【中国・図們でランニング】日光山華厳寺と彫刻公園をめぐる旅
中国吉林省の町、図們(ともん)を訪れました。今回は図們駅から5kmほど南に位置する「日光山」の山寺と彫刻公園を走ってきたので紹介します。
当ブログでは広告を利用していますが、紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。
目次と内容
図們(ともん)とは?
図們(ともん)は、中国吉林省の東部、北朝鮮との国境に面した人口約13万人の町です。この辺りは延辺朝鮮族自治州の一部であり、中国の少数民族の朝鮮族が人口の半数以上を占めています。そのため、街中の看板は簡体字とハングル文字の二カ国語表記が一般的です。
かつては満州鉄道の要衝であり、日本から朝鮮半島経由で旧満州の首都(新京、現在の長春)へ向かうルートの一部でした。1934年には日本領事館分館が置かれ、満州開拓民の日本人が住んでいた時期もあります。
アクセス
日本から図們に行くには延吉空港を利用します。以前は関西国際空港から直行便がありましたが、2024年5月の時点では北京や上海、大連などの大都市、または韓国のソウルを経由する必要があります。延吉空港から図們まではタクシーで1時間ほど。
余談ですが、延吉空港は中国人民解放軍空軍も利用するため、一般人に空港の様子を見られないよう、離着陸時は飛行機の窓を完全に閉めるよう指示されます。
ランニングコース
今回は図們駅から5kmほど南に位置する「日光山」の山寺と彫刻公園をジョギングしてきました。以下は2024年5月5日の記録です。
というわけで、市街地を抜けて日光山を目指します。
この辺りは近年、大規模な再開発が進んでおり、昔ながらの長屋(写真右)がマンション(写真左)に建て替えられています。
旧満州時代に日本人が住んでいた家屋もまだ一部残っているそうです。地元の方の話だと、入浴する習慣のない中国人とは違い、日本人の家にはお風呂があるそうです。
緩やかな上り坂を進んでいくと、中国っぽくない風車と「LOVE」の文字を発見。突然タイムスリップしたかのような感覚です。
きれいに舗装された一般道に出ると、日光山の山寺を目指して坂を上り続けます。
しばらく走り続けるとお寺の門が見えてきました。正式名称は「日光山華厳寺」。
こちらのお寺は、観光リゾート化を目的として最近建てられたもので、歴史の重みはまったく感じません。
こちらは山寺から見た景色。写真の奥に見える禿山は北朝鮮の領土です。その手前を豆満江(とまんこう)が流れ、中国と北朝鮮の国境となっています。
山寺を後にして、一般道を下り、豆満江を目指します。途中、図們の街並みが見えました。
こちらは日光山の山麓にある彫刻公園です。ちょっと寄り道してみましょう。
古代中国っぽい彫刻もあれば、現代アート風の彫刻もあり、コンセプトが良くわかりません。
この方は『阿Q正伝』や『狂人日記』などの小説で知られる文豪の魯迅(1881-1936)ですね。
なぜか中国と関係のないアインシュタイン(1879-1955)もいました。中国語表記だと「爱因斯坦」なんですね。
なんと、ベートーベン(1770-1827)まで!中国語表記は「贝多芬」。
ちなみに彫刻公園の一角には展望台があり、中国と北朝鮮の国境を流れる豆満江が一望できます。日本人にはピンと来ませんが「北朝鮮ウォッチング」というものがこの地の観光資源のひとつであり、国外からはアメリカ人や韓国人が訪れるそうです。
彫刻公園を後にして、坂を下り切ると豆満江に差し掛かります。
ここが中国と北朝鮮の国境です。韓国と北朝鮮の国境ほど物騒ではありませんが、一応、中国側には有刺鉄線が張り巡らされています。
こんな撮影スポットもありました。韓国人らしき団体客が記念撮影するために列を成していました。
こちらはロシア・中国・北朝鮮のお土産ショップです。ただし、なぜか三カ国以外の商品が多めでした。
中国の国境地帯にあるロシア・中国・北朝鮮のお土産ショップ。旅ランのついでに覗いてみましたが、何故か三カ国以外の商品が多めでした
— tomo. (@tomorunblog) May 7, 2024
右上 ジョージア製のワイン
左下 日本製の歯磨き粉
右下 国籍不明のグミ pic.twitter.com/DTcw6jCvny