターがない時代は、このように手で作っていたんですね。英軍がどのように情報を集め、整理していたかがよく解ります。

そして最後にチャーチルの部屋を拝見。12畳ぐらいの部屋に大きな机とベッド、ソファーが並んでいます。壁にはヨーロッパの地図が貼ってありました。

まとめ

入場料は安くはありませんが、世界史や第二次世界大戦の歴史に興味がある人にはおすすめです。博物館と戦時執務室をじっくり見るなら、最低でも2時間は必要でしょう。それほど内容の濃いコンテンツばかりでした。

日本語のホームページはこちら

なお、余談ですが博物館に併設されているお土産ショップには、ミリタリーマニアが喜びそうなマニアックな商品が販売されていました。ぼくはマニアではないのですが、たまたま見かけたポスターが気になり、一枚購入することにしました。「Victory is in the Kitchen」と書かれたプロパガンダ用のポスターなんですが、直訳すると「勝利は台所から」。

てっきり「腹が減っては戦はできぬ」の意味だと思い、戦時下においても兵站(食)を第一に考えた人はすごいなと関心していました。ところが、、後で調べてみると、食糧難を乗り切るために「食事の量を減らして、戦線にもっと食料を送ろう」の意味であることが判明。

我が家の台所に貼っておこうと思い、スーツケースに入れて持って帰りましたが、お蔵入りになりそうです(笑)。

B!

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