徹底解説|マラソンと月間走行距離:サブ4が150km、サブ3が250km

マラソンブロガーのtomoです。

月間走行距離は意味あるの?フルマラソンの完走タイムと相関があるの?という疑問についてお答えします。

フルマラソンに向けて毎月どれくらいの距離を走ればいいのか……。少なすぎると練習にならず、多すぎると故障のリスクが高まり、正直悩みますよね。

五輪金メダリスト高橋尚子さんを育てた故・小出義雄監督は「量よりも質が大事」と自著で書いていますし。

でも一応、目安はあります。

  • 4時間切り(サブ4)なら150km
  • 3時間切り(サブ3)なら250km

こちらはマラソン大会の顧客データとStravaのビックデータ解析を参考に導き出した目安。

ちなみに「とも」は2019年にサブ3を達成しましたが、当時は月間150〜250km走っていたので、間違ってなさそうです。

今回紹介する「マラソンは毎日走っても完走できない」は以下の通販サイトから購入できます。

Amazonタイムセール祭りで最大12%ポイントアップ。エントリーを忘れずに!

目次と内容

マラソン完走タイムと月間走行距離の相関

フルマラソン(42.195km)に挑戦したことがあるランナーなら「〇〇時間以内に完走するためには、月間〇〇km走ればいいの?」と疑問に思うことがあると思います。

量よりも質が大事

実際には月間走行距離を伸ばせばマラソンの完走タイムが速くなるという単純な話ではありません。

小出義雄さんの名著『マラソンは毎日走っても完走できない』によると、マラソンで大事なのは練習で「どれだけ負荷をかけられか」だそうです。

市民マラソン大会に出ると、30km過ぎから歩いてしまったり、あるいはスピードがガクンと落ちてしまう人がとても多い。みなさん、「毎日5km走っていた」など練習熱心な人が少なくないのだが、ではなぜ走れなくなってしまうのか? その理由は、毎日走っているだけではマラソンの練習になっていないから。ーーマラソンは毎日走っても完走できない(小出義雄)

要するに、量(=距離)よりも質(=負荷)が重要ということですね。

でも「量」も大事

一方で、ある程度の距離を踏むことも大事。芸人でオリンピアンの猫ひろしさんの自著『猫ひろしのマラソン最速メソッド』によると、月間走行距離を意識したトレーニングを行なっているそうです。

中島コーチからもサブスリーの目安として、月間500km以上走るように言われていました。オリンピック出場を目指している今は月間600kmくらい走っているので、毎日がハーフマラソンのような生活です。2時間台後半を目指す市民ランナーなら、月間500kmくらいで十分だと思います。ーー猫ひろしのマラソン最速メソッド(猫ひろし)

つまり、最低限の量(=距離)を担保しないと話にならないということですね。

最低限必要な「量」とは?

そこで知りたいのは、最低限の距離。マラソン完走タイム別に分かるといいですよね。

というわけで、今回はインターネットで入手可能な顧客調査データとビッグデータ解析のデータソースを参考に、マラソン目標タイムと月間走行距離の目安を導き出しました。

顧客調査データによる分析

まずは、アールビーズ社が2015年に実施した「ランナー世論調査2015」が参考になります。

調査対象は日本最大級のランニングポータルサイト「ランネット」のユーザ、調査人数は12100人、調査方法はインターネット。フルマラソンの自己ベストタイムでセグメント分けし、それぞれの月間走行距離と走行回数について調査しています。

注意点としては、走行距離と走行回数はレンジ(例:100km-109km)を選択するため平均値が分かりません。ここではあくまでも「最低ライン」を知ることが目的なので、各セグメントの下位50%のサンプルのデータを参照します。

以下は男性(N=10214)のフルマラソン完走タイムと月間走行距離・回数。

完走タイム 距離 回数
〜3.0時間 250km 20
3.0〜3.5時間 200km 12
3.5〜4.0時間 140km 12
4.0〜4.5時間 100km 12
4.5〜5.0時間 100km 4
5時間〜 60km 4

以下は女性(N=1886)のフルマラソン完走タイムと月間走行距離・回数。

完走タイム 距離 回数
〜3.0時間 300km 20
3.0〜3.5時間 250km 12
3.5〜4.0時間 150km 12
4.0〜4.5時間 100km 12
4.5〜5.0時間 100km 4
5時間〜 80km 4

ざっくりまとめると、以下が目安になります。

  • サブ4.0は月間走行距離150km
  • サブ3.5は月間走行距離200km
  • サブ3.0は月間走行距離250km

ビッグデータ解析による分析

もうひとつ参考になるのが、世界中で数百万人のランニングデータを集めるStrava(ストラバ)のレポート。

英ガーディアン紙の記事「What does it take to run a sub-3 marathon?」では、「ロンドンマラソン2016」の完走者4000人のStravaデータを対象に、レース当日までの12週間の走行距離と走行回数を完走タイム別に分析しています。

以下は男女(N=4000)のフルマラソン完走タイムと月間走行距離・回数・時間

完走タイム 距離 回数 時間
〜3時間 268km 28 5時間22分
3〜4時間 172km 16 3時間51分
4〜5時間 116km 12 3時間0分
5時間〜 88km 8 2時間30分

面白いことに、先ほどの顧客データから導き出した目安にほぼ当てはまります。

  • サブ4.0は月間走行距離150km
  • サブ3.0は月間走行距離250km

目安はサブ4が150km、サブ3が250km

というわけで、顧客調査データとビッグデータ解析を踏まえると、次の目安が参考になると思います。

  • サブ4.0は月間走行距離150km
  • サブ3.5は月間走行距離200km
  • サブ3.0は月間走行距離250km

おまけ

もちろん、ただダラダラと走って走行距離をこなしているだけではタイムは向上しません。

その辺りは小出監督の『マラソンは毎日走っても完走できない』がとても参考になります。

今回紹介した「マラソンは毎日走っても完走できない」は以下の通販サイトから購入できます。

Amazonタイムセール祭りで最大12%ポイントアップ。エントリーを忘れずに!

MORE

「トレーニング」の記事一覧へ

RECOMMEND

NEW

AREA

これまでにレースや旅ランで走ったことのある国内外のエリアをまとめました。

日本国内(都道府県別)

海外

PROFILE

FAQ

当ブログ「ともらん」について、よくある質問のまとめ。

「ともらん」とは?

マラソンブロガーの「とも」が個人運営するウェブメディアです。2016年の開設以来「読めば走りたくなるマラソンブログ」をコンセプトに、ランニング関連情報を発信しています。

「とも」ってどんな人?

マラソンをライフワークにしているアラフォー男性です。埼玉県に在住、都内IT企業に勤めながらマラソンブロガーとして活動中。本名は桑原智彦。プロフィール詳細へ

どんな記事を書いているの?

マラソンブロガーの活動を通して得られた実体験をもとに、自費レビュー徹底解説レース攻略旅ランニングコラムの5つのテーマで執筆しています。

SNSはやっているの?

情報発信はツイッター(tomorunblog@)、練習記録はStrava(tomorun)を利用しています。Stravaは基本的に相互フォローさせていただきます。

スポンサーはいるの?

当ブログの運営や紹介する商品の購入はアフィリエイトの広告収入で賄っており、特定企業・団体・人物から金銭的支援やPR案件は一切受けていません。

写真の二次利用は可能?

商用利用は不可。ブログやSNSなど個人で利用する場合は、当ブログの名称(ともらん)と引用リンク(https://tomo.run)が明記されていれば許諾なしで利用可能です。