
2022年6月に発売されたメタスピードスカイ+(プラス)を紹介する。前作の第1世代と履き比べると、第2世代はレスポンスとフィット感が向上し、アシックスの最速マラソンシューズとしての完成度がさらに高まっている。続きを読む
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アシックスの最速級マラソンシューズのメタスピードの「スカイ+」と「エッジ+」どちらが良いか?について解説する。実際に両方履き比べた感想としては「スカイ+」の方がしっくり来るが、それは僕がストライド型ランナーだからではない。
メタスピード(METASPEED)は、アシックスのランニングシューズの最上位モデル。2021年4月の発売以降、数多くの世界トップ選手や市民ランナーの自己ベスト更新に貢献している。
近年、アシックスはハイスペックシューズのカテゴリにおいてナイキやアディダスに負けていたが、人気絶好調のメタスピードをフラグシップモデルとして位置づけ、シェア拡大を狙う。
2022年6月には後継モデルとなるメタスピードの「+(プラス)」が発売された。5月にはスペインのバルセロナでランニングイベントを開催するなど、メタスピードに対するアシックスの意気込みが伺える。
初代と第2世代に共通している点として、メタスピードにはストライド型ランナーに適した「スカイ」と、ピッチ型ランナーに適した「エッジ」がある。第2世代はそれぞれ「スカイ+」と「エッジ+」の名称で発売されている。
スカイ+ | エッジ+ | スカイ | エッジ | |
---|---|---|---|---|
発売 | 2022年6月(第2世代) | 2021年4月(第1世代) | ||
重さ(27.0cm) | 210g | 205g | 199g | 188g |
オフセット | 5mm | 8mm | 5mm | 8mm |
価格(税込) | 27,500円 |
トップ選手であれば「スカイ」と「エッジ」を両方所有して、履き分けることができる。しかし市民ランナーの場合、そもそも1足ですら高額(約3万円)なのに、2足揃えるのは現実的ではない。
また「スカイ」と「エッジ」のどちらを選べば良いか、という問題がある。購入前に試走できる店舗が近くにあれば問題ないが、多くの人はフィッティングはできても、実際に屋外で試し履きをする機会は少ないだろう。
一応、アシックスの公式の選び方としては「スカイ」はストライド型ランナー向け、「エッジ」はピッチ型ランナー向けとなっている。だが自分がストライド型かピッチ型かなんて正確に判断できないし、利用シーンによって可能性もある。
「勝ち方は、ひとつだけか。」はメタスピードのキャッチコピーだ。アシックスとしては「選べること」がライバルとの差別化要因なのかもしれないが、市民ランナーからすると「選ばなくてよい」方が楽だろう。少なくともナイキのハイスペックシューズで「スカイ」か「エッジ」かみたいに悩むことはない。
最初から否定的なコメントを書いてしまったが、僕は「メタスピード」の大ファンだ。アシックスの「メタ」シリーズは「メタライド」と「メタレーサー」を履いてきたし、先日は「メタスピード スカイ」を履いて「かすみがうらマラソン2022」でフルマラソン自己ベストを更新したばかり。
なのでメタスピードの第2世代は発売直後に「スカイ+」と「エッジ+」を両方購入した。もちろん自腹で。僕にとってはそれだけ思い入れのあるシューズなのだ。
まあそれはさておき「スカイ+」と「エッジ+」の違いを見ていこう。以下の写真は、上が「スカイ+」で下が「エッジ+」だ。
「スカイ+」も「エッジ+」も色が同じ。自宅の玄関に2足並んでいると、パッと見ただけでは見分けがつかない。ヒールの外側に印字されている「METASPEED SKY」と「METASPEED EDGE」で見分けるしかない。
しかし並べてよく見ると、細かい部分では異なることに気づく。最も分かりやすいのがミッドソールの構造。ソールの最も厚い部分は「スカイ+」の方が「エッジ+」よりもやや前方に配置されている。
そのため「スカイ+」の方が前足部とカカトの高低差が少ない。シューズの傾斜を表すオフセットは「スカイ+」が5mmで「エッジ+」が8mmとなっている。
実際に履いてみると、両者は全くの別物だ。特に違いを感じる点は、つま先から前足部にかけてのフィット感。同じサイズでも「スカイ+」はスペースに余裕があるのに対し「エッジ+」はピタリとフィットする。
この違いはミッドソールの構造に起因するものだろう。「スカイ+」は前足部のクッションを増量し、縦に厚みを増しているだけでなく、横にもはみ出している。第1世代の「スカイ」と比べても「スカイ+」はワンサイズ大きくなったと錯覚するほど、つま先〜前足部の遊びが大きい。
両者の違いが最も分かりにくいのが靴底だ。唯一の違いは、アシックスグリップを採用したアウターソールの後ろの部分。なぜか「エッジ+」だけ三角形の「穴」が開けられているが、理由はよく分からない。
結局、「スカイ+」と「エッジ+」のどちらが良いのか?まずは、アシックスの公式サイトにある「判定ツール」を見てみよう。使い方は以下のとおり。
僕の場合、①はペースが3:55/kmで平均ピッチが181、②はペースが4:25/kmで平均ピッチが182だった。数値を入力した結果、「メタスピード スカイ」あるいは「メタスピード スカイ+」をおすすめされた。
まあ実際に「メタスピード スカイ」との相性は良かったし、フルマラソンで自己ベストを更新できたので、判定結果としては悪くないのかもしれない。
一方で判定の基準がよく分からないし、計測したペース・ピッチがどこまで正確なのかも分からない。結果は参考にしつつも、鵜呑みにするのはやめた方が良いだろう。
実際に両方履いて走ってみた感想として、「スカイ+」は足裏全体で着地するミッドフット走法に適しており、「エッジ+」は前足部で着地するフォアフット走法に適していると感じた。
「スカイ+」は前足部の分厚いクッションでレスポンスを得ながら蹴り出す感覚。「エッジ+」はオフセットを生かしてロッキングチェアのように転がす感覚。
ランニングシューズの「フィット感」は客観的に評価するのが難しいが、「スカイ+」はゆったりしたフィット感、「エッジ+」はぴったりしたフィット感、と区別することができる。
「スカイ+」はつま先〜前足部に遊びを持たせつつ、足首をガッチリとホールドする。「エッジ+」は足首をホールドしつつ、つま先〜前足部も押さえ込む。「エッジ+」の方がより傾斜が高い(オフセットが8mm)ため、滑り落ちないよう配慮しているだろうか。
これは個人差があると思うが、僕としては「スカイ+」はハーフ〜フルマラソンの長距離、「エッジ+」は5km〜ハーフマラソンの中長距離が向いていると思う。
長距離ではピッチをなるべく抑えてストライドを伸ばした方が後半で疲れにくいし、中距離ではピッチを上げて加速するのが好きだ。
そもそもランナーを「ストライド型」と「ピッチ型」に分けること自体、僕は違和感を感じる。走る距離や利用シーンによって、どちらを重視するかは変わるし、例えばフルマラソンのレースの中でも「前半はストライド重視で後半はピッチ重視」という展開もあり得るだろう。
以上、アシックスのメタスピードは「スカイ+」と「エッジ+」のどちらを選ぶべきか?という問題を検証した。
両者を履き比べた上で1つだけ選べと言われれば、迷わず「メタスピード スカイ+」を選ぶ。それは自分がストライド型だからではなく、ハーフ〜フルマラソンの長距離メインで走っているから。
理想的を言えば、アシックスには「勝ち方は、ひとつだけ。」に絞ってもらい、ランナーに選ばせる(迷わせる)手間を省いてほしい。
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2022年6月に発売されたメタスピードエッジ+(プラス)を紹介する。クッションは硬め。足が自然と前に出る設計で、フォアフット走法に適している。個人的には5〜10kmの中距離メインで使うことになりそう。続きを読む
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マラソンをライフワークにしているアラフォー男性。埼玉県に在住し、都内IT企業に勤めながらマラソンブロガーとして活動中。本名は桑原智彦。プロフィール詳細へ
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