どうも!マラソンブロガーのtomo.です。

吉岡利貢さんの『マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる! 』(SB新書)を読みました。後半からペースアップするネガティブスプリットは、精神的にラクに走れて個人的にも気に入っています。

『マラソンは「ネガティブスプリット」で30分速くなる!』(SB新書)について紹介します。

早わかりQ&A

1)本書を読むべき理由

マラソン大会におけるレース配分の考え方、組み立て方について学べる一冊。後半からペースアップする「ネガティブスプリット」の走りをする人でなくても、レース中にペースをつかむコツや、目標ペースに向けたトレーニングプランは役立つと思います。

2)著者はどんな人?

著者の吉岡利貢さんは、環太平洋大学の体育学部の准教授。スポーツ科学が専門。フルマラソンの自己ベストは2時間40分1秒(つくば)。

3)一番印象に残っているところは?

後半から粘りためのトレーニングで「坂道」が重要であるという点が印象に残りました。

4)イマイチなところは?

「ネガティブスプリット」で速くなる、の科学的根拠が弱い。

統計的には「イーブンスプリット」が最も速い

吉岡さんはマラソンを走る上で「ネガティブスプリット」を勧めていますが、統計的には前半と後半を同じペースで走る「イーブンスプリット」が最も速く走れるそうです。

以下は、アイルランドのユニバーシティ・カレッジ・ダブリンでコンピューターサイエンス学部教授を務めるバリー・スミス氏が行った研究より。

米《シカゴマラソン》の2005年~2016年のデータを用いて、完走者をイーブンスプリット、ネガティブスプリット、ポジティブスプリットに分類して平均完走タイムを算出したところ、

  • イーブンスプリット:242分
  • ネガティブスプリット:256分
  • ポジティブスプリット:280分

という結果になりました。

つまり、「イーブンスプリット」の方が「ネガティブスプリット」よりも14分短く、「ネガティブスプリット」は後半からペースダウンする「ポジティブスプリット」よりも36分短いということです。

「ネガティブスプリット」で本当に30分速くなるのか?

タイトルにもあるように、本書では「ネガティブスプリット」を推していますが、その根拠となるデータは限定的で、結構アバウトです。

  • 2011年のシカゴ、ロンドン、ニューヨークシティの優勝タイム
  • 福岡国際マラソンの優勝タイム上位10傑と下位10の記録
  • 著者自身の実体験
  • プロランナー藤原新の実体験

タイトルもちょっと行き過ぎな気がします。フルマラソンを5時間で走る人ならペース配分を変えるだけで30分短縮は可能かもしれませんが、3〜4時間のランナーならあまり現実的ではないと思います。

マラソンの目標ペース

科学的根拠の弱さはありますが、マラソン大会におけるレース配分の考え方、組み立て方は非常に参考になります。

  • 目標ペースはキリの良い数字である必要はなく、小刻みに設定する
  • ペース配分は5kmごとに計画し、チェックする
  • ハーフマラソンのベストタイムからフルマラソンの目標ペースを設定する

ちなみにフルマラソンのタイムは、ハーフマラソンのタイムに「持久係数」を掛けて計算するそうです。

距離的にはフルはハーフの2倍ですが、フルのほうがペースが遅くなるのでタイムは2倍以上かかります。フルマラソンに対する持久係数の目安は2・1~2・2。持久係数はハーフが1時間30分未満なら2・1、1時間30分以上なら2・2を採用するのが普通

ぼくの場合、ハーフマラソンの自己ベストは《熊谷さくらマラソン》の1時間25分41秒。

ハーフ(5141秒)× 持久係数(2.1)=フルマラソン(10796秒)

10796秒は179.9分なので、ちょうど3時間という計算になります。

後半から粘りためのトレーニングでは「坂道」が有効

ネガティブスプリットは後半からペースアップするわけですから、30km以降に粘れる走りができることが重要です。

そのために高岡さんが推奨しているのが、高負荷トレーニング。インターバル走や、さらに負荷の高いスプリント・インターバル・トレーニング(SIT)で心肺機能を鍛え、最大酸素摂取量の向上を目指すのが良いとのこと。

ただしスプリント・インターバル・トレーニングは脚に負担がかかるため、坂道を使ったトレーニングが効果的だそうです。

全力でのダッシュはカラダへの負担が大きくて故障の恐れもありますから、上り坂を使うのがおすすめです。上り坂では傾斜があるため低い速度でも負荷が高くなり、筋肉や関節へのダメージを軽減できます。30秒間の坂道ダッシュを4分間の休憩を入れながら、4~7本繰り返すといいでしょう。

これなら短期間で終わるので、時短トレーニングとしても使えそうです。

この記事を読んで走りたくなったら

マラソンで後半から粘れるトレーニングは「上り坂」を使うのがおすすめ」を最後までお読みいただき有難うございます。

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