On「クラウドエクリプス」レビュー:極厚だけど安定するジョグシューズ




On史上最も厚いソールを持つクラウドエクリプス(Cloudeclipse)を購入。こんな極厚ソールじゃ絶対グラつくでしょ?と怖いもの見たさで履いてみたら、安定感が高く、そこそこ推進力もある。クッション性能だけじゃない、2層のCloudTec Phaseに脱帽です。
このレビューはランニングアイテムに年間200万円以上課金するマラソンブロガー「tomo」が書きました。
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On クラウドエクリプス
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目次と内容
主な特徴
クラウドエクリプスは、ミッドソールに2層構造のCloudTec Phaseを搭載した極厚のロードランニングシューズです。主なスペックは次のとおり。
- ソール
- CloudTec Phase
- アッパー
- エンジニアードメッシュ
- ドロップ
- 6mm
- 重さ
- 285g(メンズ27.0cm)
- 定価
- 20,680円
- 発売
- 2023年11月
ミッドソール

厚底シューズの中でもひときわ目立つ極厚のミッドソールには、Onの最新ソールテクノロジー「CloudTec Phase」を2層にしたHelionスーパーフォームを採用しています。着地時の衝撃吸収に優れているだけでなく、CloudTec Phaseが生み出す独特のライド感も楽しめます。
CloudTec Phaseは2023年3月発売の「クラウドサーファー 7」に初めて採用されました。高度なコンピューターシミュレーションによって編み出されたのは、ドミノ倒しを連想させるソールの構造。着地時には、まるでドミノが倒れ込むようにソールの穴が連鎖的に圧縮され、スムーズな重心移動を可能にしています。
アウトソール

前足部とカカト周りは中央に溝を配置し、接地部分をグリップ性能に優れたラバーパッドで覆っています。中足部は「Speedboard」がむき出しになっており、ちょうど真ん中でX字を描いています。
アッパー

アッパーには通気性と伸縮性に優れた江ンジニアードメッシュを採用。アッパーとシューレースシステムの結合部分には刺繍が施されています。シュータンはアッパーと一体化しており、フィット感を高めています。
重さ

公式値はメンズ27.0cmが285g。実測値はメンズ26.0cmが263gでした。クッション性重視のランニングシューズにしては標準的な重さですが、On最大級の極厚シューズとしては軽めの印象です。
サイズ感
クラウドエクリプスの男女別のサイズ展開は次のとおりです。足幅は標準タイプのみ、ワイドタイプは選べません。
- メンズ
- 25.0〜30.0cm、31.0cm
- レディース
- 22.0〜27.0cm
今回は標準タイプのメンズ26.0cm、カラーはBlack/Frostを選びました。
普段、ランニングシューズ選びでは標準モデルなら26.0cm、幅広モデルなら25.5cmがジャストフィットになることが多いですが、クラウドエクリプスは26.0cmの標準モデルでもやや大きめに感じます。
アッパーに圧迫感がなく、足指周りのスペースにも余裕があります。ワイド相当と言っても差し支えないレベル。これなら0.5cm下のサイズでもフィットしそうです。
衝撃吸収能力が秀逸

さすが極厚ソールだけあり、着地時の衝撃吸収能力は半端ないです。硬いアスファルトでも「あれ?いま芝生の上を走っている?」と錯覚するほど、と言えば大袈裟かもしれませんが、着地時に地面の感覚がほぼありません。クラウドサーファー 7はありましたけどね。クラウドエクリプスではCloudTec Phaseが2層になったことで地面との距離感が増しているのでしょう。
ブレない安定感

極厚ソールともなると、高さがある分グラグラ・フラフラしないか不安になります。その点、クラウドエクリプスは左右のブレが最小限にコントロールでき、安定感にまったく不安がありません。Mizunoの「ミズノウエーブ」やAdidasの「トルションシステム」を連想させるX字のSpeedboardが非常に良い仕事をしています。
ヒールカップが強固

安定感のもうひとつの秘訣はヒールカップにあります。まるで鎧のような強固な作りをしており、カカト周りをがっちりホールドしてくれます。アンクルパッドはやや硬めでカッチリした作り。柔らかいクラウドサーファー 7とは対照的です。
シューレースがチープ

欠点を挙げるとすればシューレース(紐)ですかね。いわゆる「普通紐」なんですが、他のパーツに比べてチープな作りが残念。2万円以上するシューズなので、そこはもっとこだわって欲しかったです。
クラウドモンスターとの比較
On最大級の極厚クッションと言えば、2022年6月発売の「クラウドモンスター」を連想する方も多いはず。参考までに基本スペックを比較してみましょう。また、CloudTec Phaseを初めて搭載さいたクラウドサーファー 7とも比べてみます。
クラウドエクリプス | クラウドモンスター | クラウドサーファー | |
---|---|---|---|
発売 | 2023年11月 | 2022年6月 | 2023年3月 |
ミッドソール | 2層のCloudTec Phase | 2層のCloudTec | 1層のCloudTec Phase |
アッパー | エンジニアードメッシュ | エンジニアードメッシュ | エンジニアードメッシュ |
ドロップ | 6mm | 6mm | 10mm |
重さ(メンズ27.0cm) | 285g | 275g | 245g |
定価 | 20,680円 | 19,580円 | 18,480円 |
クラウドモンスターとの主な違いはミッドソールにあります。クラウドモンスターは従来のCloudTecの2層構造を採用していますが、クラウドエクリプスは最新のCloudTec Phaseの2層構造。CloudTec Phaseは素早い重心移動に長けており、On最大級のクッション性能に推進力が加わります。
クラウドサーファー 7との主な違いはCloudTec Phaseの作りにあります。クラウドサーファー 7は1層構造に対し、クラウドエクリプスは2層構造。2層にすることでクッション性能が高まり、地面との距離感も増しました。
参考までに以下はクラウドエクリプス(左)とクラウドサーファー 7を並べた写真です。クラウドエクリプスのCloudTec Phaseは2層構造とはいえ、2列に配置しているわけではなく、高さを微妙にずらした2層構造です。

アウトソールの構造はまったく異なります。走行時の安定性能の観点では、接地面積が広く、左右のブレを軽減するSpeedboardを配置したクラウドエクリプスが優れています。

CloudTec Phaseとは?
最後に、CloudTec Phase(クラウドテック フェーズ)について簡単に解説します。最も詳しい説明は英語のOn公式サイトに載っています。主な特徴は次のとおりです。
- CloudTecに代わるOnの次世代ソールテクノロジー
- ドミノ倒しを連想させるパターンでソールの穴を配置
- 高いクッション性能と滑らかな重心移動に優れた履き心地
- 宇宙産業で使われる「有限要素解析」が開発を支える
初めてCloudTec Phaseが採用されたのは2023年3月に発売された「クラウドサーファー 7」でした。そして第2弾は早くもCloudTec Phaseを2層構造にした「クラウドエクリプス」でした。
評価まとめ

クラウドエクリプスを購入して非常に満足しています。
クッション性能だけが取り柄の極厚ジョギングシューズが多い中、クラウドエクリプスの2層のCloudTec Phaseは衝撃吸収に優れ、推進力が損なわれず、安定感の高い履き心地が実感できます。特筆すべき欠点はありませんが、唯一シューレース(紐)の作りがチープなのは残念でした。
こんな人におすすめ
とにかくOnが好きな人、極厚ランニングシューズを履きこなしてみたい人、普段アスファルトで走る人に、おすすめできる1足です。
類似のランニングシューズ
自分が所有するシューズコレクションの中から、厚底で安定感が高く、推進力もそこそこあるシューズを選ぶとすれば、Hokaの「クリフトン 9」が思い浮かびます。衝撃吸収に優れたソールは程よい反発力もあり、長時間のロードランニングに適しています。
購入ガイド
On クラウドエクリプスは以下の通販サイトから購入できます。

On クラウドエクリプス
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