
【モルテン】Drink Mix 320 徹底レビュー。キプチョゲ御用達のスポーツドリンク
→フルマラソンの世界記録保持者、エリウド・キプチョゲが愛用している「モルテンドリンク」を紹介します。日本でも市販されており、マラソンやサッカーなど持久系スポーツで威力を発揮します。
モルテンドリンクとは?
モルテンドリンク(Maurten Drink)は、世界のトップアスリートが愛用するスポーツドリンクのブランドです。
最近ではナイキの「厚底シューズ」がマラソン界を席巻していますが、スポーツドリンクでも同じ現象が起きています。
オリンピックやワールドマラソンメジャーズの優勝者のほとんどがモルテンドリンクを選んでおり、マラソン世界王者のエリウド・キプチョゲもそのひとり。
キプチョゲがフルマラソンの世界記録を更新した「ベルリンマラソン2019」や人類初の2時間切りを達成した「INEOS159」でも、モルテンドリンクが使われていました。
Find of one Eliud's signed bottles along the course tomorrow and win a Maurten prize! Send us a picture to win. @MaurtenOfficial #berlin42 pic.twitter.com/bo7LxDK08c
— NN Running Team (@NNRunningTeam) 2018年9月15日
モルテンドリンクは市販されているので、我々のような市民ランナーでも世界のトップアスリートと同じスポーツドリンクが手に入ります。
秘密は「ハイドロゲル」
モルテンドリンクが世界のトップアスリートに愛される理由は、エネルギー変換効率の高さにあります。
モルテンドリンクには通常のスポーツドリンクの約3倍も高濃度な炭水化物が含まれており、少ない量でより多くのエネルギーが補給できます。
マラソン選手にとって炭水化物はガソリンのようなもの。しかし炭水化物の濃度が高すぎると胃腸が萎縮してしまい、体内への吸収が悪くなるというジレンマがあります。
それを解決したのがモルテンドリンクの独自技術のハイドロゲル(hydrogel)。胃酸に触れるとゲル状に変化し、炭水化物を包み込みます。そして、腸の中で炭水化物が緩やかに吸収されます。
しかもハイドロゲルは、植物由来のアルギン酸(alginate)とペクチン(pectin)で生成されており、人工添加物を一切使用していません。
- 高濃度の炭水化物
- 腸の中でゆっくり吸収される
- 植物由来の成分
モルテンドリンクの作り方
ここからは、モルテンドリンクの「Maurten Drink Mix 320」の作り方を紹介したいと思います。
僕は2018年からモルテンドリンクを愛用しており、フルマラソンのレースの前は1袋分を欠かさずに飲んでいます。
以下は14袋入りのパック。
パッケージはモノクロのシンプルなデザインです。
今回はオマケでドリンクボトルもついてきました!「MAURTEN」のロゴ入りです。
作り方を間違えると普通スポーツドリンクになってしまうので、注意が必要です。箱の目立つ場所にもこんな注意書きがありました。
Mix each sachet with 17oz./500ml of water. If you add more water you will create an ordinary sports drink, and you didn’t turn to Maurten for that.
1袋あたり 500mlの水で溶かすこと。ちょっとでもオーバーするとフツーのスポーツドリンクに変ります。それならモルテンじゃなくてもいいよね。(拙訳)
袋を開けて、中の白い粉をドリンクボトルに注ぎます。
そして水を注ぎます。ドリンクボトルの三角(▲)のところでちょうど 500ml。メチャクチャ緊張しました!
あとはドリンクボトルの蓋をして、シャカシャカ振り回します。なかなか簡単には溶けないので、3分ぐらいシャカシャカしていました。
今日の30kmレースのために、世界のトップマラソン選手が愛用するスポーツドリンク「Maurten Drink Mix 320」を調合。
500mlの水に溶かしてシャカシャカ。スタートまでにゆっくり飲む。
ややトロみのある不思議な感触。甘さ控えめ。#ランニング #マラソン #モルテン #maurten pic.twitter.com/6MCYonHkpa
— とも✈️マラソンブロガー (@tomorunblog) 2018年8月25日
モルテンドリンクの飲み方
以下は、公式の飲み方ガイドです。「ベルリンマラソン」の時に購入したスペシャルパックの中に入っていました。
First, mix your Drink Mix 320 with 500ml of water. Drink half a bottle with your breakfast, and the other half 30min before the marathon. Drink water during the race.
要約すると、以下のとおりです。
- 朝食と一緒にDrink Mix 320を半分だけ飲む
- 残り半分はレース開始30分前に飲む
- レースでは水を飲む
世界のトップ選手はレース中もモルテンドリンクを飲んでいます。
飲んでみた感想
実際に「Maurten Drink Mix 320」を飲んでみた感想をまとめます。
ファーストインプレッション
味は、トロみのある甘さが特徴です。例えて言うならば、あずき味のしないお汁粉でしょうか。
クセのない甘さなので 500mlを全部飲むのは苦痛ではありません。
東京マラソンで使用
2018年2月25日の「東京マラソン2018」は、「Maurten Drink Mix 320」を飲んで挑みました。
使用状況のまとめはこちら。
- スタート 3時間前までに 20分かけて 500mlを完飲
- 以降、スタートまで水分は一切取っていない
- レース中の給水はエイドステーションで水・スポーツドリンクを交互に一口ずつ
- レース中の補食は「ザバスピットイン」を2本
完飲からスタートまでは、結構お腹が張りました。もしかしてトイレ(大)?と思い、駅のトイレに立ち寄りましたが杞憂に終わりました。おそらく井の中で凝固作用が始まり、お腹が張っていたのだと思います。逆にレース中はお腹の調子が安定しました。
肌感覚としては、レース前にモルテンドリンクを1袋飲んでおくと、フルマラソンの前半はエネルギーが枯渇せずに走ることができます。
長野マラソンで使用
2018年4月15日の「長野マラソン2018」でも、モルテンドリンクを飲んで挑みました。
旅先ということもあり、水は500mlボトルをコンビニで買いました。あとは自宅から持ってきた600mlのボトルに入れて水に溶かすだけ。
今回は、レース3時間前までに 3/4を飲み、残りはスタート1時間半前に飲み干しました。レース中は特にお腹が痛くなることもなく、35kmまで快適に走れました。
よくある質問
どこで売っていますか?
モルテンの公式サイトで購入することができます。
2018年以降は日本でも取扱店やマラソン大会のEXPO会場で見かけるようになりました。
Amazonなどのネット通販でも入手可能です。
ただ、日本で買うと関税の関係でかなりお高くなってしまうので、僕は出張やマラソンで海外へ行く時にまとめ買いしています。
シドニーのスポーツショップ「FASTGEAR」でモルテンドリンクをゲット!
Drink Mix 320が14袋で80豪ドル(≒6400円)と日本で買うより安いので箱買いしてしまった
Drink Mix 320とは?👉https://t.co/abE0k6MJSZ pic.twitter.com/OrE46BFfw1
— tomo✈︎マラソンブロガー (@tomorunblog) May 14, 2019
どこの会社が作っていますか?
モルテンドリンクは、北欧スウェーデンに本社を置く「Maurten AB」という会社が開発・販売しています。
ハイドロゲルを開発したのは、モルテンの代表を務めるモルテン・フリクネス(Mårten Fryknäs)さん。彼はスウェーデンのウプサラ大学で生物学を教える傍ら、トライアスロン選手としても活躍しています。スポーツドリンクのエネルギー変換の非効率さに着目し、ハイドロゲルを開発をしたといいます。
「Maurten」は「モルテン」と発音します。モルテンドリンクの開発者の苗字が「Mårten」なのですが、スウェーデン語で「å」は「o」と発音します。「å」を英語に変換すると「au」になることから、「Maurten」と表記されます。
どんな選手が使っていますか?
国内外の頂点に君臨するアスリートがモルテンドリンクを使っています。以下はほんの一例です。
- Eliud Kipchoge – 人類初のフルマラソン2時間切り(サブ2)を達成
- Geoffrey Kamworor – コペンハーゲンハーフマラソン2019で世界記録を樹立
- Kenenisa Bekele – ベルリンマラソン2019で世界歴代2位の記録を樹立
- Geoffrey Kamworor – ニューヨークシティマラソン2019で優勝
- 中村匠吾 – マラソングランドチャンピオンシップで優勝
まとめ
以上、世界のトップアスリートに愛される「モルテンドリンク」を紹介しました。