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【Brooks ハイペリオン】レビュー:スピードシューズの新定番
今回紹介するのは「ハイペリオン」というBrooksの新しいランニングシューズ。「ハイペリオンテンポ」の後継モデルで、ジョギングからスピード練習まで対応できる万能な1足です。ジョギングシューズ「ゴースト」とレース用シューズ「ハイペリオンエリート」の中間を埋めるために購入しました。
目次と内容
主な特徴
Brooksの「ハイペリオン(Hyperion)」は軽量性と反発性に優れたBrooskのスピードシューズです。主な特徴は以下のとおり。
- ミッドソール
- DNA FLASHフォーム
- アッパー
- ワープニットとメッシュ素材
- アウトソール
- ラバーソール
- 重さ
- 215g(メンズ27.0cm)
- 定価
- 20,900円
- 発売
- 2023年7月<
なお「ハイペリオンGTS」というハイペリオンの派生モデルもあります。GTSは「Go-To Support」略で、ガイドレールというサポートシステムを搭載。ランニングフォームを安定させるための支援が必要な方におすすめです。
ミッドソール
ミッドソールには窒素ガスを注入した「DNA FLASHフォーム」を搭載しています。質感は発泡スチロールに似ており、軽くて丈夫で、適度なクッション性と反発性を併せ持ちます。もちろん発泡スチロールとは違って繊細なチューニングは必要なのは言うまでもありませんが。
アッパー
アッパーにはワープニットとメッシュ素材を採用。全面的にメッシュ構造ですが、外側が薄い生地で覆われているため、写真だと網の目が見えづらくなっています。シューレースシステムはアッパーと一体になっています。シュータンは薄型ですが、ペラペラではなく、足の形にピタリと馴染みます。
アンクルパッドは厚さ控えめ。「ハイペリオン」は足首を固定するのではなく、深みのあるヒールカップでカカトを固定してホールド感を高めています。
アウトソール
アウトソールは広範囲にラバー素材を配置。よく見ると2層構造ですね。ラバーには「DESIGNED IN SEATTLE」をさりげなくプリントしています。ブルックスはアメリカの企業ですが、本社が西海岸のシアトルにあったとは知りませんでした。ラバーに覆われていない部分はミッドソールが剥き出し状態。よく見ると「DNAFLASH」のロゴが入っていますね。
重さ
公式値はメンズ27.0cmで215g。今回購入したメンズ26.0cmの実測値で204gでした。レースシューズ並みの軽さですね。
サイズ感
男女別のサイズ展開は以下のとおり。ワイドタイプの選択肢はありません。
- メンズ:25.0〜29.0cm
- レディース:22.5~29.0cm
今回は、メンズ26.0cm、カラーはグリーンを選びました。
普段、ランニングシューズ選びでは標準モデルなら26.0cm、幅広モデルなら25.5cmがジャストフィットになることが多いですが、ハイペリオンは26.0cmでちょうど良いサイズ感でした。ただ足指周りは、もう少しスペースに余裕があれば嬉しかったですね。
安定感が高い
まずは5:00/kmペースで軽く走ってみました。シューズが軽すぎると足が空回りすることがありますが「ハイペリオン」は重心のバランスが優れているのか、非常に安定感があります。ソールが高すぎないのも安定感の高さに一役買っています。
しなやかに曲がる
同じくスピードモデルの「ハイペリオンエリート3」に比べると、カーボンプレートを内蔵していないことあり、ソールがしなやかに曲がります。ロッキングチェアのように転がして走るのではなく、ソールのレスポンスを最大限に生かした走りができます。「ハイペリオン」を履いて3:40/kmペースで3kmほど走ってみましたが、安定感を保ったまま高い反発力が得られました。ただ、クッション性能は控えめで、着地時の衝撃吸収も物足りなく感じます。
ヒールカップが秀逸
ホールド感も悪くありません。個人的にはアンクルパッドで足首をがっちり固定するのが好みなんですが、「ハイペリオン」はどちらかと言うとヒールカップにカカトを差し込んで固定するタイプ。接地の際に地面からリターンを得るわけですが、その力をヒールカップがしっかりと受け止めてくれます。さらに構造上、シューズとアキレス腱の干渉しないため、アキレス腱の擦れを最小限に抑えることができます。
アウトソールがお気に入り
個人的には「ハイペリオン」のアウトソールが気に入っています。質感はアシックスの「メタスピード」シリーズに搭載されているアシックスグリップに似ていますが、「ハイペリオン」は2層構造でアウターソール自体にクッション性を持たせているのがポイント。優れたグリップと絶妙なクッション性を持たせたアウターソールと、高い反発力を持ったミッドソールが掛け合わさることで、素晴らしい化学反応が生まれます。
「ハイペリオンテンポ」との違い
ハイペリオン(Hyperion)の語源は「高みを行く者」を意味するギリシア語で、ギリシア神話の神の名前でもあります。Brooksのランニングシューズには「ハイペリオンテンポ」や「ハイペリオンエリート」など、ハイペリオンを冠したモデルがあります。今回購入した「ハイペリオン」は「ハイペリオンテンポ」の後継となるモデル。ハイペリオンの後に何も付かない、ザ・ハイペリオンです。主な違いは次のとおりです。
ハイペリオン | ハイペリオンテンポ | |
---|---|---|
発売日(日本) | 2023年8月 | 2020年7月 |
定価 | 20,900円 | 19,800円 |
重さ(27cm) | 215g | 207g |
ミッドソール | DNAFLASHフォーム | DNAFLASHフォーム |
アッパー | ワープニットとメッシュ素材 | エンジニアードナイロン |
ミッドソールはいずれも「DNAFLASHフォーム」を搭載していますが、ハイペリオンの方がより立体的で複雑な構造をしています。アッパーはいずれもメッシュ構造を採用していますが、ハイペリオンの方がメッシュの範囲が広く通気性が向上しています。個人的には、アウターも注目すべきポイント。「ハイペリオン」ではラバーの凹凸が最小限に抑えられ、前足部の接地面積が広がりました。
総合評価:普通に満足
Brooksの「ハイペリオン」を購入して普通に満足しています。カーボンプレートをせず、厚さ控えめのミッドソールは見た目からは想像できないほどの反発力と推進力を感じます。「スピードシューズ=カーボン」の常識を覆す1周回って新しいシューズだと思いました。これ1足でジョギングからスピード練習まで対応できます。
この記事はマラソンブロガーの「tomo.」が書きました。気に入ったらしてもらえると嬉しいです。X/TwitterやStravaでも発信しています。
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Brooksのランニングシューズに限っていえば、主にジョギングで使うなら定番デイリートレーナーの「ゴースト」シリーズ、レースやスピード練習で使うなら最高峰モデル「ハイペリオンエリート」をおすすめします。他社であれば、Asicsの「マジックスピード」やNikeの「ズームフライ」、Mizunoの「ウエーブリベリオンフラッシュ」シリーズが「ハイペリオン」と同格のシューズになります。