どうも!マラソンブロガーのtomo.です。

トレイルランナー鏑木 毅さんの新著『日常をポジティブに変える 究極の持久力』を読みました。

ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)などのトレラン世界大会で輝かしい実績を残し、名実と共に日本のトレイルランニング業界を牽引し続けている鏑木さん。50歳を目前にした今もなお、第一線で活躍する気力と体力はどこから来るのか?本書では、鏑木さんが長年培った「究極の持久力」の秘密をこっそり教えてくれます。

そもそもトレイルランニングって?

鏑木さんの本はこれまでに二冊読んだことがあります。ちょっと古いですが自叙伝的著書の『極限のトレイルラン―アルプス激走100マイル―』と、ウルトラトレイル・マウントフジの舞台裏を描いた『富士山1周レースができるまで』。どちらも良書ですが、トレイルランニングの基礎的知識がある人向けに書かれており、専門用語なども多かった印象です。

一方、今年発売されたばかりの『日常をポジティブに変える 究極の持久力』は、トレイルランニングを俯瞰しながら、トレイルランニングに不可欠な「持久力」の核心に迫っています。その意味では、トレイルランニングの基礎知識がない人でもスッと入っていける内容になっています。

トレイルランニングの定義もシンプルでわかりやすいです。何となく分かったつもりでいても、改めて説明しようとすると難しいですよね。

トレイルランニングとはアスファルトでなく、自然の山道を駆けるマラソン競技です。

ただし、単に山道を駆けるのとは訳が違うと言います。

トレイルランはロードランニングの山版ではありません。過度に結果やタイムを意識するのはナンセンスなことだと思います。 競技レベルで走り続けている私ですが、このスポーツは「遊び」だと考えています。 世界最高峰の舞台で自身の全てを表現したいがために、富士山山頂までを一日3往復したり、険しい山道を12時間以上も走り続けたりするトレーニングを重ねていても、究極的には「遊び」と捉えていることで、嫌になってしまうことが一度もないのです。

なるほど、トレイルランニングは「遊び」であると。第一人者が言うと説得力がありますね。

そういえば、もうひとりのトレイルランナーの山本 健一さんも『トレイルランナー ヤマケンは笑う』の中で同じようなことを述べています。今日で勝負にこだわり過ぎたり、シリアスに捉え過ぎたりすると、むしろ逆効果であると。

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ポイントは「体脂肪」

本書を読んで、なるほど!と感心したのは、次のフレーズ。

持久力を付けるポイントとは何か、一言でいうと「体脂肪を使える身体をつくること」です。もっと言えば限られた糖エネルギーよりも、膨大な体脂肪エネルギーを優先的に使えるように身体を変えて行くことです。

これまでエネルギー源=糖質と思い込んでいましたが、実は体脂肪には糖質とは比べ物にならないほどのエネルギーが蓄えられているわけです。ならば、その体脂肪を使わない手はない。体脂肪を消費しやすくする身体を作れば自ずと持久力は向上する、というのが鏑木さんの持論です。

で、どうすれば良いかと言うと、LSDジョグを勧めています。

そこでお勧めするのは、ゆっくりと長く走るようなトレーニングを積むことです。走るのが辛いという方は大抵速く走りすぎています。よく言われることですが、走りながら人と会話が楽しめるようなペースを保ち、自分にはちょっと長いなと思えるようなランニングを続けるのがコツです。

また、それ以上に大事なのが毎日の食事。炭水化物や糖質を取り過ぎないように心がけ、肉よりも魚を摂るのが良いそうです。血糖値が上下する食生活を送っていると、糖質を消費しやすくする身体ができてします。そこで糖質を控えて、日頃から体脂肪を消費しやすくする身体を作ることがポイントだと言います。

いやー、耳が痛いですね。本書を読み終えて、改めて自分がいかに血糖値をビュッと上げ下げする食生活を送っていたかに気づきました!例えば、ランチひとつとっても、「普段から走ってるんだから、ライスは大盛りだ!」と何の疑いもなく、バクバク食べていた自分を恨みます…。

さいごに、余談ですが

まあ、理屈としては理解できても、実際にやってみたら続かなかった。そういうパターンは多いですよね。鏑木さんも人間なので、実際には糖質の誘惑に負けたりすることもあるそうです。本書では、いい意味で「息抜きする」コツを伝授してくれます。個人的にはそこが一番参考になった部分ですね。

トレイルランニングをやっていなくても、すべてのランナーにオススメしたい一冊です!


鏑木 毅『日常をポジティブに変える 究極の持久力』