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屋島〜壇ノ浦:四国八十八箇所「屋島寺」を巡る旅

屋島〜壇ノ浦:四国八十八箇所「屋島寺」を巡る旅

香川県高松市の「屋島」をめぐるランニングコースを紹介します。

標高約300mの山頂には四国八十八箇所霊場の第84番札所「屋島寺」があり、登山道でアクセスできます。

また山頂の展望台からは瀬戸内海の島々や『平家物語』に登場する源平合戦の古戦場が一望できます。

今回は「香川丸亀ハーフマラソン」の前日に旅ランしてきたのですが、調子に乗って走り過ぎました。

当ブログでは広告を利用していますが、紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。

更新日: 公開日:

目次と内容

アクセス

香川県高松市の中心部から10kmほど東へ行くと、屋島(やしま)という半島があります。

南北に5km、東西に3km。周囲を崖で囲まれた台地ですが、山頂が屋根のように平らな珍しい地形をしています。

最寄りのJR高徳線・屋島駅または琴平電鉄・琴電屋島駅からは登山道を歩いたり、バスやタクシーを利用して屋島の山頂までアクセスできます。

山頂には四国八十八箇所霊場の第84番札所「南面山 千光院 屋島寺」があり、四国遍路の旅人や観光客で賑わいます。

山頂の展望台からは瀬戸内海の絶景が一望でき、眼下には源平合戦の古戦場もあります。『平家物語』で那須与一が扇の的を射抜いた有名な舞台もここ屋島にあります。

今回は、琴電屋島駅から登山道で山頂まで上ります。その後、屋島の最北端を経由して東側の壇ノ浦経由で八栗駅まで戻るコースを走ります。

屋島寺

というわけで、琴平屋島駅にやってきました。ここから登山ルートで山頂の屋島寺を目指します。駅前から屋島の山頂が見えました。

山頂に向かって走り始めると八十四番札所「屋島寺」の標識を発見。

山頂までは有料道路もあり、足腰に自信がない方はバスやタクシーで向かうのがおすすめです。昔はケーブルカーもあったようですが、今は廃墟になっていました。

現地の方のお話ではケーブルカーの階段を上って行けるとのこと。「扉は必ずしめて」と書かれたイノシシ除けのフェンスの先を探索してみます。

しかし途中で「通行禁止」があったので引き返しました。

登山道

気を取り直して、登山道(遍路道)から上ることにします。

こちらにもイノシシ除けのフェンスがありました。秋から春にかけてイノシシが出没するらしいです。

途中で登山道が分岐しますが、ちゃんと案内があるので道に迷いません。

登山道は石畳なので走りやすいですが、坂の傾斜がだんだんきつくなってきました。

登山道では石造をよく目にします。こちらは「不喰梨(くわずのなし)」と呼ばれています。

案内板には次のように書かれていました。

空海(弘法大師)が屋島に登ったとき、梨がおいしそうに熟してしたので一つ所望なさいました。でも持主は「うまそうに見えてもこれは食べられない不喰の梨です」と、嘘を言ってことわりました。その後、この梨はほんとうに石のように固く食べられなくなってしまったと伝えられています。

山頂まであと200m。この辺りは傾斜がきつすぎて、歩いてしまいました。

山頂

まずは屋島寺でお参りしてきました。こちらは重要文化財に登録されている屋島寺本堂。鎌倉時代末期に建てられ、二度の改修工事を経て今に至ります。

山頂には旅館や食堂、お土産ショップがありました。

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なんと水族館までありました。新屋島水族館。瀬戸内海から海水をポンプで汲み上げているのでしょうか。

こちらは「血の池」。源平合戦で戦った武士たちが刀の血を洗ったと言い伝えられています。

山頂の展望台からは、高松市が一望できます。真ん中の高層ビルがJR高松駅のあたりです。

こちらは源平合戦展望台地から見た景色。このあたりは平安末期に源平合戦が行われた古戦場です。正面の五剣山は「八栗山」ともいい、八十五番札所のお寺「八栗寺」があります。

長崎の鼻

ここから屋島の北端を目指します。北嶺までは緩やかな坂道が続き、国立公園の中を走れます。

途中で「魚見台」という展望台に差し掛かります。左手に見えるのは高松市の中心部です。

ちなみに瀬戸内海はかつて湖だったのですね。500万年前ほどの大昔ですが。それから約6m000年前に大陸の氷河がとけて海面が上昇し、今の地形になったそうです。

しばらく坂道を降り続けると「遊鶴亭」という展望台に到着しました。ここは瀬戸内海を360度見渡せる絶景スポットです!登山道を歩いてきた人だけが見れる景色です。

展望台では登山中の老夫婦と雑談しました。地元の方でこの辺りの地理に詳しく、瀬戸内海の島の名前をひとつずつ教えていただきました。

瀬戸内海の絶景をバックに記念撮影。自分でいうのもなんですが、いい表情してますね。

ここから険しい山道を下ります。

そして屋島の最北端に到着。このあたりは「長崎の鼻」と呼ばれています。

1863年、幕府の命を受けた高松藩主松平頼聰は、高松の港を守るためにここに砲台を築きました。今でも砲台の跡が残っています。

壇ノ浦

ここからは一般道に出て、屋島の東側の壇ノ浦を経由して八栗駅を目指します。

八十五番札所の「栗山寺」まで約7km。時間と体力に余裕があれば上りたいですが、明日は「香川丸亀ハーフマラソン」を走るため、無理はできません。

香川県道150号に沿って、屋島の東側を走ります。車はほとんど通りません。

この辺りが源平合戦の古戦場ですね。向こうに見えるのは八栗寺のある五剣山です。この山は墓石の中でも最高級と称される「庵治石」が採れ、昔から石材産業が盛んな地域です。採掘のせいか、山肌がかなりえぐられていますね。

おっと、シュールな人形を発見!

「源平合戦史跡」と書かれた標石を見つけました。

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那須与一の扇

このまま八栗駅に戻ってもよかったのですが、近くに那須与一ゆかりの場所があると知り、足を伸ばしてみました。

奥へ進んでいくと、なんとあの『平家物語』の有名なシーンが再現されてるではありませんか!

「あれはいかに」と見るほどに、舟の内より齢十八、九ばかりなる女房の、まことに優に美しきが、柳の五衣に紅の袴着て、皆紅の扇の日出だしたるを、舟のせがいにはさみ立てて、陸へ向いてぞ招いたる。(平家物語より)

赤い衣装をまとった女性の隣に、赤い扇が描かれています。

こちらは「駒立岩」といって、那須与一が扇の的を落とした時に、駒(馬)の足場を定めた岩と言い伝えられています。

その後、琴平電鉄・屋島駅から電車に乗って高松駅に戻りました。

おまけ

八栗駅の近くに「ノグチイサム庭園美術館」があります。世界的に有名な彫刻家イサム・ノグチの作品を展示した庭園です。

完全予約制なので、ふらっと立ち寄っても見学はできません。

興味がある方は予約してから訪れましょう。いつか家族と一緒に来てみたいですね。

最後までお読みいただき有難うございます。この記事はマラソンブロガーのtomo.が書きました。当ブログでは紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。