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【佐賀県】最高級の伊万里焼を求めて「大川内山」をランニングしてきた

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【佐賀県】最高級の伊万里焼を求めて「大川内山」をランニングしてきた

更新日: 公開日:

大河内山とは?

大川内山(おおかわちやま)は、日本を代表する磁器「伊万里焼」の窯元が軒を連ねる集落です。住所は佐賀県伊万里市大川町、伊万里駅から南へ5kmほど離れています。

江戸時代には佐賀藩鍋島藩が直営する窯として、伊万里焼の最高級品「鍋島焼」が制作されていました。その高い技術の流出を防ぐために出入口には関所が置かれ、外部と隔離されてきた大川内山は「秘窯(ひよう)の里」と呼ばれています。

伊万里鍋島焼協同組合の公式サイトによると、今でも30の窯元が現存しています。窯元が運営するショップやカフェを巡り歩いたり、関所や登り窯を見学したり、日帰り観光におすすめのスポットです。

ランニングコースの概要

今回は「伊万里ハーフマラソン」を走るために伊万里市に滞在し、レースの前日に伊万里駅から大川内山まで走って往復しました。

伊万里駅START

駅舎が東西に分かれる「分断された駅」として有名

佐賀藩の関所

陶工たちの技術の流出を防ぐために設けられた関所

岳神社

大川内山の奥にある「のどの神様」を祀る神社

大川内山

30の窯元が軒を連ねる集落

伊万里駅FINISH

走行距離は往復で12km。獲得標高は300m近くありました。大川内山は山奥にあるため、伊万里駅から緩やかな上り坂が続きます。

伊万里駅を出発

というわけで、伊万里駅から走り始めます。

伊万里駅は西側(写真左)に松浦鉄道、東側(写真右)にJR九州の駅舎があり、東西で分断されている珍しい駅。「伊万里ハーフマラソン」ではラスト1kmでここを通過します。

しばらく住宅街が続いた後、緩やかなアップダウンのある細い1本道が続きます。この道であっているんだろうか…?と時折、不安になりながら進んでいきます。

県道251号線に差し掛かると、横断歩道の横に黄色い服のマネキンが立っていました。前日に武雄温泉〜有田間をランニングした時も見かけましたが、これって「佐賀県あるある」なんでしょうか。ググっても情報が見当たらず…。

緩やかな上り坂が続きます。途中、橋の上で龍の焼物(伊万里焼?)を見かけました。まるで大川内山へ近づく者を監視しているかのようです。

佐賀藩の関所を通行

大川内山の集落に入る手前に「関所」を通行しないといけません。関所(せきしょ)とは、古くから交通の要所に設置された検問のための施設。現代でいう国境の入出国ゲートみたいなものですね。

「鍋島藩窯 関所」と書かれた木製の柱が二本立っていました。こちらはレプリカですが、江戸時代は大川内山に出入りする際にここで検問されていたようです。

関所の隣はちょっとした公園になっていました。公園を歩いていると「チャリン、チャリン」と変わった音がするな、と地面をみると、磁器の破片が砂利の代わりに撒いてありました。さすが伊万里。

誰に尋問されることもなく大川内山の集落に入ります。ここから一旦「陶祖通り」を上っていきます。

のどの神様を祀る岳神社

陶祖通りの先には古めかしい石造りの鳥居が立っていました。案内板によると「岳神社」という神社で「のどの神様」を祀っているとのこと。寄り道にはなりますが、お参りして来ようと思います。

ところが境内かと思って進んでいくと、別の道路に出て、また鳥居がありました。階段が延々と続いていますが、終わりが見えません。このまま進むべきか否か…。せっかく来たので、もう少し進んでみます。

あとで調べたら370段ぐらいあるらしく、登り切ると結構疲れました。ただ、岳神社は非常に珍しい作りをしており、岩をくり抜いた中に拝殿があります。まるで無理矢理押し込んだかのように。

大河内山の窯元

370段の石段を降りて、再び大川内山の集落に戻ってきました。

大川内山は観光地化されており、大型の駐車場や公園が整備されています。こちらは磁器で出来た案内マップ。30もの窯元が所狭しと軒を連ねているのが分かります。

そして、こちらは無料で見学できる「伊万里有田焼伝統産業会館」。伊万里焼・有田焼の歴史を学べるコーナーや、窯元がコーディネートした食器セットの展示などがありました。

少し離れた場所には、磁器の製造に欠かせない「登り窯」のレプリカもあります。斜面を登るように作られていますが、窯の温度を一定に保つにはこの構造が適しているそうです。

大川内山での最大の楽しみは、窯元めぐり。ショップやカフェを訪れたり、伊万里焼の制作を体験したり、さまざまなアクティビティが楽しめます。

先ほど「伊万里有田焼伝統産業会館」の展示室で自分好みの食器を見つけました。コーディネートした「虎仙窯」のショップに立ち寄り、いくつか購入して宅配便で送りました。そして最後にカフェでひと休み。もちろん、こちらの器ももちろん伊万里焼です。

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