ランニングの「定番コース」があると長続きする
ランニングが長続きしない理由は、案外、 自分だけの「定番コース」がないからかもしれません。疲れていて乗り気じゃない時でも、何も考えずにフラッと走りに行けるコースが近くにあると、ランニングが続けやすくなります。
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目次と内容
自由って難しい
人間は自由を求めるのに、いざ自由になった途端、何をすれば良いのか分からなくなる生き物です。例えば、小学校の自由研究。テーマを与えられれば、すぐに課題に取り組めますが、「なんでもいいよ」と言われれば、テーマを決めるまで着手できなくなります。
実はランニングも同じで「自由に走っていいよ」と言われると、どこを走ればいいのか分からなくなります。なので多くのランナーは、近所のランニングコースや公園の周りなど、分かりやすいコースを走ることが多いと思います。
これがテニスや水泳、サッカーなど他のスポーツなら場所がある程度絞られますが、ランニングは場所に縛られないが故に、走る場所を決めるという心理的ハードルが存在します。
ランニングが長続きしない理由
ランニングを始めたけれど長続きしなかった経験がある人は少なくないはず。理由は人それぞれですが、案外、この走る場所を決めるという心理的ハードルが障壁となっている場合があります。
お気に入りのランニングコースがあっても、自宅から離れていたり、夜間だと危なくて走れなかったりすると、「走りたいけど今日はやめておくか…」となってしまいがち。水泳やテニスのようにスポーツクラブに通う必要もないので「行かないと、もったいない」という心理も働きません。
定番コースを見つけよう
そこでおすすめなのが、定番のランニングコースを設定すること。次のポイントを押さえておくと、走り始めるハードルが下がります。
- 自宅から近いこと
- 疲れていても無理なく走れる距離であること
- 暗い夜でも安心して安全に走れること
- コンビニや公衆トイレがあること
- 交通量や横断歩道が少ないこと
例えば、夜道でも明るい場所なら仕事で遅くなっても走りに行けますし、コンビニや公衆トイレがあればお腹の調子が悪くて走り始められます。また、疲れている時は注意散漫になりがちなので、交通量や横断歩道が少ない道路を走ると、接触事故のリスクが軽減できます。
もちろん、いつも定番コースを走る必要はありません。むしろ定番コースは「今日は乗り気じゃないな…」という時に、何も考えずにフラッと走りに行ける、セーフティーネットのようなコースなんです。
定番コースを進化させよう
定番のランニングコースが定着してきたら、今度はそれを進化させてみましょう。距離を伸ばしたり、起伏を取り入れたり、負荷を高めることで自分の走力の「底上げ」ができます。苦しまずに走れるようになりたい…、マラソン大会で自己ベストを更新したい…、という方におすすめです。
実際に私もフルマラソンの目標タイムから逆算して、定番コースを年々進化させてきました。急激に負荷を高めると怪我や故障につながりますが、少しずつステップアップすれば、自ずと走力も追いついてきます。
私の定番コースの遍歴
最後に、私がこれまで走ってきた定番コースと、その進化の過程を紹介します。
2016年
最初の定番コースは、自宅のある北浦和〜さいたま新都心を往復する7kmコースでした。JR京浜東北線の沿線を走るため、信号待ちがほとんどなく、夜でも街灯で明るく安心して走れるのが特徴です。定番コースを作ってから、それまで週末に1〜2回走る程度だったのが、平日も週に1〜2回走る習慣がつきました。
2017年
同じ北浦和〜さいたま新都心を往復する7kmコースですが、足腰を鍛えるために陸橋のアップダウンを取り入れました。
2019年
距離を10kmに伸ばし、さらにアップダウンを増やしました。この年の「東京マラソン2019」で人生初のサブスリー(フルマラソン3時間切り)を達成しました。
2021年
距離をさらに11kmまで延長。さいたまスーパーアリーナのペデストリアンデッキもコースに取り入れ、アップダウンもレベルアップしました。
2022年
ついに12kmまで延長。北浦和〜大宮公園を往復するコースです。大宮公園の周回コースを活用すれば、さらに距離を伸ばすこともできます。
2023年
一旦これまで築き上げた定番コースをリセットし、イチから作り直しました。北浦和〜与野の線路沿いの東西をめぐる5kmの周回コース。線路沿いと陸橋を走るので信号待ちはゼロ。2周すれば10km、3周すれば15kmと距離を無限に増やせますし、直線コースが多いためペース走にも対応できます。
ペース走で鍛えた甲斐あってか、この年の「金沢マラソン2023」で人生初のサブエガ(フルマラソン2時間50分切り)を達成しました。
2025年
ベースとなるジョギングに坂道を取り入れれば足腰が鍛えられるのでは?という仮説のもと、浦和方面の坂道をめぐるコースを設計。走行距離12kmで獲得標高100m以上。週に2〜3回はここで走っています。
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