【アシックス】メタスピード スカイ 徹底レビュー。ストライドが伸びる

ランニングシューズ

「メタスピード スカイ(METASPEED Sky)」は、アシックスのトップアスリート向けのランニングシューズ。カーボンプレートを搭載し、前足部のクッションに厚みを持たせることでストライド(歩幅)を大きく伸ばせるようにしている。

同じくカーボンプレートを搭載した「メタレーサー(METARACER)」に比べると反発性とクッション性が高く、ロードランニングにおける衝撃吸収に優れていると感じる。一方で左右のブレには弱く、ランニングフォームが安定していない人には扱いづらいだろう。

今回は2021年4月1日の発売日当日にアシックスオンラインで購入した。実際に「メタスピード スカイ」を履いてみた感想を紹介する。

この記事の目次

主な特徴

「メタスピード スカイ」の特徴は以下のとおり。

最大の特徴は、ミッドソールの前足部の厚みを調整することで、ストライドを伸ばす効果を高めていること。ランニングの速さはストライド(歩幅)とピッチ(歩数)に左右されるが、「メタスピード スカイ」はストライドを伸ばしてペースアップするシューズだ。

一方で、2021年6月に発売が予定されている姉妹版の「メタスピード エッジ」は、ピッチを上げてペースアップを図るのが特徴。アシックスはスカイを「ストライド型」、エッジを「ピッチ型」の走法に適していると分類している。

スペック比較

「メタスピード スカイ」のスペックは以下のとおり。参考までに、姉妹版の「メタスピード エッジ」と、2020年6月に発売された「メタレーサー」と比較する。

メタスピード スカイ メタスピード エッジ メタレーサー
英語名 METASPEED Sky METASPEED Edge METARACER
型番 1011B215(メンズ)
1012B069(レディス)
1011B427(メンズ)
1012B258(レディス)
1011B075(メンズ)
1012A946(レディス)
発売(予定) 2021年4月 2021年6月 2020年6月
重さ(メンズ26.0cm) 178g 190g
ドロップ 5mm 8mm 9mm
ミッドソール FF BLAST TURBO、カーボンプレート FF BLAST TURBO、カーボンプレート FLYTEFOAM、カーボンプレート/td>
アッパー 100%リサイクルポリエステル素材のエンジニアードメッシュ 100%リサイクルポリエステル素材のエンジニアードメッシュ 斜め裁断メッシュ、水抜き穴
アウトソール アシックスグリップ アシックスグリップ アシックスグリップ、ウェットグリップラバースポンジ

メタレーサーとの違い

主な違いはミッドソールの素材と厚み。両者ともにカーボンプレートを搭載しているが、「メタスピード スカイ」の方が反発性とクッション性が高く、ロードランニングにおける衝撃吸収に優れていると感じる。

メタスピード エッジとの違い

主な違いはドロップと、ミッドソールの前足部の厚み。「メタスピード スカイ」の方が、カカトから前足部までの傾斜差を表すドロップが小さい反面、ミッドソールの前足部に厚みを持たせることで、爪先のカーブがより上に反った設計になっている。

外観

まず側面に注目して欲しい。「厚底」という言葉がぴったりだが、靴底前部にも厚みがあるのが特徴だ。指先あたりはアッパーよりも、ミッドソールの方が厚い。


ミッドソールの外側には目立たない文字で「FF Turbo」と印字されている。これは「メタスピード スカイ」で採用された、ミッドソール素材の「FF BLAST TURBO」を表している。アシックスの軽量ミッドソールフォーム材の中で最も反発性に優れているという。

次に、アッパーを見ていこう。

アッパーは100%リサイクルポリエステル素材の「エンジニアードメッシュ」を採用。部署によって編み方が異なり、前足部と側面は孔を大きくして通気性を高め、ヒール周りは厚めにしてサポート性を高めている。

内側から見ると、アッパーのメッシュ構造がよく分かる。

タンはペラペラに薄く、足の形に自然と馴染む。

足首周りのアンクルパッドは柔らかい素材を配置することで、フィット感とサポート性を高めている。

ちょっと残念だったのがシューレース(紐)。わざわざ「ASICS」のロゴを入れている割には、チープな素材感が否めない。

靴底にはグリップ性に優れたアシックスグリップ(ASICSGRIP)を採用している。まだ濡れた路面で走っていないが、同じアシックスグリップを採用している「メタレーサー」のグリップ力は素晴らしいので期待ができそうだ。

カカトの中心部には窪みがある。よく見ると、アシックスのロゴの「a」が刻まれている。

サイズ感

「メタスピード スカイ」のサイズ展開は以下のとおり。

普段のランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷う。アシックスは比較的幅の狭い作りになっており、「メタレーサー」は25.5cmでやや窮屈に感じた。なので「メタスピード スカイ」は26.0cmを選んだら、結果的に正解だった。アンクルパッドでがっちりシューズを固定できるので、ゆとりあるサイズでも走行中にズレる心配はない。

耐久性

定点観測的に「メタスピード スカイ」の消耗具合をアップデートしていくが、とりあえずデビューランで8km走った後の様子は以下のとおり。ミッドソールに刻まれた斜めの窪みがクッションの耐久性を高めている。

履き心地と評価

実際に「メタスピード スカイ」を履いて走ってみた感想をまとめていく。

驚くほど軽い

見た目からは想像できないほどの軽さには驚いた。メンズ26.0cmの実測値は178g。メタレーサーの190gよりもさらに軽い。

曲がらない

フォアフットで着地してもシューズが曲がらない。カカトから爪先まで伸びるカーボンプレートを内蔵しているため理解できなくはないが、ここまで曲がらないシューズは珍しい。

ストライドを伸ばしやすい

「メタスピード スカイ」はストライド型の走法に適した設計だが、確かに歩幅を大きく伸ばした時の着地がしやすい。ストライドが伸びるというよりは、ストライドを伸ばしても着地が快適なので自然とストライドが伸びる、と言った方が正しいかもしれない。

4:10/km前後が快適ペース

ビルドアップ走で5:00/kmから3:30/kmまでのペースで走ってみた感想としては、4:10/km前後のペースが最も快適に走れた。

クッショニングは意外と柔らかい

「メタレーサー」に比べるとソールに厚みがあり、クッションが柔らかい。クッショニングの感覚は、ニューバランス「フューエルセル RC エリート」に似ている。

やや安定感に欠ける

公式サイトでは、「ミッドソールの形状を横に張り出すような立体設計とすることで厚みのあるシューズにみられがちなぐらつきやブレを抑制し、安定感のある接地感覚を実現」とあるが、個人的には左右のブレには弱い印象を受けた。

クッショニングが柔らかいため、着地の際にソールがぎゅっと圧縮されて左右のブレに弱くなる。ランニングフォームがしっかりしているランナーなら難なく履きこなせるだろう。そうでないランナーは高速ペースになるほど左右のブレが気になる。そういう意味だと、ランナーを選ぶシューズなのかもしれない。

僕の場合、フルマラソンのレースペース(4:10/km前後)であれば問題ないが、インターバル走や中距離走では厳しいと思う。

シューレースがチープ

唯一がっかりしたのが、シューレース(紐)の素材。その他の部分は素材にこだわっているのに、シューレースだけ残念な仕上がりだった。まあ、気に入らなければ取り替えればいいのだが。

長距離のロードランニングに最適

以上の特徴を踏まえると、「メタスピード スカイ」は以下の用途に適していると感じる。

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