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ランニングウォッチ不要論

ランニングウォッチ不要論

今やランナーの必需品となったランニングウォッチ。走った距離や時間、ペースや心拍数など、あらゆる情報がリアルタイムで可視化できて便利ですよね。しかし使い方を間違えると、ランニングに悪影響を及ぼすこともあります。この記事ではランニングウォッチの「負の側面」にスポットライトを充ててみたいと思います。

当ブログは広告・アフィリエイトから収入を得ていますが、PR案件・商品提供はお断りしており、ランニングアイテムは全て自費で購入しています。

目次と内容

使い方によって凶器にもなる

ランニングウォッチが普及する前は、走った距離を手元で測る方法がなく、既定のランニングコース(1周1kmなど)でない限り、距離やペースを掴むのは困難でした。

GPS機能が付いたランニングウォッチやアプリが登場すると、走った距離やペースがリアルタイムで確認できるようになりました。最新のモデルではペースや勾配、心拍数や酸素濃度など、ランニングに関するあらゆるデータがボタンひと押しで取得可能。

しかしどんな便利な道具でも使い方を誤れば、凶器にもなり得ます。ランニングウォッチも間違った使い方をすれば、ランニングのパフォーマンスを下げかねません。

目標ペースに縛られる

ランニングウォッチの負の側面ひとつ目は、目標ペースに縛られること。レースや練習でせっかく良いリズムに乗れて、いい感じのペースで走れていたとしても、「このペースでいいんだっけ?」と手元のペース表示を確認しがち。

本来はコンディションにも波があるので、身体の声に耳を傾け、ペースを柔軟にコントロールするのが理想です。しかしペース表示が目標ペースとかけ離れていると、ついついペースを調整したくなりますよね。本当はもっと速く走れるポテンシャルがあるのに、目標ペースに縛られて無意識に心のブレーキをかけてしまう、ということも考えられます。

無駄なエネルギーを使う

ランニングウォッチの負の側面二つ目は、無駄なエネルギーを使うこと。人間が何か考えごとをする時、脳はエネルギーを消費します。ペースが速すぎるかな…、遅すぎるかな…、と悩むこと自体、エネルギーの無駄遣いなんですよね。

また、目標ペースに合わせるためにペースをちょこちょこ変更するのもエネルギーの無駄遣い。私も昔はレースでよくやっていましたが、ちょっとしたペース変更でも、それが積み重なるとレース後半でボディーブローのように効いてきます。

レースが楽しめなくなる

ランニングウォッチの負の側面三つ目は、レースが楽しめくなること。道の声援に勇気をもらったり、周りのランナーと切磋琢磨し合ったり、独りで「ゾーン」に入ったり、いろんな楽しみ方があると思います。

自分にとってレースの楽しみは「展開が予測できないこと」でしょうか。絶好調のレースでも最後にバテることもあれば、その逆も然り。フィニッシュラインを超えるまで結末がどうなるか分かりません。一種のゲームですね。

ランニングウォッチをこまめにチェックしていると、ゴールに近づくにつれて大体の完走タイムが分かってしまいます。「あー、今日のレースはこれくらいのタイムかな」と思った瞬間、ネタバレしたみたいな感じで楽しみがなくなります。

ペース確認しないほど好タイム

過去のレースを振り返ると、こまめにペースを確認しない時ほど、自分でもあっと驚く好タイムが出ることが多いです。

5年ぶりにハーフ自己ベスト更新

「舞鶴赤れんがハーフマラソン2023」を走った時のこと。レース中盤に差し掛かり「前半は目標ペースを下回っているから、自己ベスト更新は無理だな…」と半ば諦めていました。しかし途中から「ランニングウォッチを見ないで走ろう」と思い立ち、自分の感覚を信じて走りました。

結果、5年間破れなかった記録を28秒間短縮することができました。後半からペースアップし、特にラスト4kmは自分でも驚くほどのハイペースで走れたことが成功要因です。もしランニングウォッチを見ていたら、怖くてそんなペース出せなかったと思います。

人生初のサブエガ達成

3週間後の「金沢マラソン2023」では、25kmあたりまで1km毎にペースを確認していましたが、2時間52分台の自己ベストを更新できるかどうかの微妙なラインでした。

そのままペースチェックを続けたところで一喜一憂するだけですし、30km以降のどこかでペースダウンしてモチベーションもダウンするのは目に見えています。そこでラスト15kmはランニングウォッチを一切見ずに走ることにしました。

次にランニングウォッチを見たのはゴール200m前。手元で「2時間49分05秒」が見えたので、最後は全力ダッシュして自己ベスト更新と人生初のサブエガを手に入れることができました。

もちろん練習ありきで自己ベスト更新できたと思っています。でも、過去の自分の記録に挑戦する時はそれなりもプレッシャーもあるわけです。ランニングウォッチから目を背けることで、そんなプレッシャーから解放され、思う存分に力を発揮することができます。

購入ガイド

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この記事を書いた人

TOMO

マラソンをライフワークにする市民ランナー。ブログ&YouTube 「ともらん!」で発信中。詳しいプロフィール