【スペイン】トレドを走る!イスラム・ユダヤ文化の影響が残る街並み
2025年8月、スペイン中部にある城塞都市トレド(Toledo)でランニングしてきました。ゴシック建築の傑作と言われる大聖堂や、イスラム・ユダヤ文化が色濃く残るモスクや教会などを巡る7kmコースを紹介します。

スペインの古都トレドでランニングしてきました。大聖堂→モスク→修道院→アルカンタラ橋を巡る6kmコース。要塞都市として発展したため、街中は細道が張り巡らされ迷路のようでした。ここで『逃走中』やったら楽しそう pic.twitter.com/I4GbDYxEOG
— ともらん! (@tomorunblog) August 9, 2025
トレドの魅力
トレド(Toledo)はスペイン中部にある人口約8万人の都市。首都マドリードから80kmほど南に位置し、電車で40分ほどでアクセスできます。
トレドは古代ローマ時代から栄え、キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒が共存し、異文化が融合した都市として知られています。城塞都市として発展した中心部は小高い丘の上にあり、城壁に囲まれています。
マドリードから電車で40分
今回はマドリード滞在中に日帰りでトレドを訪れ、城壁の中をランニングしてきました。マドリードのアトーチャ駅から特急列車に乗り、わずか35分でトレド駅に到着。

前日に訪れたセゴビア(Segovia)とは異なり、駅から中心部までは徒歩圏内なのが嬉しいですね。

10分ほど歩くと、丘の上に広がるトレドの街並みが姿を現しました。左側に見えるのはアルカンタラ橋(Puente de Alcántara)。こちらの石造りの橋を渡って城壁の中へと入っていきます。
トレド大聖堂
トレドでの滞在時間は4時間弱。2時間ほど家族と一緒に城壁内を歩いて観光した後、ひとりでランニングしてきました。

というわけで、トレド大聖堂(Catedral de Toledo)から走り始めます。こちらの大聖堂はスペインを代表するカトリック教会のひとつで、ゴシック建築の傑作と言われています。

城内には細い石畳の道が張りめぐさらされていて、その多くは自動車が通行できないほど狭く、歩行者専用となっています。曲がり角や階段も多いため、自転車の走行にも適していません。こういう場所ではランニングが移動手段として最強ですね。

迷路のような路地を抜けると、アルカサル(Alcázar de Toledo)のある広場に出ました。こちらは16世紀に建てられた宮殿です。先ほど、アルカンタラ橋の手前からも見えた建物です。現在は軍事博物館として利用されており、個人的には興味がないので観光はパスしました。

アルカサルを後にして、繁華街のような細い道を進んでいきます。この辺りは観光客が多く、ペースダウンを余儀なくされました。
イスラムとユダヤ文化の影響
トレドの魅力は、現存する建築にキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の影響が色濃く残っていること。個人的にこういう異文化が融合した都市が好きでして、マドリードを1日観光するよりも、日帰りでトレドを観光したいという気持ちの方が強かったですね。

こちらは10世紀に建てられたクリスト・デ・ラ・ルス(Ermida do Cristo de la Luz)というモスクです。11世紀にキリスト教勢力が再征服するまで、トレドはイスラム勢力に支配され、その名残りが今でも残っています。

街中の建築様式もフランスやイタリアとはひと味違うきがするのは、これもイスラム文化の影響なのでしょうか。

城壁の西側まで来ると、進行方向にサンタ・マリーア・ラ・ブランカ教会(Sinagoga de Santa María La Blanca)が姿を現しました。こちらは12世紀にユダヤ教のシナゴーグとして建てられた後、キリスト教の協会としてリニューアル。イスラム様式とユダヤ様式が融合した建築が見どころとなっています。
アルカンタラ橋
さて、ここからトレドの城壁に沿って走り、トレド駅を目指します。と、ここで問題が発生。別行動している家族とはトレド駅で合流するのですが、マドリードに向かう電車の発車時刻まで残り20分しかありません。なのに駅までの距離は3km以上もあります。果たして間に合うのでしょうか…。

とりあえず4:00/kmまでペースアップして、城壁の上の道路を爆走します。ちなみに城壁の外側は断崖絶壁になっており、その下をタホ川(テージョ川)が流れています。

気温は33℃。意外と起伏もあり、暑さでバテそうになりながらも、でも水分補給している時間すらもったいない…。そんな感じで走り続けていたら、アルカンタラ橋が見えてきました。これを渡れば、駅まであと少し!

ペースアップしたおかげで、発車時刻の4分前にトレド駅に到着しました。妻には怒られましたけどね、なんでもっと早く戻って来ないんだって。でも仰る通りで、電車に乗るために荷物検査や切符の確認をしていたら本当にギリギリでした…。
実はこちらのトレド駅の駅舎も建築が素晴らしくて、本当はじっくり鑑賞したかったのですが、写真を撮るのが精一杯でした。
ランニングコースまとめ
というわけで、今回はスペインの古都トレドでランニングしてきました。走行距離は約7kmでした。トレドは街全体が見どころ満載なので、歩いたり、走ったりしていても、ついつい立ち止まってしまうので時間がいくらあっても足りません。観光で訪れる際は、時間に余裕を持って日程を組むことをおすすめします。
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