tomo.run

On「クラウドブーム エコー 3」レビュー:最速だけどコスパ最悪

On「クラウドブーム エコー 3」レビュー:最速だけどコスパ最悪

2023年7月に発売されたOnの「Cloudboom Echo 3(クラウドブーム エコー 3)」を紹介します。

前作「Cloudboom Echo」から大幅に進化したOn史上最速のロードランニング向けシューズですが、寿命はフルマラソン4回分しかありません。

定価は32,780円。そんなコスパ最悪なシューズを買うわけない…と購入を見送るつもりでした。

しかし長年Onを愛用する者としては、Onの最新鋭かつ最速シューズがどんなものか興味があります。

それで結局、買っちゃいました。果たして履き心地や耐久性はどんなものなのか?

当ブログでは広告を利用していますが、紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。

更新日: 公開日:

目次と内容

On最速シューズ

「Cloudboom Echo 3」は、Onのロードランニング向けのシューズ中でもスピードに特化した最速カテゴリ「レース」に該当します。

Onの最速シューズと言えば、

  • Cloudflash(クラウドフラッシュ)
  • Cloudboom(クラウドブーム)

が知られていますが、Cloudflashは短中距離、Cloudboomは中長距離におすすめです。

参考までに、自分がこれまで履いてきたモデルを紹介します。

Cloudflash(2017)

2017年モデル。エネルギー変換効率の高いSpeedboardと14個のCloudTecクッションを組み合わせています。

Cloudboom(2020)

2020年7月発売。カーボンファイバー搭載のSpeedboardを2層のCloudTecクッションで挟んだ画期的な構造を持ちます。

Cloudboom Echo(2021)

2021年9月発売。前作のCloudboomで採用された2層CloudTecとSpeedboardを継承しつつ、ミッドソールを大胆にアップデートしています。

Cloudboom Echo 3(2023)

そしてこちらが2023年7月に発売された新作。前作に比べると、OnのDNAのとも言えるCloudTecの存在感が薄まっています。

主な特徴は以下のとおりです。

  • Helion HFハイパーフォーム製CloudTecを搭載
  • 100%カーボン製Speedboardを内蔵
  • マイクロファイバー製のアッパーを採用
  • 重さは215g(メンズ27.0cm)
  • オフセットは9.5mm
  • 定価は32,780円

寿命はわずか170km

「Cloudboom Echo 3」の購入を躊躇する最大の理由、それは寿命が短いこと。

シューズの箱にはこんな事が書かれています。

Lifespan = four marathons (+infinite memories)

意訳すると「寿命は、フルマラソン4回分(と無限の思い出)」となります。

思い出は良いとして、寿命が170km(42.195km × 4)って短すぎませんか?

アシックスの最速シューズ「メタスピードスカイ」は200kmあたりでヘタり始め、300kmまでは難なく履けたので、それに比べると圧倒的に短い。

定価32,780円ということは、フルマラソン1回で約8,000円、1km毎に200円を落としながら走るイメージ。

まあ、そもそもコスパを意識する人をターゲットにしていないのでしょうけど。

実際に自分もデメリットを理解した上で「それでも履いてみたい」と思い購入に至りました。

デザインとスペック

それでは「Cloudboom Echo 3」を詳しく見て行きましょう。

まずは側面から。

ミッドソールにはPebaxを用いたHelion HFハイパーフォーム製CloudTecを採用し、真ん中にカーボン製のSpeedboardを挟み込んでいます。

従来のCloudTecに比べると凹凸が控えめですが、パッと見てもOnのシューズだと分かりますね。

真ん中の黒い板がSpeedboardです。

次にアッパーを見て行きましょう。

マイクロファイバー製のアッパーは近づいて見ると小さな穴が空いており、通気性を高めています。

シューレースはアッパーと一体になっており、ホールド感を高めています。

シュータンは薄く、足を上部から優しく包み込みます。

アンクルパッドは厚みがあり、足首周りをガッチリとホールドしてくれます。

靴底も見ていきましょう。

前足部とカカト周りに薄いラバーグリップを配置しています。

高さはありませんが、縦横に張り巡らされた凹凸が高いクッション性能を生み出しています。

最後に重さをチェック。メンズ26.0cmの重さは実測値で211gでした。

前作との違い

過去のCloudboomシリーズと比較してみます。基本スペックを表にまとめました。

Cloudboom Echo 3Cloudboom EchoCloudboom
発売2023年7月2021年6月2020年7月
重さ215g220g225g
ドロップ9.5mm9mm9mm
ミッドソールカーボン製Speedboard、Helion HFハイパーフォーム製CloudTecカーボン製Speedboard、2層のCloudTec、フォームクッションカーボンファイバー入りのSpeedboard、2層のCloudTec
アッパーマイクロファイバー製のメッシュ100%再生ポリエステルのエンジニアードメッシュ超軽量エンジニアードメッシュ
アウトソール設置面積の広いラバーコンパウンド設置面積の広いラバーコンパウンドラバーグリップ

以下の写真は左が新作の「Cloudboom Echo 3」、右が前作の「Cloudboom Echo」です。

やはりミッドソールの構造が全然違いますね。「Cloudboom Echo 3」はクッションフォームの量を大胆に増量しています。

靴底の構造は似ていますが「Cloudboom Echo 3」では溝が浅くなりました。凹凸よりも増量されたフォームでクッション性を高めています。

サイズ感と履き心地

「Cloudboom Echo 3」のサイズ展開は以下のとおり。

  • メンズ:25.5cm〜31.0cm(0.5cm刻み)
  • レディース:22.0cm〜26.5cm(0.5cm刻み)

自分はランニングシューズのサイズ選びで25.5cmか26.0cmで迷いますが、ワイドタイプがないため、ワンサイズ上の26.0cmを選びました。

結果、足指周りにもゆとりがあり正解でしたね。

足を入れると、フォアフットの部分に膨らみを感じます。本当にドロップが9.5mmもあるのか?と疑わしく感じるレベル。

アッパーのフィット感とホールド感は文句なしです。ただ、アンクルパッドの先端がアキレス腱に当たるので、それが不快に感じる方もいるかもしれません。自分はちょっと気になるレベルでした。

Speedboardは硬すぎず、しなかやかに曲がります。全体的に反発よりもクッションの強さの方を実感します。

履いてみた感想

実際に「Cloudboom Echo 3」を履いてみた感想をまとめていきます。

ジョギング

5:00/kmペースで6kmほど走ってみました。

フォアフットでもミッドフットでもクッションの恩恵が得られ、走り方を選ばないと思います。

Speedboardに沿ったロッカー形状がロッキングチェアを転がすようなスムーズなライド感を生み出します。

これは前後で全く異なる構造の前作「Cloudboom Echo」にはない感覚ですね。

2kmタイムトライアル

2kmを3:25/kmペースで走りました。

これくらいのスピードになると柔らかいクッションに相当な圧力が加わるため、ロッキングチェアのように転がして走るのは難しいです。

Speedboardをバネのように使って走ると爆発的な推進力が得られます。

一方で、他のシューズに比べると接地面積が少ないからなのか、安定感はやや乏しいかなという印象です。

雨ラン

たまたま小雨が降っていましたが、想像していたよりもグリップ性能は良いですね。

気になる耐久性

定点観測的にシューズの消耗具合をレポートしていきます。

デビュー直後(8km)

走行距離はまだ8kmですが、ミッドソールは結構モロそうですね…。しかも間に挟んであるSpeedboard(黒い部分)がやや変形しています。

フォアフットの方はそこまで気になりませんが、走り方にクセがある人はミッドソールの柔らかい部分が簡単にえぐれてしまいそうです。

凹凸の部分にもシワが入り始めています。

ハーフマラソンの後

「舞鶴赤れんがハーフマラソン2023」で投入しました。結果はネットタイム1時間21分29秒で、自己ベストを28秒短縮できました。

しかしソールの方は悲惨な状態に…。フルマラソン4回どころか、ハーフマラソン1回で死にました。自分の走り方が悪いんですかね。

こんな人におすすめ

というわけで「Cloudboom Echo 3」をレビューしました。

走行安定性能や耐久性など基本スペックにおいては高評価とは言い難いです。

競合モデルのナイキの「ヴェイパーフライ3」やアシックスの「メタスピードスカイ+」を選んだ方が幸せになれると思います。

では、どんなランナーにおすすめかと言うと、

  • とにかくOnが好きな人
  • 練習用とレース用でシューズを履き分けている人
  • 各社のハイスピードモデルを履き比べたい人

あたりですね。

これまでOnの最速シューズを4足履いてきて思うのは「そもそもOnは無理にハイスピードモデルを展開しなくても良いのでは?」ということ。

最速モデルに投資するのは研究開発の観点から企業・ブランドのあるべき姿ではありますが、OnらしいCloudTecの良さを生かしきれないのでは?とも思います。

と同時に、CloudTecを生かした最速シューズの完成形を見てみたい願望もあります。だから毎回、最速モデルを買っちゃうんですよね。

おまけ

自分が持っているシューズの中では「Cloudboom Echo 3」の履き心地はアシックスの「メタスピードスカイ+」に似ていると感じます。

5:00/km前後のジョギングペースならロッカー形状の特徴を生かしたブルックスの「ハイペリオンエリート 3」にも似ています。

その意味では「Cloudboom Echo 3」はペースによって走り方と履き心地が変化するシューズだと思います。

最後までお読みいただき有難うございます。この記事はマラソンブロガーのtomo.が書きました。当ブログでは紹介するランニングアイテムはすべて自費で購入し、忖度なしでレビューしています。

この記事で紹介した「Cloudboom Echo 3」の最新価格・在庫状況は以下の通販サイトで確認できます。

Cloudboom Echo 3

公式オンラインストアで探す

On公式オンラインストアなら送料無料。30日間の返品・返送料も無料なので、自宅で気軽に試着ができます。