採尿は検査員の監視下で!?「ドーピング検査」の方法について調べてみた

リオ五輪女子マラソン金メダリスト、スムゴングのドーピング疑惑が報じられてから1週間が経ちました。

今回は抜き打ちのドーピング検査で違反が発覚しましたが、そもそもドーピング検査って、どうやって行われているのだろう?疑問に思って調べてみると、日本のドーピング撲滅を啓蒙するサイト「Play True」にたどり着きました。

コンテンツは主にトップアスリートを対象にしていますが、禁止薬物の正しい知識やドーピング検査の方法から、違反通告を受けた時の対処まで、アンチ・ドーピングに必要な基礎知識が学べます。

ドーピング検査まとめ

簡単に要点をまとめてみました。

まず、ドーピング検査には、尿検査と血液検査の2種類あります。基本的には健康診断の採尿と採血と変わりはないのですが、公正性を保つために細かいルールがたくさんあります。

例えば採尿では、同性の検査員が採尿の様子を確認します。結構恥ずかしいですが、不正を防止するための施策です。

同性のドーピングコントロールオフィサー(DCO)の立会いのもと、トイレで採尿します。ズボンなどはしっかり下ろし、検体がアスリートの体から直接出ていることがわかるようにします。緊張を防ぐために深呼吸をして、リラックスしましょう。採尿が終わったら速やかにフタをしてください。作業室に移動する際はDCOにも採尿カップが見えるようにする必要があります。

採血では、注射器に問題がないか本人にきちんと確認させます。あとで陽性反応が出た時に、クレームを言われないようにするためですね。

検査に使用する器具を複数の中から選び、器具に不審な点(傷や開封された形跡など)がないことをしっかり確認してください。またバーコードシールとキット検体番号のチェックも必要です。問題がなければキットを開封し、手続きに則り、机の上に置いてください。

尿検査も血液検査も、それぞれA検体とB検体の2つのサンプルを採取し、検査機関へ送られてます。

禁止薬物の陽性が疑われたら?

ドーピング検査の結果、違反が疑われた場合は書面で通知されます。しかし、すぐに制裁が決まるというわけではありません。検体はAとBの容器に分けられて採取されていますので、はじめに分析されたAが陽性でも、要求すればBの分析を行うことができます。その際は分析に立ち会う機会が与えられます。Bの分析を放棄した場合、またはBも陽性だった場合は聴聞会が開かれます。

流れとしては、A検体が陽性であれば暫定的な資格停止処分を受けます。B検体も陽性であれば聴聞会を経て制裁が開始、B検体が陰性であれば暫定資格停止が取り消されるというプロセスになっています。

先週ニュースになったスムゴングのドーピング疑惑は、A検体で暫定資格停止を受けている状態で、引き続きB検体の分析が行われ、今後正式な制裁を開始するかどうかが決まります。

意外な落とし穴

禁止薬物に手を出すつもりが全くなくても、うっかりしてドーピング検査に引っかかることがあるそうです。「Play True」のサイトでいくつかのケーススタディが紹介されています。

大会の前に風邪を引いてしまい、ドラッグストアに行って薬を購入。何とか症状は治まったけど、その中に禁止物質が入っていて……。自覚を持たずうっかりと禁止物質を摂取してしまった場合でも、アンチ・ドーピング規則違反になることをお忘れなく。花粉症の薬や塗り薬、貼り薬、目薬にも禁止物質が含まれている可能性があるので注意が必要です。

なるほど、医薬品に禁止薬物が含まれている場合があるんですね。知らずに飲んでしまって、資格停止なんてことになったら悲しすぎます。。そういう人のために、最新のアンチ・ドーピングに関する専門の知識を持ったスポーツファーマシスト(薬剤師)という人たちがいるそうです。

この記事をシェアする