重力を味方につける足の使い方 -『ゼロベースランニング』

重力を味方につける足の使い方 -『ゼロベースランニング』|ともらん

裸足のサブ3ランナー、高岡 尚司さんが「重力を味方につける」「身体の機能を最大限に活かす」ランニング方法を解説。ケガに悩まされている人やランニングフォームを見直したいランナーは必見。
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ゼロベースランニング(実業之日本社)を紹介します。

早わかりQ&A

1)本書を読むべき理由

ランニングを長く続けている人ほど、ランニングの「常識」や「思い込み」にとらわれがち。そういったものを一旦ぜんぶ捨て去り、ゼロから理想のランニングについて考えてみよう、というのが本書の趣旨です。

ベアフット(裸足)ランニングに興味がある人は共感できる内容だと思います。そうでなくても、ランナーとしての視野のをグッと広げてくれる一冊。

2)著者はどんな人?

高岡 尚司さんは、ランニングコーチ、鍼灸マッサージ師。《湘南国際マラソン2012》では、裸足のフルマラソン日本最高(当時)の2時間45分39秒をマーク。高岡さんの公式サイトはこちら

3)ゼロベースランニングとは?

重力を味方につけ、身体の構造と機能を最大限に発揮するランニング方法。

4)一番印象に残っているところは?

理想のランニングフォームは、「カカト」以外で着地し、「つま先」以外で蹴り出すという件り。理解するまでに時間がかかりま下が、いったん理解できると「なるほど!」と納得しました。

重力を味方につける

ゼロベース(zero-base)とは、原理原則に立ち返り、物ごとの本質を探ること。高岡さんはランニングの本質を次のように定義しています。

ランニングとは「重力による垂直方向への落下の力を、滞りなく進行方向への推進力に変換する運動」のこと。

走るという行為を物理の法則に則って解釈している点が面白いですね。ここから、どうしたら落下のエネルギーを効率的に推進のエネルギー変換できるか?というランニングエコノミーの視点が生まれます。

重力という言葉がピンと来ない方は「竹馬」に例えて考えるとわかりやすいと思います。

竹馬には筋肉も脚も関節もありません。でも、歩くことも、走ることもできます。これが、重力を使っている証拠です。竹馬では常に体のバランスを崩し続けて、移動する原動力を得ているのです。

つまり、人間は直立しているだけでも、前進する力を秘めているわけですね。

身体の構造と機能を最大限に活かす

本書では、イラストや写真でゼロベースランニングのエッセンスを解説していますが、やはり「動き」に関するものなので動画で観るのが一番。高岡さんの Youtubeチャンネルに『ゼロベースランニング』の解説動画が無料で公開されていました。

例えば「脚ではなく、胴体を使って走る」には次のような説明があります。

脚は胴体の動きを地面に伝えるメッセンジャーであって、ランニングの主役ではありません。脚(足)で蹴らなくても、否、蹴らない方が速く楽に走ることができるのはそのためです。

文字だけだとイメージが湧いてきませんが、動画を観れば「そいういうことか!」と一発でわかります。

「カカト」以外で着地し、「つま先」以外で蹴り出す

ここが『ゼロベースランニング』で一番大事なポイントだと思います。カカト以外で着地をした後、どのように地面を蹴り出すべきか?

ぼくも含めて多くのランナーが「つま先で蹴り出す」と答えると思います。しかし、それではブレーキがかかってしまうというのが高岡さんの主張。

着地後に体より後ろに位置したカカトを地面に押しつけるように使うのです。アキレス腱を伸ばすようなイメージです。すると、スネが前に倒れ、推進力につながります。

こちらが「カカトを地面に押しつける」ところを解説した動画。

高岡さんのランニングフォームを観ると「アキレス腱を伸ばす」ポイントがよくわかります。

最後にひと言

「ゼロベースランニング」が万人向けとは思いませんが、ランニングフォームの基本に立ち返らせてくれる良書だと思います。

ゼロベースランニング(実業之日本社)

余談ですが、本書で紹介されていた《飯能ベアフットマラソン》は走ってみたくなりました。毎年5月に埼玉県飯能市で開催される「裸足で走るマラソン大会」。高岡さんは原点に立ち返るために、毎年参加しているそうです。

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