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【tomo.のマラソン練習法】自己流トレーニングを止めたら速くなった
自分のマラソン練習法の特徴をひと言で表すと「脱自己流」。自分で練習メニューを組み立てることはせず、他人が作った練習メニューを完璧にこなすことを心がけています。その結果、34歳の「サブ3.5」から36歳で「サブ3」、40歳で「サブエガ」と、時間はかかりながらも着実にレベルアップできています。
自己流をやめた理由
ランニングが他のスポーツと大きく異なるのは、走り方を教わらなくても誰でも走れるということ。水泳なら泳ぎ方を、テニスならボールの打ち方を、バスケットならドリブルの仕方をまず最初に習うわけですが、ランニングにはそれがありません。
ランニングは、距離や時間、心拍数など比較的少ない変数で数値化でき、トレーニングを体系化しやすい特徴があります。少しでも理論を学べば「心拍ゾーンは○○で○○kmを○分間走る」みたいな練習メニューを自分で組み立てることも可能です。
しかし冷静に考えてみると、運動生理学のど素人が作ったマラソン練習法なんて、テニスのど素人が考えたテニス強化プランと本質的には変わりません。一定のレベルまで上達できても、いつかは限界を迎えます。
別にレベルアップを目指してなければ、本人の好きなようにやれば良いでしょう。問題は、自分のキャパシティを超えて負荷を与え続けてしまうリスクをはらんでいる点にあります。自分を追い込みすぎて、怪我や故障してしまったり、バーンアウトしてしまったり…。それが理由でランニングをやめてしまった人たちを多く見てきました。
脱自己流で成長し続ける
脱自己流トレーニングは、そのようなオーバートレーニングにブレーキをかけることができます。その逆もしかりで、練習を怠けがちな時はハッパをかけることもできます。
自分は2018年頃から自己流の練習をやめて、オンラインのマラソントレーニングプログラムを利用しています。今のところ大きな故障もせずに、サブ3.5からサブエガまで順調にレベルアップできています。
最近使っているのは、元マラソン女子世界記録保持者のポーラ・ラドクリフさんが監修している「running.COACH」というオンラインサービス。目標レースやタイム、自分の生活リズムに合った練習パターンを入力すると、自分にカスタマイズされた練習メニューを作ってくれます。
練習メニューはGarminに自動で転送され、ワークアウトとして手元で起動できます。例えばインターバル走なら、ウォームアップ→スプリント→リカバリー→スプリント→リカバリー→クールダウンの一連の流れを指示してくれるので助かります。
これは便利!マラソントレーニングのアプリ「https://t.co/U9oouBGGr7」→ガーミンウォッチに練習メニューを自動転送。Uウォッチを起動すると、その日のトレーニングが表示されます。780m→3分ジョグのインターバル走も分かりやすく指示してくれました!
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) July 15, 2020
アプリの詳細 https://t.co/I7C30sC2Sy pic.twitter.com/PszLPCOoNO
2021年からはフィットネスクラブでパーソナルトレーナーに付いて体幹・筋力トレーニングの指導を受けています。これもまた、脱自己流の一例ですね。
練習メニューを忠実にこなす
脱自己流トレーンニングで最も重要なのは、与えられた練習メニューを忠実にこなすことです。その日の調子や気分で練習メニューを勝手に手を加えてしまったら、やっていることは自己流と変わりません。
本当に調子が悪い時はランオフしますが、基本的には練習メニューで提示される距離とペース配分から逸脱せずに走ります。特にポイント練習はGarminの指示通り、機械のように正確に実行します。
マラソン世界王者のエリウド・キプチョゲは、専属コーチのパトリック・サングから与えられた練習メニューを忠実にこなすことで有名です。少しでも妥協があると、サングは世界王者にさえ練習のやり直しを命じるそうです。
そういう意味では、毎月の練習の精度を測る指標として、練習メニューをどこまで忠実に実行できたを示す「練習消化率」の方が「総走行距離」や「総走行時間」よりも適切ではないかと考えています。
準備も練習のうち
実は、練習メニューを忠実にこなすのは、簡単なようで非常に難しいのです。ハードな練習になるほど、事前の準備が練習の質を左右します。疲労ケアや睡眠時間の確保、適切なウォーターローディングやカーボローディング、さらには準備運動など。
例えば、長距離走をやる日は数時間前から計画的にカーボローディングしたり、残業とポイント練習が重なる日は前日に長めの睡眠時間を確保したり、工夫が求められます。そういった「準備」も含めての「練習」だと認識しています。
これが自己流トレーニングだと「今日は調子が悪いから無理しないでおこう」という甘えが生じます。つまり自己流は、頑張りすぎてしまうリスクと、サボってしまうリスクの2つのリスクをはらんでいるわけです。
と、まあ、偉そうに講釈を垂れていますが、自分自身、練習消化率が100%になることは年に2〜3回あれば良い方です。残りは85〜95%を行ったり来たり。仕事があり、家族もいると、どうしても自分でコントロールできない部分もありますからね。
トレーニング方法の変遷
最後に、自分のこれまでの練習法の遷移を紹介します。
休日だけ走る(2012年〜15年)
この頃は、休日に週1〜2回のペースで走っていました。週間走行距離は0〜40km程度。まったく走らない週もありましたね。練習は完全に自己流。レースは年に1〜2回しか参加していなかったので、純粋に走ることを楽しんでいた記憶があります。
平日も週1〜2回走る(2016年)
転機が訪れたのは、2016年頃。この頃から2ヶ月に1回はレースに参加するようになり、もっと速く走りたいという欲が出てきました。練習は休日に1〜2回、平日に1〜2回のペース。平日は帰宅してから、20時頃に走りに出かけていました。週間走行距離はコンスタントに30〜40km程度。まったく走らない週はなくなりました。
通勤ランを活用(2017年〜18年)
この頃は、平日の練習内容を充実させるべく、通勤ランを活用していました。通勤途中のJR赤羽駅で下車して、自宅最寄駅のJR北浦和駅まで約13kmのコースを走っていました。休日は日曜日に20km以上の距離を走り込みます。週間走行距離はコンスタントに40〜50km程度。
2018年からは、プロのマラソンコーチが監修した練習メニューにシフトし、自己流から脱却。走る回数は週3回に減りましたが、1回あたりの走行距離や強度が高まっているのは自己流からの脱却が大きいです。
練習にフルコミット(2019年〜)
帰宅ランは時間が効率的に使えて便利ですが、練習に100%集中できないデメリットもありました。そこで、2019年からは通勤ランをやめて、平日はどんなに帰りが遅くなっても、帰宅してから走るようにしました。与えられた練習メニューを忠実にこなし、週平均4〜5回は走り、週間走行距離は50〜60kmまで伸びました。
また、2019年後半からは休日のポイント練習を日曜日から土曜日に変更。日曜日は軽いジョギングだけで済ませ、しっかり休養する日にしました。すると日曜日は気楽に過ごせて、仕事が始まる月曜日に疲れを持ち越さずに済みます。
走る以外のトレーニングも導入(2021年〜)
「サブ3」の先を目指すには、体幹や筋力を戦略的に鍛える必要があります。今までは本や雑誌の筋トレを参考に自己流でトレーニングをしていましたが、やはりこちらも自己流には限界を感じて、プロのトレーナーに指導を受けています。
最終目標はサブ2.5
最終的にはフルマラソン2時間半切りの「サブ3」を目指しています。それを達成するには、今のマラソン練習法の延長線で出来るかもしれないし、出来ないかもしれない。現状に満足することなく、常にベストなトレーンイング方法を模索し続けます。
この記事はマラソンブロガーの「tomo.」が書きました。気に入ったらしてもらえると嬉しいです。X/TwitterやStravaでも発信しています。