【ボストンマラソン2023 レポート】心臓破りの坂を越えて、Six Star星5個目獲得
2023年4月17日に米国マサチューセッツ州で「ボストンマラソン2023」が開催されました。今回はフルマラソンの部に参加。前半の下り基調で消耗するも、ネットタイム3時間1分42秒で無事完走しました。これ世界6大マラソン制覇まで残り1大会となりました。
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この記事の目次
- 【結果】フル3時間1分42秒
- 基準タイムを満たして出走権を獲得
- 3泊5日でボストン遠征
- レース前日にEXPO会場で受付
- スタート地点のホプキントンへ
- 前半は下り基調でオーバーペース
- 中盤はウェルズリー大学の絶叫声援
- 終盤は心臓破りの坂と下り坂で消耗
- フィニッシュ後はゲリラ豪雨と感じたこと
- 使用したランニングアイテム
【結果】フル3時間1分42秒
まずは結果ですが、ネットタイム3時間1分42秒でフィニッシュしました。タイムだけ見ると「後ちょっとでサブ3なのに惜しい!」となりますが、3月4日に肩関節を脱臼し、ランオフ3週間とリカバリー期間3週間を経て挑んだレースなので胸を張って「健闘した」といえます。
ボストンマラソンを3時間1分42秒で完走しました!田舎町Hopkintonから大都市Bostonまでの移り行く景色、絶え間ない声援とホスピタリティ、どれも最高の体験でした。「心臓破りの坂」は難なく乗り越えられたものの、前半戦の下り坂で消耗してしまい苦しい後半戦となりました。Thank you, Boston! pic.twitter.com/UwPWW4SBlA
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) April 17, 2023
大会の特徴
ボストンマラソンは、毎年4月にアメリカのマサチューセッツ州で開催される大会(公式サイト)。初開催が1897年で2223年に第127回目を迎える世界最古の大会でもあります。世界6大マラソンの一角を成し、市民ランナーにとっては「いつかは走りたい」憧れの存在です。
コースの特徴
スタート地点はボストン中心街から40kmほど西の田舎町ホプキントン、ゴール地点はボストン中心街のボイルトン通りというワンウェイコース。ゴール地点がスタート地点よりも約100m低い下り基調ですが、26kmから33kmにかけて「心臓破りの坂」を頂点とする4つの上り坂が待ち構えています。
走行データ
参考までにSTRAVAの走行データを載せておきます。
基準タイムを満たして出走権を獲得
ボストンマラソンに参加するには、性別・年代別に設けられた基準タイム(Qualifying Time)をクリアする必要があります。例えば40歳男性の基準タイムは3時間10分。対象レースでそれよりも速いタイムで完走できていればエントリーできますが、応募者の数が定員数を上回った場合はタイムの速い順に足切りされます。
ちなみに自分は最初「富士山マラソン2021」の3時間4分34秒で申請し、後日「富山マラソン2022」の2時間54分52秒にアップデートしてもらいました。
ボストンマラソン2023に向けた参考記録、最新の公式記録にアップデートしてもらいました!これでスタートブロックの位置が変わるのかな? pic.twitter.com/e2bms3E1ab
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) January 23, 2023
余談ですがボストンマラソンの出走権を初めて獲得したのは2020年。コロナ禍でオンライン開催となり、完走していないのに完走賞だけが後日アメリカから郵送されました。その後、2021年も出走権を得たのですが、当時は日本からアメリカへの渡航が難しく、結果的にDNSを選びました。
ボストンマラソン2020のバーチャルレース、完走してないのにFinishers’ Packがアメリカから届いた 笑 pic.twitter.com/vETuSHQrZP
— ともらん! (@tomorunblog) October 27, 2020
2022年は仕事の関係で参加できないことが分かっていたのでエントリーせず。2023年にようやくスタートラインに立つことができました。
3泊5日でボストン遠征
通常、マラソン大会は日曜日に開催されますが、ボストンマラソンは毎年4月の第3月曜日の祝日「愛国者の日」に開催されます。今回は日本から参加するために、レース2日前の土曜日に現地入りして、レースの翌日にボストンを発つ3泊5日の日程を組みました。
- 4月15日(土)東京発→ボストン着
- 4月16日(日)ボストン観光→EXPO会場で受付
- 4月17日(月)ボストンマラソン
- 4月18日(火)ボストン発
- 4月19日(水)東京着
ダウンタウンのホテルに滞在
毎年、ボストンマラソン前後はホテルは宿泊費が高騰するので、レートが比較的安い1年前から予約を入れるのがおすすめです。今回、ホテルはダウンタウンから5kmほど離れていた宿を予約していましたが、知らない土地で公共交通を利用するのはハードルが高いですし、レース当日はUberやタクシーがつかまる保証はありません。
そこでスタート会場行きのシャトルバス乗場とゴール地点から徒歩5分の「Courtyard by Marriott」に予約を変更しました。宿泊費は倍以上になりましたが、フィニッシュ直後のゲリラ豪雨でびしょ濡れになってもすぐにホテルに戻ることができ、結果的に良かったと思います。
JAL直行便で羽田からボストンへ
ボストンまでのフライトは直行便で13〜14時間。日系エアラインだとJALのみ運行しています。18時半ごろボストンのローガン空港に到着し、入国するまでに約1時間。ホテルに着いたのは20時過ぎでした。これが日曜日着だとEXPO会場の受付時間に間に合いません。
ボストン美術館で北斎展鑑賞&14kmジョグ
ボストン滞在2日目は、午前中に観光を兼ねて市内をジョギングしてきました。ハーバード大学からチャールズ川を下り、マサチューセッツ工科大学とボストン大学を散策。その後、ボストン美術館に寄り道して北斎展を鑑賞。ボストン美術館は日本画のコレクションが有名なんですよね。
長年憧れていたボストン美術館へ。北斎の企画展では『神奈川沖浪裏』のレゴ作品を展示していました。そしてなぜか『鬼滅の刃』のポスターも pic.twitter.com/Qp5KhfjUCJ
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) April 17, 2023
レース前日にEXPO会場で受付
午後はボストン中心街にあるハインズ・コンベンション・センターでマラソンの受付をしてきました。外から見ると街中の商業施設にしか見えないのですが、中は広々とした展示場になっています。事前にメールで受け取った引換証(電子版)を提示してアスリートビブスなどの参加キットを受け取ります。
それからEXPO会場へ。メインスポンサーのアディダスのブースは活気にあふれていましたが、それ以外は「おっ!」と目を引くブースはありませんでした。
ボストンランが楽しすぎて、レース前日なのに14kmも走ってしまいました。その後ハインズ・コンベンション・センターのEXPO会場へ。4年ぶりにワールドマラソンメジャーズの「a」と対面できました pic.twitter.com/sTRqDyrHHE
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) April 17, 2023
参加キットの中身は以下のとおりです。まずはドリンク類。
大会パンフレットとステッカー。
缶バッチと栓抜き。
スタートエリアバッグ。スタート地点に持っていく荷物を入れます。
荷物袋。ゴール地点で預けます。スタート地点には持って行けません。
アスリートビブス。右は荷物袋用のシール。
日本のマラソン大会でよく使われている計測チップはなく、ビブスの裏にあるRFIDで計測するタイプのものです。
最後に、大会オリジナルシャツ。長袖ですがメッシュ素材で通気性に優れています。
スタート地点のホプキントンへ
スタート会場のある「ホプキントン・タウン・コモン(Hopkinton Town Common)」の住所は、米国マサチューセッツ州ホプキントン。
レース当日の日程はこんな感じです。
- 05:30 起床
- 06:30 ホテル出発
- 06:45 シャトルバス乗場に到着
- 07:15 ボストン出発
- 08:00 ホプキントン到着
- 09:15 スタートブロックへ
- 10:00 第1ウエーブスタート
ボストンマラソンのスタートは4つウエーブに分かれており、それぞれシャトルバスの乗車時間とスタート時間が異なります。今回自分は第1ウエーブ(Wave 1)の10時スタートで、6時45分までにシャトルバスに乗る必要がありました。
ボストンマラソン2023はWave 1の10時スタート。7時前にシャトルバスに乗るってことは、スタート地点で3時間も待機するのか…NYCマラソンの時みたいに体力消耗しないといいけど pic.twitter.com/VV5DjH3j3j
— マラソンブロガー tomo (@tomorunblog) April 5, 2023
朝食はクラムチャウダーの残り&モルテン
時差の関係で4時頃目が覚めたので5時半までベッドでゴロゴロしていました。朝食は昨晩デリバリーしたクラムチャウダーとパンの残りとバナナ1本。モルテンの「Drink Mix 320」も水に溶かして飲みます。今回はシャトルバス乗場まで徒歩5分のホテルに宿泊したため、移動がとても楽でした。
オレンジ色のスクールバスでホプキントンへ
シャトルバスに乗る前にアスリートビブスのチェックがありますが、手荷物までは細かく見ていないようでした。
シャトルバスは、アメリカ映画でよく見るオレンジ色のスクールバス。
40分ほどでスタート地点のホプキントンに到着しました。霧の中、アスリートビレッジ(選手村)に入ります。
ボストンマラソンのシンボル、ユニコーンがお出迎え。「誇り」「純粋さ」「力強さ」などの意味を持ち、フルマラソンに挑むランナーを称える象徴として親しまれているそうです。
アスリートビレッジで1時間以上待機
アスリートビレッジには大きなテントがあり、この中で1時間以上待機します。地面の芝生が濡れていたので荷物袋を敷いて座りました。気温は9℃。思ったより寒いです。スタート地点では荷物を預けられないため、防寒着はすべて寄付することになります。今回は使い古したミッドレイヤー2枚とロングパンツを持ってきて正解でした。
スタート45分前からスタートブロックへ移動します。
アスリートビレッジから住宅街を抜けて1kmほど歩きます。
スタートブロックにもゴミ袋や古着用の袋がありました。
前半は下り基調でオーバーペース
ここからはボストンマラソンを走る様子を振り返ります。レースの規約によるとコース上で撮影した写真や動画をいかなる形で共有することはNG(下記参照)なので、今回は写真の掲載を控えます。
Participants are prohibited from using recording devices including but not limited to mobile phones, video cameras, GoPros or similar devices for commercial use, publication, or distribution by any media outlet.
前半は下り基調ということもあり、注意しないとオーバーペースになりがちです。設定ペースは4:05〜4:10/kmでしたが、実際には中間地点まで3:55〜4:00/kmで走っていました。驚いたのは周囲のランナーがほとんど入れ替わらないことです。自分のいたサブ3集団の層の厚さを実感しました。
追い越したり、追い越されたりすると自分のペースで走りやすいのですが、みんな同じペースだと周囲の流れにのまれてしまいます。前半はアッシュランド、フラミンガム、ネイティックの田舎町を駆け抜けます。それぞれ違った風景が楽しめるので、走っていて飽きないですね。
中盤はウェルズリー大学の絶叫声援
今回は中間地点を自分史上最も速い1時間25分台で通過しました。下り坂とはいえ、ちょっとやり過ぎた感があります。22kmあたりから脚の疲れを感じ始め、この後に待ち構えている「心臓破りの坂」を乗り越えられるだろうかと不安になりました。
23kmあたりでウェルズリーに入ります。ウェルズリー大学のある街で学生による声援が有名です。実際には声援というより絶叫に近いですね。そして男性ランナーにとって興味深いのは、女子大生が持っている「KISS ME」と書かれたプラカード。実際にキスを求めるランナーは見かけませんでしたが、ハイタッチはしていたので自分もその集団に加わりました。
熱い声援のおかげで疲労が吹っ飛びましたが、26km以降から続く上り坂に差し掛かると身体が鉛のように重くなりました。ただ、上り坂自体は傾斜が緩やかで苦しくはありません。「富士山マラソン」や「伊豆大島マラソン」の激坂を経験している自分としては「なんだ、こんなものか」という印象でした。
終盤は心臓破りの坂と下り坂で消耗
26km〜33kmまで4つの上り坂があり、最後の坂が有名な「心臓破りの坂(Heart Break Hill)」です。こちらも心臓が破れるほど苦しいというものではなく、普通にペースダウンすれば上り切れます。
33km〜38kmまでは緩やかな下り坂が続きます。フルマラソンでは最も苦しい区間なので重力に身を任せて走れるのは有難いですね。ただ今回は前半戦でかなり消耗してしまったため、下り坂でもペースダウンを許してしまいます。
35km地点を2時間28分台で通過。残り7km強を32分で走ればサブ3を狙えますが、今日の状態では無理すべきでないと判断しました。そのためラスト7kmのブルックリン〜ボストンは景色を楽しみながら走れました。最後はボストン中心街のボイルトン通りに入り、無事にゴール地点に辿り着きました。
フィニッシュ後はゲリラ豪雨と感じたこと
フィニッシュ地点では防寒シートを羽織り、完走メダルやドリンクなどを受け取ります。
完走してから5分後に突然ゲリラ豪雨に襲われて全身びしょ濡れになりました。幸いホテルが近かったので、すぐにシャワーを浴びて身体を温めることができました。
戦利品
戦利品はこちら。ゲータレードとミネラルウォーター。
モルテンの新作エナジーバー(写真右)。エナジージェル2袋(写真左)はレース中に配布されたものです。
バナナとお菓子とパン。「Hawaiian Sweet Roll」はほんのり甘くて美味しかったですね。
そして肝心の完走メダル。夕方からボストンマラソンのアフターパーティー「Mile 27」に参加する予定でしたが、疲れが溜まっていたのか時差ボケなのか、寝過ごしてしまいました…。せっかくチケットを買ったのに…。
使用したランニングアイテム
最後に今回のレースで使用したランニングアイテムを紹介します。詳しいレビュー記事もあるので「関連記事」に載せておきます。
2023年4月に発売されたばかりのナイキの最速級マラソンシューズ「ヴェイパーフライ ネクスト% 3」を着用。薄手で硬いフライニットのフィット感が素晴らしく、ズームXのクッション力と反発力のバランスが絶妙。濡れた路面でも滑らず、レース終盤の雨でも快適に走り続けられました。
1年以上愛用している完全防水仕様のキャップです。ボストンマラソンは天候が不安定と聞き、日本から持っていきました。おかげでレース終盤で雨が降り始めても、レース後にゲリラ豪雨でずぶ濡れになっても、頭部だけでは濡れずに快適でした。
トレラン用の薄手のハーフパンツです。生地が撥水性が高いため、雨水を弾いてくれました。
「Enduris Trail Short」はインナーブリーフがないため、別途下着としてニューハイツの「レーシングボクサーショーツ」を履きました。今回は股ずれクリームを使用せずとも股ずれは起こらず、股間の状態は良好です。
「Enduris Trail Short」でも収納力は十分ですが、使い慣れたサロモンのウエストポーチを着用しました。
エリウド・キプチョゲを始め世界のトップマラソン選手が愛用するスポーツドリンク。自分もフルマラソンの前に1袋飲んでいますが、後半戦での違いを実感します。
モルテンを調合するために持参。ボストン市内を走る時にも活用しました。
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