『マラソン1年生』書評:フルマラソンデビューが「疑似体験」できるコミックエッセー

『マラソン1年生』書評:フルマラソンデビューが「疑似体験」できるコミックエッセー|ともらん

「ランニングに興味はあるけど、はじめの一歩が踏み出せない…」とモヤモヤしている方は、たかぎ なおこさんの『マラソン1年生』を読んでみてください。
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マンガ x エッセーでマラソンを疑似体験

運動が苦手なたかぎさんが、あることをきっかけに走り始め、周囲の人たちを巻き込みながら、ホノルルでフルマラソンデビューを目指す、というストーリーです。

「なーんだ、それだけか」と思うかもしれませんが、マンガとエッセーを融合させたコミックエッセー形式がとにかく秀逸でした。

マンガを読みながら、ランナーが走り始めてからフルマラソンデビューするまでの流れを疑似体験することができます。

何か新しいことを始めるとき、その先にある世界がイメージできるって大事だと思うんですよね。

例えばランニングなら、まずは5km走ってみる。次に10km。そしてハーフマラソンのレースに出る。その1カ月後に初めてのフルマラソンを走る。

『マラソン1年生』はその辺りが上手く描かれています。

プロの視点とアドバイス

『マラソン1年生』には、マラソンコーチの金 哲彦さんが登場します。

ストーリーの中でたかぎさんとの絡みもありますし、チャプターごとに設けられた「教えて金さん Q&A」のコーナーでは、たかぎさんが疑問に思ったことを、金さんが丁寧に答えてくれます。

こういう「マラソン初心者がフルマラソンに挑戦!」の類の話は、読み物として面白いのですが、個人的体験談で終わってしまうことが多いです。

その点『マラソン1年生』は、たかぎさんのマラソン初心者の肌感覚を残しつつ、金哲彦さんを通してプロの視点とアドバイスが入っているので、読んでいてとても勉強になります。

自分脳内実況

『マラソン1年生』で一番面白かったのは、たかぎさんの次の問いかけで始まります。

ところでランナーのみなさんは、もくもくと走っているあいだ、何を考えているのでしょうか?私は「フォームがきれいだな」と思う人のマネしてみたり、ウェアをみて楽しんだり…

と、ここまでは普通なんですが、次が面白い。

あとは地味〜に脳内自分実況をしてみたり

「脳内自分実況」とは、走っている自分をテレビに映し出されるエリートランナーに見立てて、脳内で自分自身の実況を行うこと。

アナウンサー:さあどうでしょう、2度目のハーフに挑戦したたかぎ選手
マラソン解説:小柄ながらも、走って描ける選手として最近注目されています
アナウンサー:しかし2週目に入ってから少しペースダウンしてきましたでしょうか?
マラソン解説:口を開けてちょっと苦しそうな表情ですね!

マラソンを走りながら、アナウンサーとマラソン解説の1人2役を妄想で演じるわけですね!

こういう発想は自分になかったな…。今度試してみようと思います。

ワンポイントアドバイス

たかぎ なおこさんの『マラソン1年生』は、Kindle電子書籍版単行本があります。

これからランニングを始める方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

また、すでにフルマラソンを何度も走っているランナーでも、初心に立ち返ることで新たな発見があるかもしれません。

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