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新潟・越後妻有:十日町エリアの屋外アートをめぐるコース
新潟県の越後妻有を舞台にした「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」の開催に先立ち、清津川周辺(十日町エリア)を旅ランしてきたので紹介します。
目次と内容
越後妻有・大地の芸術祭
新潟県十日町市を流れる清津川(きよつがわ)周辺には「越後妻有・大地の芸術祭」に関連する屋外アート作品が点在します。
今回は約1時間の旅ランで以下の4つの屋外アート作品を見学してきました。
- たくさんの失われた窓のために(作品番号:N028)
- 清津川プレスセンター「きよっつ」(作品番号:N058)
- ポチョムキン(作品番号:N019)
- 中里かかしの庭(作品番号:N012)
他にもコース上に2作品あったはずですが、スルーしてしまったようです。作品一覧は公式サイトに掲載されているので、現地を訪れる際は事前に確認しておくと良いでしょう。
たくさんの失われた窓のために
今回は清津川の北側にある「桔梗原うるおい公園」の無料駐車場に車を置いて走りに出かけてきました。
最初に出会った屋外アートは、内海昭子作「たくさんの失われた窓のために」。越後妻有の観光パンフレットやウェブサイトでよく見かける有名な作品です。2006年に製作され、作品番号はN028。
見る角度によって窓から見える景色が変化します。
桔梗原うるおい公園を後にして、清津川の対岸へ渡ると「清津川フレッシュパーク」があります。地元では有名なキャンプ・BBQサイトらしく、川沿いには多くのテントが設営されていました。
園内には無料で入れる足湯がありました。
清津川プレスセンター「きよっつ」
清津川フレッシュパークの入口付近で、三角屋根の古ぼけた建物に目が留まりました。こちらは槻橋修+ティーハウス建築設計事務所による「清津川プレスセンター「きよっつ」」。2012年に製作され、作品番号はN058。当初はインフォメーションセンターの役割を果たしていました。
清津川フレッシュパークを出て、清津川の左岸を上流に向かって走り続けます。さすが米どころの新潟県だけあって稲田の風景が美しいですね。
ポチョムキン
集落を抜けて農道を走り続けると、遠くから寂れた鉄板(?)を発見。もしかしてこれもアート作品?
こちらはフィンランドのカサグランデ&リンターラ建築事務所による「ポチョムキン」です。2003年に製作され、作品番号はN019。
錆びた鉄板が戦艦のフォルムを、巨木が艦橋(ブリッジ)を連想させます。映画『戦艦ポチョムキン』を観たことがある人ならピンとくる作品です。
奥に入るとブランコが3つありました。翌日、娘たちを連れて遊びにきました。
ポチョムキンを後にすると、長い坂道が始まります。こちらは「重地スノーシェッド」と呼ばれる雪除けです。
スノーシェッドから見た風景もまたアート作品のようです。越後妻有の見どころは屋外アート作品だけではありません。この土地すべてがアートなのです。
いやでも坂道がキツいですね……。実はまだ序の口で、まだまだ長い坂道が続きます。後で調べてみたら標高差150mもの坂道を上っていました。
峠の頂上あたりで「牧畑トンネル」に差しかかります。中は真っ暗。こういうトンネルは怖くて苦手ですが、他に迂回路がないので中へ入ります。猛ダッシュで500mほどのトンネルを駆け抜けました。
道中で「TOUR DE TSUMARI」と書かれた黄色い看板をよく見かけます。
峠を下ると赤い鉄橋に差し掛かります。清津川の右岸に渡り、ここから県道353号を走ってスタート地点の「桔梗原うるおい公園」を目指します。
その前に「瀬戸渓谷歩道」と書かれた看板を目にしたので、寄り道してみることにしました。
しかしすぐに行き止まりに。道は続いているようでしたが、落石の恐れがあるのか先に進めません。
ここからは県道353号を清津川の下流に向かってひたすら走ります。歩道がないので車に注意しながら白線の外側のポジションをキープ。
中里かかしの庭
途中、畑の中にカラフルなカカシを見かけました。作品であることを示す看板がなかったので、地元有志が作ったものかと思い込んでいたら、クリス・マシューズによる「中里かかしの庭」という作品でした。2000年に製作され、作品番号はN012。今回見た作品の中で最も古いですね。
ここで質問。この写真の中にカカシは何体あるでしょうか?
答えは後ほど。
走りながら「アートとは何だろう?」と考えました。この土地では「大地の芸術祭」というコンテクストの中でアート作品を鑑賞しています。
古ぼけた建物や錆びれた鉄板でも「これがアートです」という看板があると、アート作品と認識するわけです。
逆に、カカシのように看板がないと「これってアート?」と迷ってしまいます。
そんな中、ボロボロの廃屋を見かけました。これもアートでしょうか?いや、これはただの廃屋でしょう、きっと。
県道353号にも長い坂道がありました。峠を越えて、下り坂を走り続けると「清津川フレッシュパーク」の看板が見えてきました。
夕日に染まる稲田は美しいですね。これも自然が織りなすアート。
そして無事にスタート地点の「桔梗原うるおい公園」に到着しました。
最後に、先ほどの「この写真の中にカカシは何体あるでしょう?」の質問の答えは「5体」が正解でした。
おまけ
今回の旅ランでは清津川周辺しか散策できませんでしたが、越後妻有には他にも数多くの屋外アート作品が点在する。午前中に車で見てまわった作品をいくつか紹介します。
レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語
こちらは藤原吉志子による「レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語」。レイチェル・カーソンといえば『沈黙の春』が有名ですが、彼女の思想に捧げた作品らしいですね。2000年に製作され、作品番号はK003。
それよりも二宮金次郎の格好をしているウサギのがインパクトが強すぎて、他のことが頭に入ってきません。
光の館
こちらは、アメリカ出身の「光の芸術家」として知られるジェームス・タレルの作品「光の館」。2017年に訪れた直島の「地中美術館」が素晴らしかったので、こちらもぜひ訪れてみたいと思いました。
職場の同僚がここに宿泊したと言ってましたが、開館時間が11時半〜と遅い理由がわかりました。つまり宿泊者がチェックアウトした後に清掃してから観光客を迎え入れるので、正午近くにならないと入館できないのですね。
ちゃんと下調べせずに向かったら11時前に到着してしまいました。まあでも近くの「レイチェル・カーソンに捧ぐ 〜 4つの小さな物語」で暇つぶしができたのでよかったです。
「光の館」では屋根をスライドして天井を開けてくれました。屋根が開閉するのは感動したが、天井を一枚の絵に見立てるのは「地中美術館」と同じです。
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021に先立ち「光の館」を見学。天井がサンルーフみたいに開閉するのには度肝を抜かれた。。 pic.twitter.com/IiNhHqxE2I
— ともらん✈︎マラソンブロガー (@tomorunblog) July 23, 2021
越後妻有里山現代美術館 MonET
こちらは、十日町駅近くにある美術館「越後妻有里山現代美術館 MonET」です。「光の館」の係員の方におすすめいただいたので訪れてみましたが、建物も展示品も素晴らしかったです。ちょうど前日の2021年7月22日にリニューアルしたばかり。
こちらが美術館の建物。中庭を挟んで回廊の展示作品を巡る形は、イタリア・フィレンツェの「ウフィッツ美術館」を連想させます。
ちなみに「MonET」は、Museum on Echigo Tumariの略です。フランスの印象派画家のモネ(Monet)の美術館だと思い込んでいたので、「なぜモネの作品がないんだろう」と最後まで疑問に思っていました。
清津峡
最後に、今回の旅ランでは時間がなくて行けなかった「清津峡」。ここにはマ・ヤンソン/MAD アーキテクツによる「Tunnel of Light」があります。越後妻有で最も有名なインスタ映えスポットです。以下は2020年の夏に訪れ時の写真です。
この記事はマラソンブロガーの「tomo.」が書きました。気に入ったらしてもらえると嬉しいです。X/TwitterやStravaでも発信しています。
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