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【マジックスピード 3】レビュー:メタスピードの弟分。コスパ最高
2023年9月に発売されたAsicsのスピードシューズ。最高峰モデル「メタスピード+」の弟分という位置付けですが、スペック的に見劣りせず6割の価格で手に入ります。コスパが良すぎて震えます。
目次と内容
主な特徴
Asicsの「マジックスピード 3(Magic Speed 3)」は、フルレングスのカーボンプレートを搭載したスピードシューズです。主なスペックは次のとおり。
- ソール
- FF BLAST PLUS、カーボンプレート
- アッパー
- モーションラップアッパー
- 重さ(27cm)
- 220g
- 定価
- 16,500円
- 発売
- 2023年9月
ミッドソール
ミッドソールには「FF BLAST PLUS」を全面に採用。つま先にかけて弧を描き、スムーズにな足運びをサポート。前足部はクッションに厚みを持たせています。ミッドソール内にはフルレングスのカーボンプレート搭載しています。
アッパー
アッパーには「メタスピード+」と同じモーションラップアッパーを採用。軽くて丈夫で通気性に優れています。シューレース(紐)はアッパーと一体になっています。ヒールカップはカカトをすっぽり包み込みます。また分厚いアンクルパッドは足首をガッチリ固定します。
シュータンは適度に厚みを持たせることで、それ自体にクッション性があります。さらに、フィット感を高めるためにシュータンをアッパーが一体化しています。
アウトソール
アウトソールには「メタスピード+」と同じ「ASICS GRIP」を採用。真ん中の窪みの穴からカーボンプレートが少しだけ見えます。
重さ
メンズ25.5cmのワイドタイプの重さは、実測値で198gでした。200gを切る軽さならレースでも十分通用しそうです。
サイズ感
男女別ののサイズ展開は以下のとおり。
- メンズ:24.5〜29.0cm、30.0cm
- メンズ(ワイド):24.5〜29.0cm、30.0cm
- レディース:22.5〜26.5cm
メンズは幅広のワイドタイプが選べます。レースやスピード練習で使えるランニングシューズでワイドタイプが選べるのは珍しいですよね。
今回は、メンズ25.5cmのワイドタイプを選びました。
普段、ランニングシューズ選びでは標準モデルなら26.0cm、幅広モデルなら25.5cmがジャストフィットになることが多いですが、マジックスピード 3はは25.5cmでちょうど良いサイズ感でした。自分みたいに足が幅広のランナーにとって、ワンサイズ上で調整するのではなく、ちゃんと横の広がりが確保されているのは有り難いです。
余談ですが「メタスピードスカイ+」は26.0cmでやや大きめ、「メタスピードエッジ+」は26.0cmでジャストフィットです。そもそも「メタスピードスカイ+」は足指周りに余裕があり、ワイドタイプではありませんがワイド相当なんですよね。
シリーズ比較
前作の「マジックスピード2」と基本スペックを比較します。
マジックスピード3 | マジックスピード2 | |
---|---|---|
発売 | 2023年9月 | 2022年9月 |
定価 | 16,500円 | 16,500円 |
ミッドソール | FF BLAST PLUS | FF BLAST PLUS + FLYTEFOAM |
アッパー | モーションラップアッパー | エンジニアードメッシュ |
アウターソール | ASICSGRIP | ASICSGRIP |
重量(27.0cm) | 220g | 240g |
主な違いは、FF BLAST PLUSをミッドソール全面に採用していること。そして、メタスピード+に搭載されているモーションラップアッパーを採用することで、約20gの軽量化を実現しています。考までにアシックスの最速マラソンシューズ「メタスピードスカイ+」と「メタスピードエッジ+」とも比較してみましょう。
マジックスピード3 | メタスピードスカイ+ | メタスピードエッジ+ | |
---|---|---|---|
発売 | 2023年9月 | 2022年6月 | 2022年6月 |
定価 | 16,500円 | 27,500円 | 27,500円 |
ミッドソール | FF BLAST PLUS | FF BLAST TURBO | FF BLAST TURBO |
アッパー | モーションラップアッパー | モーションラップアッパー | モーションラップアッパー |
アウターソール | ASICSGRIP | ASICSGRIP | ASICSGRIP |
重量(27.0cm) | 220g | 205g | 210g |
写真は、左上が「メタスピードスカイ+」、右上が「メタスピードエッジ+」、手前が「マジックスピード3」です。基本的なフォルムは「メタスピード+」と似ています。
靴底はいずれもASICSGRIPを採用していますが「マジックスピード3」は中央に窪みがあり、カーボンプレートが見えます。
すごく乱暴な言い方をすると「マジックスピード」は「メタスピードスカイ+」と「エッジ+」を足して2で割り、反発力と価格をグッと抑えたシューズ。
アシックスの「マジックスピード3」を履いて30km走ってきました!メタスピードスカイ+とエッジ+を足して2で割り、反発力と価格をグッと抑えたシューズ。かなり好きかも pic.twitter.com/ILEiDR5O3j
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) September 2, 2023
シュータンの圧迫感がない
シュータンとアッパーが重なる部分には、僅かながらクッションが入っています。そのおかげで、紐をキツめに締めても圧迫感を感じません。
足首がピタリとフィットする
ヒールカップからアンクルパッドがピタリとフィットして素晴らしいですね。履いた時の感触は「メタスピード+」とほぼ同じです。
反発力はそこまで
「メタスピード+」に比べると反発力はそこまで感じません。カーボン入りシューズですが、カーボンに有りがちなグイグイ前進するアグレッシブさに欠けます。そう言う意味ではカーボン初心者に向いてそうですし、カーボンに「走らされている感」が苦手なランナーに刺さるかもしれません。
クッションは「エッジ+」に近い
「メタスピードスカイ+」はフォアフットのクッションに重点を置いていますが、「メタスピードエッジ+」は前後のバランスが取れています。その意味では「マジックスピード3」のクッションは「エッジ+」に近いですね。ただ、反発力と同様に、クッション性能も「メタスピード+」よりトーンダウンしている感じがします。
安定のアシックスグリップ
どんな路面にも天気にも強いアシックスグリップ(ASICSGRIP)はやはり心強いですね。「メタスピード+」よりも配置面積が広く、特に内側部分の守りが強化されています。
耐久性は良さげ
走行距離30km
いきなり30kmで使ってみました。半分以上が不整地だったのでかなり過酷な条件ですが、パッとみた感じは丈夫そうですね。靴底はアシックスグリップが肝心な部分を守ってくれています。
走行距離100km
主にペース走と長距離走で使用しています。汚れていますが、目立った損傷はまだありません。
走行距離200km
まだまだ使えるレベル。
総合評価:非常に満足
Asicsの「マジックスピード 3」を購入して非常に満足しています。スペック的にはアシックス最高峰のマラソンシューズ「メタスピード+」にかなり寄せていますが、定価は「メタスピード+」の6割に抑えています。しかも「メタスピード+」にはない、幅広のワイドタイプが選べます。マラソン中〜上級者のスピード練習用シューズに、またはマラソン初級者の初めてのカーボンシューズに自信を持っておすすめできる1足です。
この記事はマラソンブロガーの「tomo.」が書きました。気に入ったらしてもらえると嬉しいです。X/TwitterやStravaでも発信しています。
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さらに上位モデルが欲しいならAsicsの「メタスピード+」が選択肢に入ります。同じ価格帯とスペックだと、他にNikeの「ズームフライ」シリーズ、Brooksの「ハイペリオン」、Mizunoの「ウエーブリベリオンフラッシュ」がおすすめです。いずれもジョギングからスピード練習までそつなくこなせます。