「ヴェイパーフライ 3」は性能も価格も最高峰【レビュー】

2023年4月に発売されたナイキのランニングシューズ「ヴェイパーフライ ネクスト% 3(Vaporfly Next% 3)」を購入しました。
世界のトップマラソン選手が履く「ヴェイパーフライ」シリーズの最新モデルです。
ミッドソールはナイキで最も反発力の高い「ズームエックスフォーム」をさらに改良。
軽くて通気性に優れたアッパー、あらゆる天候に適応できるアウターソールを搭載。
10kmからフルマラソンまで中長距離を幅広くカバーし、自己ベストを狙うランナーにおすすめの1足です。
今回は悪天候の「ボストンマラソン2023」で使用する機会があったので、実際の履き心地なども含めて詳しくレビューします。
この記事はマラソンブロガーの「」が書きました。こちらの商品は実店舗または通販サイトから自費購入し、忖度なしで評価しています。

ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト% 3
目次と内容
- 評価:性能も価格も最高峰
- ヴェイパーフライ 3の特徴
- ヴェイパーフライ 3のサイズ感
- ヴェイパーフライ 3の使用感
- ヴェイパーフライ 3の耐久性
- ヴェイパーフライ 2との違い
- ナイキの最速級マラソンシューズ
評価:性能も価格も最高峰
結論から言うと、ヴェイパーフライ 3は最高峰のシューズです。

1秒でも速く走りたいレースなら、思い切って購入することをおすすめします。
しかし定価が35,750円と、価格の方も最高峰。ジョギングシューズが2〜3足買えてしまうので、そこは悩みどころです。
ヴェイパーフライ 3の特徴
ヴェイパーフライ 3は、ナイキの最速級マラソンシューズヴェイパーフライの3代目モデルです。
主な特徴
- フルレングスのカーボンプレートを内蔵
- クッションはズームエックスフォームを搭載
- アッパーはフライニットを採用
- 重さは181g(メンズ26.0cm)
- 定価は35,750円
2023年4月発売
ヴェイパーフライ 3は2023年4月に発売されました。前作のヴェイパーフライ 2から2年ぶりのアップデートとなります。
外観
側面(外側)から見ると、無駄を省いた流線型の美しいフォルムに見惚れてしまいます。ミッドソールの真ん中の窪みが良いアクセントですね。

外からは見えませんが、フルレングスのカーボンプレートを内蔵。ズームエックスフォームはカカト周りに広がりを持たせて安定感を高めています。

内側には小さな文字で「THE ORIGINAL SUPER SHOE. DESIGNED FOR PODIUMS & PR’s. BUILT TO WORLD STANDARDS.」と印字してあり、技術力の高さを誇示しています。

アッパーにはナイキのランニングシューズではお馴染みのフライニットを採用。

前足部は網目を荒くすることで軽量化を図り、通気性を高めています。

シューレース周りはフライニットを一体化され、アッパーのフィット感を高めています。

アッパーの薄さには驚きますが、耐久性には問題なさそうです。

タンの部分は薄いパッドがあり、足の甲を優しく包みます。目標を記入できる項目があるのは良いですね。

アンクルパッドは後方のみ配置。

靴底の様子はこんな感じです。前モデルは縦に深い溝が入っていましたが「ヴェイパーフライ 3」はパターンが刷新されています。

前足部はグリップ力に優れたラバー素材を全面的に配置。

中足部は深い窪みがあり、内側のカーボンプレート(FLYPLATE)が丸見えです。こうして反発力に影響のない部分を削ることで軽量化を図っています。

こちらは各パーツの重さでしょうか。ズームエックスが59.4g、ラバーが21.7gm、カーボンプレートが16.5gと印字されています。

肝心の重さは、メンズ26.0cmで181gでした。

ヴェイパーフライ 3のサイズ感
「ヴェイパーフライ 3」のサイズ展開は以下のとおりです。
- メンズ:24.5cm〜30.0cm(0.5cm刻み)
- レディース:22.5〜28.5cm(0.5cm刻み)
ちなみに幅広のワイドタイプは選べません。
ランニングシューズ選びでは25.5cmか26.0cmで迷いますが、今回はワンサイズ上の26.0cmを選びました。
以前「ヴェイパーフライ ネクスト%」を試着した時は足幅が狭すぎて購入を断念したのですが「ヴェイパーフライ 3」はつま先周りに余裕があり、むしろ「大きすぎない?」と感じるほど。
まあでもアッパーのホールド感は完璧なので、多少大きくても走行中にズレたりする心配はありません。
ちなみにアンクルパッドは少し下の方に配置してあるので、上から見るとシューズの後方部が少し浮いて見えます。でもホールド感はまったく問題なしです。
ヴェイパーフライ 3の使用感
実際の使用感は以下のとおり。
アッパーのホールド感は完璧

フライニット、シュータン、後方のアンクルパッドはどれもピタッとフィットします。走行中は1mmのズレも許さないぐらいの高いホールド感があります。
かといって締め付け感はゼロ。シュータンに配置された薄いパッドが効いているのではないかと。
つま先周りにゆとりあり

ナイキのランニングシューズ、特に「ヴェイパーフライ」シリーズは足幅が狭いという先入観がありましたが、見事に覆されました。
これってワイドタイプじゃない?と思うほど、つま先周りのスペースに余裕があります。自分のように足幅の広いランナーにとっては嬉しいですね。
反発力が凄まじい

良い意味でグイグイ前に進みます。一方で身体の軸をしっかり保たないとその力に負けてしまいそうです。
ボストンマラソン2023に投入

今回はボストンに向けて出発する当日に「ヴェイパーフライ 3」が届いたため、履きならす時間が十分にありませんでした。
レース前日の14kmジョグで試着してから、翌日のレースにぶっつけ本番で投入。
前の晩に降った雨で地面は濡れていましたが「ヴェイパーフライ 3」はグリップ性能が秀逸で地表をしっかりと捉えてくれました。
ラスト4kmでは雨が降り始めます。昔のズームエックスは水をスポンジのように吸収してしまいましたが、ヴェイパーフライ 3は水をしっかり弾いてくれます。
またメッシュの荒いフライニットのおかげで雨水がアッパーに溜まらず、シューズが重くなる心配もありませんでした。
これなら雨レースでも自信を持って履けます。
ヴェイパーフライ 3の耐久性
走行距離100km


アウターソールの表面が全体的に摩耗しており、ミッドソールは縁が擦り切れてます。ソール全体のシワは元からあったもので、クッション性能は衰えていません。
ヴェイパーフライ 2との違い
自分は前作の「ヴェイパーフライ ネクスト% 2」を履いていません。
履き心地の違いについてはコメントできませんが、参考までにスペック上の比較を表にまとめました。
ヴェイパーフライ3 | ヴェイパーフライ2 | |
---|---|---|
発売 | 2023年4月 | 2021年4月 |
価格 | 29,700円 | 26,950円 |
ミッドソール | フルレングスのカーボンプレートとズームエックスフォーム | フルレングスのカーボンプレートとズームエックスフォーム |
アッパー | フライニット | エンジニアードメッシュ |
アウターソール | ワッフルパターン | 縦方向に深い溝を配したパターン |
公式サイトでは以下の違いを挙げています。
- Nikeで最も反発力の高いズームエックスフォームを改良
- ミッドソールの内側を軽量化し、より安定した履き心地を実現
- つま先周りの素材を見直し、フィット感と通気性を改良
- アウトソールの薄型ラバーを改良し、耐久性を損なうことなく素材使用量を削減
- 新しいワッフルパターンのアウトソールに通気孔を配して軽量化
ナイキの最速級マラソンシューズ
ヴェイパーフライ(Vaporfly)はナイキがトップアスリート向けに開発したランニングシューズです。
2017年に「ヴェイパーフライ4%」が発売されると、即完売。その後もしばらく入手困難な時期が続きました。
その後、2019年に「ヴェイパーフライ ネクスト%」、2021年に「ヴェイパーフライ ネクスト% 2」が発売され、更なる進化を遂げます。
またナイキは並行して、2020年に「アルファフライ ネクスト%」、2022年に「アルファフライ ネクスト% 2」をトップアスリート向けに投入しました。
一般的にはヴェイパーフライは万人向けのシューズ、前足部にエアポッドを配置したアルファフライは履く人を選ぶシューズと言われています。
自分はアルファフライを履いたことはありませんが、エアポッドを搭載した「エアズーム テンポ ネクスト%」は履き心地が苦手でしたね。
おまけ
自分はジョギングに最適な「ペガサス」シリーズと、ペース走や10km・ハーフマラソンに適した「ズームフライ」を愛用しています。
フルマラソンだと「ズームフライ」はさすがにキツいなとい思うので、ナイキを履く機会はありませんでした。今後はスピードが求められる時にヴェイパーフライ 3を使います。
購入ガイド
この記事で紹介した「ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト% 3」は以下の通販サイトから購入できます。

ナイキ ヴェイパーフライ ネクスト% 3
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