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【Anta マッハ4 レビュー】コスパが素晴らしい
今回紹介するのは「マッハ 4」という中国の人気スポーツブランドAntaのランニングシューズです。実際に履いてみると「中国のランニングシューズってどうなの?」という不信感・不安感が完全に払拭されました。
目次と内容
Antaとは?
Anta(アンタ)は、中国の福建省に本社を置く「安踏体育用品有限公司」のスポーツブランド。中国ではNikeやAdidasの外資メーカーの他、Li-ning(リーニン)とAnta(アンタ)が「国産」の二強ブランドとして認知されており、日本におけるAsicsやMizunoのような存在と言えます。
近年はランニングシューズにも力を入れており、レース用からジョギング用までバリエーションが豊富。有名なマラソン選手だと、エチオピア出身のケネニサ・ベケレがAntaと契約しています。
主な特徴
今回はAntaのランニングシューズのミッドレンジモデルである「Mach 4(マッハ 4)」を購入しました。主な特徴は次のとおり。
- ソール
- NITROEDGE
- アッパー
- メッシュ
- 重さ
- 231g(26.0cm)
ミッドソール
ミッドソールのクッションには軽量性と反発性に優れた「NITROEDGE」をフルレングスで使用。間に「LAUNCHZONE」と呼ばれるW形状のスタビライザーを挟むことで安定感を高めています。
アウトソール
靴底はほぼ全面に「A-GRIP PRO」ラバーで覆われており、走行中は強力なグリップ性能を発揮します。
アッパー
アッパーには通気性に優れたMESH(メッシュ)素材を採用。シュータンは薄く、足の形にピタリと馴染みます。強固なヒールカップと柔らかいアンクルパッドで足をしっかりホールドします。
重さ
26.0cmサイズの実測値は231gでした。ミッドレンジのランニングシューズにしては軽い方かなと思います。
サイズ感
今回初めて中国のランニングシューズを購入しましたが、最初はサイズ選びで戸惑いました。Antaの場合、米国・英国・ヨーロッパ・中国のサイズが次のように併記されています。
自分の場合、通常モデルなら26.0cm、ワイドモデルなら25.5cmがジャストサイズになります。今回は通常モデルのみなので、中国サイズの「260」を試着してみましたが、ブカブカして大きすぎる…。よく見たら米国サイズで「8.5」、つまり日本サイズで「26.6cm」。そりゃ大きいわけです。
そこで中国サイズ「255」、米国サイズ「8.0」を試着。これなら日本サイズで「26.0cm」。案の定、ジャストサイズでした。
足を入れた感じは、つま先周りはスペースに余裕があり、カカト周りは程よい圧迫感があります。シューレースシステムも秀逸で、キツめでもユルめでも足が安定します。
発泡スチロール風のソール
「マッハ 4」を手に取って気になったのがミッドソールの素材。見た目や感触は発泡スチロールに近く、低密度で軽いのが特徴です。でも耐久性は高そう。フォームを成形する際、窒素(nitrogen)を注入することから「NITROEDGE」と呼ばれるそうです。
クッションは柔らかめの印象。接地の際に適度に沈み込み、衝撃を上手に吸収してくれます。
スタビライザー搭載
個人的に気に入っているのは「LAUNCHZONE」と呼ばれるスタビライザー。写真の薄緑の部分ですね。「マッハ 4」ではフォアフットの下部からヒールの中部に食い込むような形で搭載されています。
一番の目的は左右のブレを軽減して安定感を高めること。構造的にも機能的にも、Mizunoの「Mizuno Wave」に近い存在ですねまた「LAUNCHZONE」は非常に硬く、ソールの弾力性を高めるプレートのような役割も担っています。
ヒールストライクが最適解
「マッハ 4」はヒール周りにクッションを多めに配置している構造上、カカトから着地するヒールストライクがクッションとエネルギーリターンを最大限に生かせると思います。
フォアフットでも走れますがクッションは生かしきれません。逆にミッドフットは接地面積が小さく、構造的にも不安定なことから安定感に欠けます。
もう一度、靴底の構造を見てみると、ヒールストライクの適性が構造上からも分かると思います。
ホールド感が抜群
アッパーはそこまで期待していませんでしたが、実際に履いてみるとホールド感が高く、好印象でした。特にシューレースとシュータンの設計が秀逸。キツめでもユルめでも足をしっかり固定してくれます。
コスパも素晴らしい
「マッハ 4」はジョギングからスピード練習までカバーできるミッドレンジに位置付けられています。「NITROEDGE」クッションと「LAUNCHZONE」の組み合わせが絶妙で、ハイペースでも安定感と推進力が損なわれないのが良いですね。
価格は13,000円前後(定価は599元)。この価格でこのクオリティは素晴らしいなと思います。日本人からすると「中国ブランドのランニングシューズってどうなの?」と不安感が拭えませんでしたが、実際に履いた後ではそんな先入観もなくなりました。
ただし日本からだと入手困難
今回はたまたま中国出身の妻の実家を訪れた際に、現地のAntaの店舗で「マッハ 4」を購入しました。人口12万人の地方都市なので品揃えは少なく、ミッドレンジである「マッハ 4」がそのお店の最速モデルとのことでした。
せっかく中国に来ているのでLi-NingとAntaのお店に行ってきました!品揃えは多くありませんでしたが、Anta 店員さんおすすめの新作シューズ「Mach 4」を購入。価格は599元(13,000円)。クレカ可のはずがエラーで使えず、持ち合わせの現金では足らず、結局同行者のタッチ決済で立て替えてもらいました pic.twitter.com/N9IYwpr7Ou
— tomo. (@tomorunblog) May 5, 2024
それはさておき、日本からAntaのランニングシューズを購入するのは難しく、現地でツテがない限り、AliExpressやBuymaなどを介さないと入手できないのが現状です。
日本はランニング大国なので、別にそこまで苦労しなくても、安価で品質の優れたランニングシューズは他にもたくさんありますからね。流通の仕組みが変わらない限り、日本で流行ることはなさそうです。
総合評価:普通に満足
Antaの「マッハ 4」を購入して普通に満足しています。ジョギングからスピード練習までカバーでき、クッション、ホールド感、グリップ性のいずれも高評価でした。ただしヒールストライクに最適化されているため、人を選ぶシューズだと思いました。
この記事はマラソンブロガーの「tomo.」が書きました。気に入ったらしてもらえると嬉しいです。X/TwitterやStravaでも発信しています。
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