On「クラウドサーファー 7」レビュー:Onの原点を感じるシューズ

クラウドサーファー 7(Cloudsurfer 7)は、Onの人気ランニングシューズの7代目モデル。新ソール技術「クラウドテックフェーズ」を搭載し、軽やかで滑らかなライド感を実現しています。
このレビューはランニングアイテムに年間200万円以上課金するマラソンブロガー「tomo」が書きました。

On Cloudsurfer
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目次と内容
- 評価:Onの未来が詰まった1足
- クラウドサーファー 7の特徴
- クラウドサーファー 7のサイズ感
- クラウドサーファー 7の使用感
- クラウドサーファー 7の耐久性
- クラウドサーファー 6との違い
- Onらしさを再定義
評価:Onの未来が詰まった1足
結論から言うと、クラウドサーファー 7の評価は「迷わず買い」です。

名前からして「サーファー向けのシューズかな?」と思われるかもしれませんが、紛れもない正統派ランニングシューズです。
2010年に誕生した初代クラウドサーファーから進化を続け、7代目となるクラウドサーファー 7ではミッドソールを大胆に刷新。
クラウドテックを進化させたクラウドテックフェーズを初めて採用し、Onのランニングシューズのあるべき姿を再定義しています。
Onのファンなら、これはもう買うしかないでしょう。だってOnのランニングシューズの未来が詰まっているわけですから。
クラウドサーファー 7の特徴
クラウドサーファー 7はクッショニングが高めに設計された、ジョギングにおすすめのランニングシューズです。
主な特徴
- ミッドソールに「クラウドテックフェーズ」技術を初採用
- アッパーは二層構造のエンジニアードメッシュ
- クッショニングは高め
- 重さは219g(メンズ26.0cm)
- ドロップは10mm
- 定価は18,480円
2023年3月発売
クラウドサーファー 7は2023年3月に発売されました。前作のクラウドサーファー 6から1年5ヶ月ぶりのアップデートとなります。
外観
側面から見ると、ポッチャリして丸っこいなというのが第一印象。シャープなフォルムが特徴の前作からガラッと雰囲気が変わりました。

最先端の「CloudTec Phase」はまるでドミノ倒しのような形をした空洞が配置されていますが、着地時にはドミノ倒しのようにクッションが圧縮されていくそうです。
つまり、デザインと機能が合致しているわけですね。

開発には、宇宙・航空産業で使われる有限要素解析(Finite Element Analysis)という高度なモデリング手法を応用。
分かりやすく言えば、ソールの材質や構造上の要素がレスポンスや重心移動に与える影響を、膨大シミュレーションとデータをもとに解析します。
アッパーのエンジニアードメッシュは二層構造。メッシュは外側が荒め、内側が細かめ、通気性とフィット感を両立させています。

シューレースの最下部を固定するループは、アッパーにしかりと固定され、アッパーの一体感を高めています。
シュータンの上にはデザインのアクセントとなる「CLOUD SURFER」の文字を半分ずつプリント。

というか、パズルみたいにじっくり考えないとそもそも読めないですよね…。
シュータンはかなり厚みがあります。

アンクルパッドも分厚く、サポート力に優れています。

薄いシュータンとカッチリしたアンクルパッドが多いOnのランニングシューズの中では異色の存在。
靴底はこんな感じ。Onのランニングシューズの特徴でもあった凹凸感が最小限に抑えられ、むしろフラットに近い形状です。

まあでも中央を貫く深い溝を見ると「やっぱりOnだよな」と実感。

重さはメンズ26.0cmが実測値で219gでした。ジョギングシューズにして結構軽い部類に入りますね。

クラウドサーファー 7のサイズ感
クラウドサーファー 7のサイズ展開は以下のとおりです。
- メンズ:25.0〜30.0cm(0.5cm刻み)、31.0cm
- レディース:22.0〜27.0cm(0.5cm刻み)
ちなみに幅広のワイドタイプはなし。
ランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷います。今回はワイドタイプがないため、ワンサイズ大きい26.0cmを選びました。
足指周りはかなりゆとりが感じられます。それでも分厚いアンクルパッドとシュータンで足首がしっかり固定されるので、ランニング時には足が非常に安定します。
クラウドサーファー 7の使用感
実際の使用感は以下のとおり。
自然と足が前に出る

早速クラウドサーファー 7を15kmのジョギングで履いてみました。
まず、直立の状態でドロップ(10mm)の傾斜を実感します。少しでも重心を前にずらすと足が飛び出してしまいそう。
接地から蹴り出しまでの一連の流れは非常に滑らかです。
クッション性能が高いのにグイッと踏み込む感覚がない。ロッキングチェアのように転がして走る感じでもない。
構造上は「CloudTec Phase」の斜めに配置された空洞がドミノ倒しのように連鎖的に圧縮されるので、ヌルヌルっとした滑らかさが生まれるのかもしれません。
開発に用いられた有限要素解析というモデリング手法は、こういう連鎖反応の解析に長けているんですよね。
雲のように柔らかいアッパー

個人的にはクラウドサーファー 7のアッパーは好みです。Onのランニングシューズはカッチリしたアッパーが主流ですが、こちらは分厚いクッションが優しく包み込んでくれます。
Onのミッドソールは「雲の上の走り(run on clouds)」と評されることが多いですが、こちらのアッパーはまるで「雲の中」にいるような感覚。
ジョギングやロング走に履きたい1足
クッション重視ということもあり、自分だったら毎日のジョギングから20〜30kmの長距離走に履きたい1足です。
一方でスピード練習や1秒でも速く走りたいタイムトライアルやレースには向いてなさそうです。
通勤ランにおすすめ

今回、カラーはオールブラック(All Black)を選びました。
Onはデザインが洗練されているので、オールブラックならスマートカジュアルの職場にも履いていけます。
最近は通勤ランを再開したので、クラウドサーファー 7を履いていき、そのまま帰宅時に走って帰ります。
クラウドサーファー 7の耐久性
走行距離150km
クラウドテックフェーズの支柱の部分にシワが入っています。構造上ここで全体重を支えているわけですから、潰れるのは仕方ないですね。

フォアフット〜ミッドフットは全体的に消耗しています。走り心地は最高ですが、耐久性はそこまで高くなさそう。
クラウドサーファー 6との違い
前作の「クラウドサーファー 6」は2021年10月に発売されました。スピードボードを内蔵したミッドソールに凹凸のあるリバウンドラバーを配置し、どこか初代クラウドフラッシュを彷彿させるデザイン。
1年5ヶ月ぶりにアップデートされたクラウドサーファー 7は、ソールの設計からして前作とは全く別物のシューズに生まれ変わっています。
クッション性能も「低め」から「高め」に変わり、スピード重視からクッショニング重視へアップデート。
基本スペックの違いは以下のとおりです。
クラウドサーファー 7 | クラウドサーファー 6 | |
---|---|---|
発売 | 2023年3月 | 2021年10月 |
ソールテクノロジー | CloudTec Phase | CloudTec |
アッパー | エンジニアードメッシュ | エンジニアードメッシュ |
クッショニング | 高め | 低め |
ドロップ | 10mm | 11mm |
価格 | 18,480円 | 17,380円 |
Onらしさを再定義
ここ数年、Onのランニングシューズはラインアップが急激に増えて「正直どこを目指しているのか分からない…」と感じていました。
しかしクラウドテックフェーズによって過去の成功体験を否定しクラウドサーファー 7によってOnらしさを見事に再定義しています。
クラウドサーファー 7を履いて走り始めた時、自分が2017年に初めてOnのランニングシューズを履いた時の感動が蘇りました。
そんなエポックメイキングな1足です。
おまけ
クラウドサーファー 7は水濡れに弱いため、雨の日のランニングにはおすすめしません。
雨ランなら、Onの完全防水仕様のWP(ウォータープルーフ)モデルを選ぶと良いでしょう。
自分は「クラウドビスタ WP」を愛用しています。水たまりに足を入れても問題ありませんし、普通に雨の中を走っていても濡れにくいですよ。
購入ガイド
On Cloudsurferは以下の通販サイトから購入できます。

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