ランニングで楽しむ「瀬戸内しまなみ海道」。今治〜尾道80kmコースの旅ラン全記録

更新:

ランニングで楽しむ「瀬戸内しまなみ海道」。今治〜尾道80kmコースの旅ラン全記録

しまなみ海道はランニングできるの?

愛媛県今治市と広島県尾道市を結ぶ「しまなみ海道」には、2つの道があります。

ひとつは、有料道路の「西瀬戸自動車道」。こちらは自転車や歩行者の立ち入りが禁止されています。

もうひとつは、西瀬戸自動車道から少し離れたルートを行く「自転車歩行者道」。サイクリングやランニング、ウォーキングで移動する場合は、こちらの自転車歩行者道を使います。

西瀬戸自動車道の距離は約60kmに対し、自転車歩行者道の距離は70〜80km。複数あるルートによって距離が異なります。

しまなみ海道のランニングコース

今回僕は、しまなみ海道の自転車歩行者道を中心に、今治駅から尾道駅までの道のり約80kmを3日間かけて走りました。

自転車歩行者道には、しまなみ海道の目印として青のラインが引いてあります。これが今治から尾道までずっと続いているので、この青ラインに沿って走れば、道に迷う心配はありません。

しまなみ海道には6つの島があります。今治から出発すると、順番に大島、伯方島、大三島、生口島、因島、向島を通って尾道にたどり着けます。

しまなみ海道マップ
しまなみガイドより)

島へ渡るには自転車歩行者道の橋を使います。本来ならば通行料(50〜100円)がかかりますが、僕が訪れた2018年12月時点はスポンサー企業の支援により無料でした。

島内をめぐるルートはひとつだけではありません。一応、自転車歩行者道の「推奨ルート」はありますが、他のルートもあります。例えば、島を北回りで行くルートがあれば、南回りで行くルートもあるわけです。

僕の場合は、宿泊地や自分が行きたい観光地を入れるため、自転車歩行者道をベースにしつつルートをカスタマイズしました。

しまなみ海道の荷物と宿泊

しまなみ海道の自転車歩行者道は全長70〜80km。ウルトラマラソンを走るランナーなら1日で完走できてしまうかもしれませんが、僕はのんびりジョギングしながら観光もしたかったので、3日に分けて攻略することにしました。

  • 1日目:今治〜大島(泊)
  • 2日目:大島〜伯方島〜大三島〜生口島(泊)
  • 3日目:生口島〜因島〜向島〜尾道

宿探しで役に立ったのが「高枕」という西日本の宿に特化したサイト。大手予約サイトには載っていない宿も紹介しています。

2泊3日分の荷物はすべてバックパック「サロモン スキンプロ10」に入れて走りました。汚れたランニングウェアはその日のうちに手洗い・乾燥したので替えは必要なし。宿泊先では浴衣があるので普段着も必要なし。

荷物は主に防寒着と貴重品。意外とコンパクトに収まりました。

1日目:今治〜大島

初日は、しまなみ海道の自転車歩行者道の起点である今治駅からスタートし、来島海峡大橋を渡って大島まで走りました。走行距離は約14km。

Relive ‘Shimanami: Imabari > Oshima’

今治からスタート

午前中は高松から今治まで電車で移動。

しまなみ海道を走り始める前に、今治城跡を観光して来ました。ランチはお城を見ながら、地元の名物「瀬戸の押し寿司」をいただきました。

お腹もいっぱいになったところで今治駅に戻ります。歩いて15分ほどかかりました。

今回はあまり下調べをせずに来たので、まずは駅の観光案内所で情報収集。しまなみ海道の自転車歩行者道について丁寧に教えてくれました。

「駅前の道路に青いラインが引いてあります。それがしまなみ海道の目印です。ちょうど駅前のローソンのところから始まります。」

なるほど、これですね。

来島海峡大橋へ

青ラインを目印に、ゆっくりと走り始めます。青ラインが引いてある以外は、見た目は普通の一般道。自転車は青ラインの内側を、ランナー(および歩行者)は歩道を走ります。

サイクリストで混雑しているのかと思いきや、時折、反対車線を自転車が通り過ぎて行く程度です。

途中、自動車専用のしまなみ海道(西瀬戸自動車道)の入口がありました。基本的に自動車とは別のルートを走ります。

しばらく走り続けていると、来島海峡大橋が姿を表しました。

来島海峡大橋を渡る前に、来島海峡展望館へ寄り道しました。ここから眺める来島海峡大橋の景色は圧巻です。

今治といえば「今治タオル」が有名ですが、もうひとつ有名なのが造船業。今治はタオルと造船の街なのです。来島海峡大橋の近くには「今治造船」の造船所があります。

それでは、いよいよ来島海峡大橋に突入します!自転車歩行者道は、こんな感じで「原付」と「自転車・歩行者」に分かれます。

来島海峡大橋は、第一から第三まで、3つの橋が繋がっています。

瀬戸内海の名物の「渦潮」。

ゴールの尾道まで、あと66km。

大島へ

ようやく来島海峡大橋を渡り切りました。今治の対岸、大島側から見た来島海峡大橋。夕日がとてもきれいでした!

16時半に宿泊先の「民宿 名駒」に到着。

ゆっくりお風呂に浸かった後は、これでもか!というほどの魚料理をいただきました。この地方で「アコ」と呼ばれる白身魚が絶品でした。明日は30km超の長丁場なので、カーボローディングに励みます。

2日目:大島〜伯方島〜大三島〜生口島

2日目は大島を出発し、伯方島と大三島を通過して、生口島まで走りました。走行距離は約37km。途中で通行止めにあったので、予定よりも5kmほど多く走るハメになりました。

Relive ‘Shimanami: Oshima > Ikuchijima’

朝はあいにくの雨。防水シェルを取り出して、小雨が降る中を走り始めます。

全面通行止

大島の南岸沿いの県道(337号)をひたすら走っていきます。調子が上がってきたところで、「全面通行止」の看板に行く手を阻まれます…。この先の路肩が崩壊しているとのこと。そんなところを走るのは危険なので、島の中央の道路をまわり道をして迂回します。

懐かしの青ライン。しまなみ街道の自転車歩行者道に戻ってきました。雨がようやく止んでくれました。

しばらくしてから自転車歩行者道を外れ、再び県道337号に戻ってきました。やはり海岸沿いの道は景色がいいですね。自転車歩行者道の推奨ルート(青ライン)ではありませんが、こっちのルートの方がおすすめです。

その先には、大島の人気観光スポット「村上水軍博物館」があります。わざわざ自動車歩行者道を外れてきたのは、ここに寄りたかったから。

かつて瀬戸内海一帯を支配していた「村上水軍」にまつわる資料を数多く展示していました。博物館の隣の食堂でランチ休憩をとり、再び走り始めました。

伯方・大島大橋を渡って伯方島を目指します。

伯方島

大島と伯方島の間に、見近島という無人島がありました。橋の途中から降りられたので、島内を散策してきました。といっても、何もなかったですけどね。

伯方島と聞いてもピンと来ない人がほとんどだと思いますが、「伯方の塩」なら知っている人も多いはず。「伯方の塩」の伯方が、ここ伯方島です。

伯方の道の駅を通過中。海沿いには白い砂浜のビーチがありましたが、12月なので誰もいません。

伯方島も造船業が盛んです。こちらは「しまなみ造船」の造船所です。

あっという間に大三島橋に到着。しまなみ海道の自転車歩行者道は、伯方島の端を通過するので、島内は3〜4kmくらいしか走っていません。

これから大三島へ渡ります。

大三島

今日はもう25kmも走りました。大三島に入ってから疲れがドッと出てきたので、少しペースを落としながら走ります。

途中、「しまなみ街道ウルトラウォーキング」の案内板を見つけました。僕が走って旅しているように、しまなみ海道を歩く人たちがいるんですね。

海沿いを走っていると、可愛らしい「休憩所」を発見。なんだか歓迎されていて嬉しいですね。

こちらは防波堤にドルフィンが描かれています。遠方には、大三島と生口島を結ぶ多々羅大橋が見えました。

お腹が減ったので、多々羅しまなみ公園で休憩を取ることにしました。公園にはサイクリングステーションや食堂、売店があり、お土産類の品揃えが充実していました。しまなみ海道で訪れた売店の中で、ここが一番おすすめですね。

「伯方の塩」が入ったどら焼きをペロリといただきました。

多々羅大橋

トイレを済ませてから、しまなみ海道へ戻ります。多々羅大橋へと続く自転車歩行者道のアプローチを上っていきます。

余談ですが、しまなみ海道の通行料は本来は有料です。自転車や歩行者は、橋を渡る際に50〜100円の通行料を支払います。ただ、僕が走った2018年12月の時点では、スポンサー企業による支援で、期間限定で無料化されていました。今回の旅では通行料は1円も払っていません。

多々羅大橋の上は、メチャクチャ寒かったですね…。天気が曇りなので、本来ならば美しいはずの景色もイマイチです。

多々羅大橋の途中で愛媛県と広島県の県境を通過します!

生口島へ

ようやく本日の終着点の生口島に到着しました。これから宿のある瀬戸田港を目指します。

この辺りは、広島県尾道市の瀬戸田(せとだ)というところです。明治時代からレモンの栽培が盛んで「レモン谷」とも呼ばれていたそうです。

走っていると、あたり一面にレモン畑やネーブル畑が広がっていました。

公衆トイレでしまなみ海道仕様の自動販売機を発見!売上金の一部はサイクリングロードの支援に寄付されるそうです。

瀬戸田港に近づくにつれて、なんだかシュールなオブジェを目にするようになりました。夕日に染まる生口島の海岸線をひたすら走っていきます。

16時過ぎに瀬戸田港に到着!今宵の宿は、瀬戸田港で100年以上の歴史を持つ「旅館 つつ井」。レモンがたっぷりと入った「レモン風呂」が有名です。

3日目:生口島〜因島〜向島〜尾道

3日目の最終日は、生口島から因島と向島を通過し、終点の尾道駅を目指します。走行距離は26km。

Relive ‘Shimanami: Ikuchijima > Onomichi’

平山郁夫美術館

チェックアウトを済ませて最初に向かったのは、瀬戸田港から歩いて10分の所にある「平山郁夫美術館」。日本画家の平山さんは、ここ生口島の瀬戸田のご出身です。美術館には、平山さんの少年時代の作品や、しまなみ海道を題材にした「しまなみ海道五十三次」が展示されています。

これまで自分で見てきた風景と、平山さんの絵を見比べてみると面白いですよ。

ちょうど平山郁夫美術館の前を、しまなみ海道の自転車歩行者道が通っています。今日はここからスタート。青ラインには、尾道まであと30kmと書かれています(実測値では26kmでした)。

最終日は天候に恵まれ、景色も最高に美しいですね。

お隣の因島(いんのしま)へ渡ります!

因島

因島では、途中から自転車歩行者道の推奨ルート(青ライン)を外れ、島の中央の道路を突き進んでいきます。目指すは、因島の人気観光スポット「因島水軍城」。

先日訪れた「村上水軍博物館」は村上水軍に関する資料を展示していますが、こちらの「因島水軍城」はお城を復元しています。高台に建てられた水軍城は、まるで天空の城のよう。

ちなみに因島出身の有名人といえばポルノグラフィティ。僕はポルノグラフィティさんの「ハネウマライダー」が大好きです。因島水軍城の場内でお会いできるとは夢にも思いませんでした。

因島の海岸沿いをひたすら走り、因島大橋を目指します。

向島

因島と向島を結ぶ因島大橋は、自動車道の真下を通行する新しいパターンんでした。

終着点の尾道まで、あと9km。

因島大橋を渡りきった所で、力が尽きました。自分でもびっくりするほど、急激にお腹が減り、「これは何か食べないとヤバい」と本気で思いました。

立花食堂

すると、海沿いにおしゃれなレストラン「立花食堂」を発見。神様からのプレゼントかと思いました。別荘をリフォームしたかのようなオシャレな店づくりと、観光客を喜ばせてくれるメニューが特徴です。

人気メニューのひとつ、レモンラーメンをいただきました。やっぱりここはレモンですよね。

チャーシュー丼の小盛もつけましたが、それでも足りなかったので、隣のカフェでスイーツとみかんジュースを注文。

ちなみにカフェでは、みかん1盛を200円で販売していました。車で来ていたら爆買いしていたのに。

元気が出て来たのを見計らって、再び走り始めます。この辺りは白い砂浜のビーチが見どころです。自動車で旅している人たちも、わざわざ車を路駐して記念写真を撮っていました。

こちらは、電柱にぶら下げてあった魚の干物(を入れたネット)。近所の方のものでしょうか。都会ではなかなか見かけない光景ですね。

ラスト3km。

と、ここでトラブル発生!!先ほど食べ過ぎたのか、お腹が急激に痛くなりました。「ギュルギュルッ」とするヤバめなやつです。コンビニや売店がなさそうなエリアだったので本気でヤバいと思いましたが、公衆トイレを発見しました。しかもウォシュレット付き。今日は何だか運が向いていますね。

渡船

トイレを済ませると、残り3kmを一気に走り切りました。

しばらくすると、尾道駅前行きの渡船乗場に到着。

ちょうど渡船が来たので飛び乗りました。料金は乗船中に支払います。大人は100円。

もっと感動的なゴールを期待していましたが、意外とあっさり終わってしまいました。

走り終えた後は、コインシャワーで汗を流してから、尾道で人気の観光スポット「ONOMICHI U2」でのんびりしました。

とにかくお腹が減っていたのでカフェでみかんのスイーツを注文。これは絶品でした!

それから尾道駅徒歩5分のところにある「栗原温泉」で湯船に浸かり、温冷交代浴で長旅の疲れを残さないようにしました。

これで帰宅の準備が整いました。その日のうちに尾道駅→広島空港→羽田空港→自宅へ。

まとめ

以上、瀬戸内しまなみ海道をランニングで旅する様子をレポートしました。走行距離は約80km。瀬戸内海の景色を楽しんだり、島内を観光したり、美味しいものを食べたりと、楽しい旅ランとなりました。

この記事をシェアする

この記事が気に入ったら、シェアしていただけると嬉しいです。

関連記事

運営者「とも」について

マラソンがライフワーク。外資系IT会社員・二児パパしながら「マラソンブロガー」として活動中。非エリート系プロランナーを目指しています。 ⇒ 詳細プロフィールへ

以下アカウントでも活動を発信中。フォロー・登録いただけると嬉しいです。

tomo.run

当ブログに関するお問い合わせはこちら

徹底レビュー

ランニングに役立つモノを徹底的にレビューします。話題のシューズウェアギア補給食など、自信を持っておすすめ出来るグッズだけを紹介。⇒ 記事一覧

マラソン大会

ブログレポートを中心に、国内・海外のマラソン大会に関する情報をお届けします。⇒ 記事一覧

旅ラン

日本国内海外旅先で見つけた素敵なランニングコースをご紹介します。⇒ 記事一覧

週刊ともらん

毎週日曜日に1週間の出来事をまとめてお届け。⇒ 記事一覧

テクノロジー

GPSや心拍計、フォーム分析など、ランニングを科学するテクノロジーの活用方法を紹介。個人的にはガーミンストラバが好き。⇒ 記事一覧

トレーニング

無理せずに、楽しく走り続けるためのコツをご紹介。ランニングが楽しくなれば、タイムは後から付いてくる。⇒ 記事一覧

一流の条件

書籍やインタビューなどを参考に、一流のマラソン選手やコーチの考え方、習慣を研究します。⇒ 記事一覧

ランニング豆知識

ランナーが知っておくと便利でお得な情報をまとめました。⇒ 記事一覧