【メディフォーム】イテン 2|ITEN 2 徹底レビュー
ランニングシューズ
イテン 2(ITEN 2)は、「走るリカバリーシューズ」をコンセプトにしたアキレスの最速級ランニングシューズ。独自開発したポリウレタン素材「メディフォーム(MEDIFOAM)」をフォアフットに搭載することで、高速ペースでのランニングでも足を衝撃から守ってくれる。僕は前モデル「イテン」をロングインターバルやペース走で愛用していたので、後継モデルの「イテン 2」の発売を知り、迷わずに購入した。
この記事の目次
イテン 2 の特徴
「イテン 2」の特徴は以下のとおり。
- 「走るリカバリーシューズ」でお馴染みのメディフォームの最速モデル
- フォアフットに衝撃吸収と反発弾性に優れたポリウレタン素材を搭載
- アッパーに継ぎ目のない3Dシームレス素材を採用
- 重さは190g(26.5cm)
- 定価は税込13,750円
- 陸上トラック用モデル「メロス 2」も同時発売
最大の特徴は、ポリウレタン素材の「メディフォーム」をフォアフットに配置することで、エネルギーロスを防ぎ、反発力を推進力に変換すること。順天堂大学スポーツ健康科学部バイオメカニクス研究室が行った実証実験では、メディフォーム搭載モデルと非搭載モデルで4’00/kmペース時の走りを比較した際に、搭載モデルでは、ふくらはぎの筋活動量が軽減されたという。
以下は、メディフォームの機能をわかりやすく解説したものだが、高さ10mから厚さ30mmの「メディフォーム」シートに生卵を落としても、生卵は破れずに5m以上跳ね上がる。それだけ足に対して「優しい」ということだ。
製造元のアキレス株式会社は、新素材の開発を得意とする東証一部上場企業。小学生に人気のスポーツシューズ「瞬足(SYUNSOKU)」も同社が製造・販売している。最近は新型コロナウィルス対策で飛沫感染対策用フィルムの売上げも好調らしい。
イテン 2 のスペック
「イテン 2」のスペックは以下のとおり。前モデル「イテン」と、陸上トラック用モデル「メロス 2」比較する。
イテン 2 | イテン | メロス 2 | |
---|---|---|---|
型番 | MFR0040 | MFR0020 | MFR0030 |
発売 | 2020年12月 | 2019年3月 | 2020年12月 |
重さ(26.5cm) | 190g | 188g | 180g |
ミッドソール | MEDIFOAM(PU)+ERP+ | MEDIFOAM(PU)+ERP | MEDIFOAM(PU)+ERP |
アッパー | 3Dプリントシームレス | メッシュアッパー | 3Dプリントシームレス |
アウトソール | ラバー | ラバー | 樹脂スパイクラバー |
イテン(初代)との比較
まずは前モデル「イテン」との比較。写真左が「イテン」、右が「イテン 2」。ミッドソールの形状は両者ともに違いは見られない。「イテン」は履き潰しているのでアッパーがヘタっているが、足首周りの形の違いは一目瞭然だ。「イテン 2」は間口が小さくなっているのが分かる。
足首のより高い位置でシューレース(紐)を結ぶことで、シューズがしっかりと固定される構造になっている。足首周りのアンクルパッドは「イテン 2」のほうが厚みがある。
靴底はラバーの配置も含めて、ほとんど違いが分からない。
「イテン 2」の最大の改良ポイントはアッパーにある。3Dプリントシームレス素材を採用することで、アッパーの伸縮性が向上している。接地の際にシューズが曲がると、違いが実感できる。「イテン 2」のほうが、よりしなやかに曲がる。
メロス 2との違い
同時期に発売された陸上トラック用モデル「メロス 2」との違いは、アウトソールにある。ラバーの代わりに、樹脂スパイクラバーを搭載することで、陸上競技場のトラックにも対応できる。陸上トラックなら「メロス 2」、ロードなら「イテン 2」を選ぶと良い。
200gを切る軽さ
26.0cmの重さは実測値で188gだった。レース本番にも使える軽さだ。この軽さで、この衝撃吸収力はすごい。
イテン 2 の外観
まずはミッドソールから見ていこう。ナイキやホカオネオネの「厚底シューズ」に見慣れていると、イテン 2は「薄底シューズ」に見えなくもない。しかしミッドソールには衝撃吸収と反発弾性を強化したERP素材を採用することで、薄くても足へのダメージをしっかりと軽減してくれる。
アッパーは、継ぎ目のない3Dプリントシームレス素材を採用することで、適度な収縮性を持たせ、フィット感が向上している。
シューレースからミッドソールにかけての幾何学模様が美しい。デザインにアクセントを加えると同時に、アッパーが伸縮しすぎないよう固定する役割も担う。
足首周りのアンクルパッドは、前モデルから改良されたポイントのひとつ。間口が小さくなかったことで、足首をキュッと締め上げてシューズをしっかりと固定してくれる。
タンはペラペラで薄く、足の形に寄り添う。
アウトソールは前モデルから大きな変更点はなく、フォアフットとカカトに滑り止めのラバーを配置している。
インナーソールには、メディフォームのロゴ「mf」とイテンのロゴ「ITEN」がプリントされている。
裏側が立体構造になっていて、衝撃吸収力を高めている。
イテン 2 のサイズ感
「イテン 2」のサイズ展開は以下のとおり。
- ユニセックス:22.5~28.0cm
普段のランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷うが、前モデル「イテン」では25.5cmだと横幅が狭く感じたので、「イテン 2」はひとつ上の26.0cmを選んだ。足指周りに余裕があり、足首がキュッと締まってシューズが固定されるので、ちょうど良いサイズ感。サイズ選びに迷ったら、ワンサイズ上も試して欲しい。
イテン 2 の耐久性
「イテン 2」の消耗度合いを定点観測的にアップデートしていくが、とりあえずデビューランのインターバル走の結果がこちら。ミッドソールがむき出しになっているミッドフット周りの耐久性が気になるところだ。
イテン 2 の評価
「イテン 2」を実際に履いてみて気づいたことをまとめていく。
アッパーのフィット感が劇的に向上
前モデルとの決定的な違いはここ。間口が小さくなったことで、足首がキュッと締め付けられ、シューズがしっかり固定される。そのおかげで、接地の際のブレ・ズレが抑えられ、高速ペースでも足を安心して任せられる。
しなやかに曲がる
前モデルではアッパーがかっちりしていたので、シューズを曲げるとアッパーがフニャッとなっていたが、「イテン 2」はアッパーの伸縮性が増したことで、シューズがしなやかに曲がる。足の動きがよりスムーズに感じる。
ロード x 高速ペースでも疲れない
もともと前モデル「イテン」を愛用していたのは、ロードでロングインターバルやペース走を走っても疲れないから。「リカバリーシューズ」を謳っているだけあって、負荷の高い練習でも脚へのダメージが最小限に抑えられる。「イテン 2」も高速ペースでのランニングを優しくサポートしてくれた。
テンションがアガるカラー
「イテン 2」のカラーは、今回購入した「ホワイト」か「レインボー」の2択。ホワイトとはいえ、ピンク系なのでアラフォーのオジサンが履くのもなんだかな。。と最初は抵抗があった。でも思い切って注文し、実物を手にしてみると、案外悪くなかった。
妻は「オシャレ」、娘は「沖縄っぽくていい」と、意外にも家族には高評価。最近は新型コロナの影響で暗いニュースが多いので、たまにはこういう明るい色のシューズを選ぶのもいいかもしれない。
「イテン 2」は、アキレスの取扱店や公式サイト、その他ネット通販サイトで販売している。ロード用なら「イテン 2(型番:MFR0040)」、陸上トラック用なら「メロス 2(型番:MFR0030)」を選ぼう。
