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【関門海峡でランニング】小倉〜下関23km。関門トンネル人道も走ってみた

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【関門海峡でランニング】小倉〜下関23km。関門トンネル人道も走ってみた

福岡県の小倉駅から山口県の下関駅まで、関門海峡に沿ってランニングしてきました。道中には源平合戦から下関条約まで、歴史好きにはたまらないスポットが点在しており、寄り道し過ぎてしまいました。

更新日: 公開日:

目次と内容

関門海峡とは?

関門海峡(かんもんかいきょう)は本州と九州の間にある海峡です。本州側の馬関(ばかん)の「関」と、九州側の門司(もじ)の「門」を取って名付けられました。ちなみに馬関は今の下関の古称です。

下関には、源平合戦の最終地となった「壇ノ浦の古戦場」や、宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘したと言われる「巌流島」などがあります。幕末に長州藩と四国連合艦隊が交戦した下関戦争(馬関戦争)や、日清戦争の講和条約として知られる下関条約(馬関条約)の舞台になったのも下関です。

一方で門司はもともと小さな漁村でしたが、1889年に門司港が国の特別輸出港に指定されると一気に開発が進みます。今でもその当時に建てられた赤れんが造りの近代建築が点在しています。

アクセス

関門海峡の近くには山陽新幹線の小倉駅があり、東京から4時間半ほどでアクセスできます。小倉駅から門司駅まで山陽本線で1駅。さらに門司駅から関門海峡を挟んで下関駅まで1駅です。

車なら「関門橋」または「関門トンネル」を使って下関〜門司間を行き来できます。徒歩や自転車なら「関門トンネル人道」が通行できます。その他、海上を遊覧船で行き来する方法もあります。

ランニングコース

今回は夏休みに下関に滞在し、小倉から下関まで関門海峡沿いを走りました。

まず下関駅から小倉駅まで電車で移動し、小倉駅から走り始めます。小倉城周辺を観光した後、門司駅を通過して、関門トンネル人道を通り、下関駅を目指します。走行距離は最短距離だと17kmくらいだと思いますが、観光で寄り道したため23kmになりました。

小倉駅

というわけで朝10時過ぎに小倉駅に到着。小倉城のある駅南口に向かうと、駅構内からモノレールが飛び出していて驚きました。この構造はなかなか斬新です。

モノレールに沿って南へ走り始めると屋根付きの商店街に入ります。足元には「↑710m小倉城」と書いてありました。これを直進すれば小倉城に辿り着くわけですね。ちなみに「↓250m森鴎外旧居」とも書いてあり、後になって寄り道すれば良かった…と後悔しました。森鴎外好きなんですよね。

商店街も終わりに近づくと、小倉城の天守閣が見えてきました。その先にある「鴎外橋」を渡ると小倉城の敷地に入ります。ちなみに文豪・森鴎外と小倉のつながりは、軍医でもあった鴎外が旧陸軍第12師団軍医部長として小倉に赴任していたそうです。

小倉城周辺

小倉城の中へと進みます。堀に囲まれた天守閣の高さは28.7メートル。現在存在している天守の中では6番目の大きさらしいです。自分が大学生の頃、同じく夏休みに小倉城を訪れましたが、もっと小さいイメージでした。

せっかくなのでGarminの計測を一時停止して、天守閣を見学してきました。最上階は洒落たカフェになっていて360度パノラマ景色が広がります。

天守閣のすぐ近くには、旧陸軍第12師団司令部の正門・鉄門跡が残されていました。軍医部長だった鴎外もこの門を行き来していたわけですね。

宮本武蔵と佐々木小次郎の像もありました。

小倉城の隣にある「勝山公園」にも足を伸ばしました。公園の一角にある長崎の鐘(原爆犠牲者慰霊平和祈念碑)をひと目見たかったのですが、たまたま今日は8月9日。記念碑の周りは原爆平和記念式典の会場となっていて近づけませんでした。

勝山公園を後にして、小さな川に差し掛かると、水上に建物が突き出た珍しい光景を目にしました。一瞬、昔イタリアのフィレンツェで見た「ヴェッキオ橋」か?と思いましたが、あれは橋の上に建物があるのであって、こちらは川の上に建物があります。

こちらは「旦過市場」という大正時代からある古き良き商店街だそうです。普通に鮮魚とか野菜を売っていました。しかもかなり安かったです。

その後、国道10号に出て、しばらく幹線道路を直進します。気温は32℃。地元の埼玉並みに暑くて、途中で何度かコンビニに緊急避難しました。冷たいコーラとガリガリ君で元気になるのですが、すぐに暑さにやられてしまいます…。

手向山公園

門司駅へ向かう途中で「手向山公園」に差し掛かりました。入口まで遠回りしないといけないのですが、展望台から関門海峡を一望できるというので寄り道します。公園は丘陵地にあり、標高差60mほどの坂を上りました。

展望台には宮本武蔵と佐々木小次郎の碑が並んでいました。ここから見える巌流島で決闘したと言い伝えられています。

こちらは展望台からの景色。これから向かう門司の街並みと、その先の「関門橋」が見渡せました。

門司駅

小倉駅を出発してから門司駅まで10kmほど走りました。最短距離だとその半分くらいです。駅に到着するとコンビニでアイスを買い、駅構内で20分ほど涼んできました。この暑さのダメージは結構大きかったですね。

こちらは門司駅近くの「門司赤煉瓦プレイス」。門司には明治以降に建てられた赤れんが造りの建物が点在しており、近年は観光資源として活用しているそうです。

こちらは門司製糖が所有する建物。

そしてこちらはニッカウィスキー門司工場の倉庫です。

門司港

門司港では、まず「関門海峡ミュージアム」に寄り道しました。関門海峡に関する歴史や豆知識が学べる展示室があり、クーラーの効いた屋内で涼みながら楽しめました。特におすすめなのが4階のカフェ。こちらは有料エリア外ですが、ガラス張りのラウンジからは関門海峡と関門橋が一望できます。

次に「門司港レトロ」というお洒落なエリアにも寄り道しました。ウォータフロントに佇むこちらの赤れんが建築は旧門司税関の建物。ランニングするには最高の場所ですね。今日みたいに暑くなければ。

その後「出光美術館」も見学してきました。出光興産の創業者である出光佐三(1885-1981)のコレクションが展示されています。他にも出光興産の歴史が学べる常設コーナーや「没後100年 富岡鉄斎―最後の文人」の企画展もあり、見どころ満載でした。

門司港でひとつ心残りなのが、門司港駅の駅舎を見学しなかったこと…。まあ次回のお楽しみにしておきます。

関門トンネル人道

そろそろ関門橋に近づいてきました。出光美術館からは門司港レトロ観光線の線路沿いにある緑道(めかり街道)をひたすら直進します。

これが関門橋の下まで続いています。関門橋がある辺りは海峡が最も狭く、距離にすると1kmほど。対岸の様子もよく見えます。

関門橋の先には「関門トンネル人道」の入口があります。関門橋に並行して作られた自転車・歩行者用のトンネルです。ちなみにバイクもエンジンを切れば通行できます。

エレベーターで地下に降りてトンネルに入ります。幅は3mくらいでしょうか。人がいないところだけスロージョグで通行しました。ちなみにGarminは無反応でした。

途中、福岡県と山口県の県境があります。そういえば門司は福岡県、下関は山口県でしたね。

全長は780m。下関側から見るとこんな感じです。

壇之浦古戦場

再びエレベーターで地上に上がると、大きな大砲が目に入りました。こちらには幕末の下関戦争で使われた長州砲が展示されています。

その隣の「壇之浦古戦場」には関門橋をバックに源義経と平知盛の像があります。小倉城で見た宮本武蔵と佐々木小次郎の像を思い出しました。

ここからは関門海峡の北側を走り、下関駅を目指します。途中「赤間神社」の鳥居が見えたのでお参りしてきました。

後で知ったのですが、赤間神社は源平合戦の「壇ノ浦の戦い」において入水した安徳天皇を祀っています。そういえば安徳天皇が入水するシーンは『平家物語』のハイライトでしたね。歴史や文化を知っておくと、楽しみが広がります。

歴史といえば、赤間神社の隣にある「日清講和記念館」も歴史好きにはたまらないスポット。下関春帆楼の敷地内にあり、無料で入館できます。館内には日清戦争の講和条約で使われた調度品や資料がコンパクトに展示されています。

さらに「日清講和記念館」の近くにある「李鴻章道」には個人的にツボりました。講和会議の時、清国全権大使の李鴻章(りこうしょう)が危難を避けるためにこの裏道を使ったことから「李鴻章道」と呼ばれるようになったとのこと。

せっかくなので「李鴻章道」を走ってみました。中国本土では裏切り者として悪名高い李鴻章ですが、個人的には結構好きなんですよね。

歴史つながりでもうひとつ、カモンワーフというウォーターフロントの一角に「フランシスコ·ザビエル下関上陸記念碑」があります。ザビエルが日本に初上陸したのは鹿児島ですが、京都に向かう途中で本州に初上陸したのが下関でした。

下関駅

壇ノ浦古戦場から下関駅までは4kmほどありました。最後は下関駅の東口でフィニッシュ。朝10時半に小倉駅を出発して、下関駅に到着したのが15時半。実際に走っていた時間は2時間程度ですが、5時間近くも外出していたことになります。

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